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情報コミュニケーション学部3つの柱~1.<現在>を捉える~

「ガラケー」から「スマホ」への世代交代、それに伴うTwitter等の「SNS」の爆発的普及、テレビや家電の「スマート」化など、現代はネットワーク技術の発達によって、よりインタラクティブでスピーディな高度情報社会に突入しました。一方で、ネット犯罪や情報セキュリティーの問題も生まれています。本学部はこうした情報社会の現実と向き合い、その複雑で多様な問題を探り、分析するカリキュラムを用意しています。
※1  トップページ写真:タクシム広場で無言で立ち尽くし、政府に対して抗議の意志を示す人々=2013年6月18日午後、イスタンブール(Koji Harada/Kyodo News)
※2  TwitterおよびTwitterロゴは、アメリカ合衆国また他国々におけるTwitter,Inc.の登録商標です。

小田光康(主な担当科目:コミュニケーション・メディア言語論)

リバティタワー前で明治大学を取材するゼミ生ら

マスコミの言説を批判的に読み解くことを、ちまたで「メディア・リテラシー」といいます。このことばを耳にした人は諸手を上げながら膝をたたくけれど、実際は「言うは易し、行うは難し」なのです。「メディア・リテラシー」を身につけるのは、常識や権威を疑いつつ、書を携えて現場に臨み、対峙する問題をつぶさに見つめ、それをメディアで表現することから始まります。みなさんが社会の「<現在>を捉える」ために、自らがメディア表現する力を一緒に学んでいきましょう。

トップページにあるイスタンブールのサイレントデモの写真では、左がポジフィルムの画像、右がその写真の補色で描かれたネガフィルムの画像という構図になっています。デモという<現在>の取材対象を、表と裏の両面から捉えていることを象徴しました。森羅万象には陰と陽、光と影があるといわれます。メディア・リテラシーでいう「批判的に読み解く能力」とはすなわち、ものごとの表の面を観察すると同時に、裏の面についても推察するという複眼的な思考力といえましょう。

清原聖子(主な担当科目:情報政策論)

清原ゼミナールで『アメリカ大統領選挙生中継&模擬投票イベント』に参加しました

「ネット選挙(インターネットを使った選挙運動)」という言葉を聞いたことがありますか。私はアメリカ政治研究の立場からネット選挙の研究を続けています。日本でも法改正により2013年7月の参議院選からネット選挙が可能になったので、日本の選挙や政治がどのように変わるのか、期待が高まっています。しかし、早くからネット選挙が盛んに行われているアメリカの事例を見ると、ネット選挙の根底には政治的関心の高いボランティアの選挙運動への参加の存在が不可欠です。若者が政治や社会問題に関心を持ち“賢い有権者”となって選挙過程に参加する——ネット選挙はその一つのきっかけになるでしょう。日本におけるネット選挙解禁の真価は将来の有権者である皆さんにかかっているのだと思います。

竹中克久(主な担当科目:組織と情報)

『組織と情報』の講義

ブラック企業——名前を聞いたことがある人も多いでしょう。しかし、何をもって「ブラック」なのでしょうか? また、これはメディアを通じて現代社会に突然、現れたのでしょうか? 現代の高度情報社会は、誰もが情報を発信・受信する社会です。「私の会社はブラックだ」という根拠のない情報(つぶやき)が、誰にも制御できないまま整理された結果(まとめサイト)、ブラック企業が「まさにいま」登場したように見えるのです。講義「組織と情報」で、組織とそれを取り巻く情報について一緒に理解を深めてみませんか。