Go Forward

国際日本学部

【国際日本学部】『ドラゴン桜』の三田紀房氏(漫画家)特別講演会の模様を動画配信しました

2011年07月15日
明治大学

講演をおこなう三田紀房氏講演をおこなう三田紀房氏

第1部 講演の様子第1部 講演の様子

第2部 トークセッションの様子第2部 トークセッションの様子

※特別講演の模様は、「iTunes U」で動画コンテンツの配信をしております。
iTunes U」サイトはこちら(http://itunes.apple.com/us/itunes-u/id387554951)。



(以下、2011年6月11日配信ニュース)

明治大学国際日本学部は6月11日、駿河台キャンパスのリバティタワー1階リバティホールにて、漫画家の三田紀房氏(代表作『ドラゴン桜』他多数)をお招きし、「マンガと生きる力」というテーマで、特別講演会を実施しました。学生、教職員、一般等の約350名の方々が参加されました。

 

第1部の三田氏の講演「マンガと生きる力」では、まず明治大学への入学から、最初の長編作品「クロカン」でヒットを記録するまでの経緯が語られました。体育会剣道部での体験、卒業後就職した企業を辞めて帰郷し、家業を手伝う中で、「手っ取り早く現金が手に入る」マンガの仕事を始めたことなどを、ユーモラスに語る語り口に、困難な状況の中でも深刻になりすぎず、最も効率的な仕事の仕方を見つけていく三田氏のスタイルがうかがえました。

さらに話は、マンガ家として「便利屋」状態であった時代から「クロカン」によって「自分のタイトルで食える」状態へと移行したときに考えたことや、マンガ連載という仕事がどのようなものであるかなど、プロの作家ならではの話題へと進み、最後は、岩手県北上市の出身者として東日本大震災について思うところを述べられ、そんな中で「友情、努力、勝利」といったメッセージの込められたマンガが子供から大人まで幅広く読まれていることが、日本人に頑張る力を与えているのではないかと語られました。

 

第2部のトークセッションは、国際日本学部の宮本大人、森川嘉一郎、藤本由香里の3人の教員陣と三田氏のやり取りの形で進められました。宮本准教授による、マンガ家・三田紀房の表現のスタイルの形成や変遷についての分析とそれに対する三田氏のコメント、さらに森川准教授による、三田氏の最新作「砂の栄冠」を近年のヒット・コンテンツに見られる「黒い作品/白い作品」と比較した問題提起とそれに対する三田氏のコメント、といった議論が、藤本由香里准教授の的確な質問を交えつつ、繰り広げられました。

パワーポイントによって三田作品の図版を提示しつつ行われる分析と問いかけに、三田氏が、編集者とのやり取りや技術論、世相についての考え方など、きわめて具体的に答えられた議論は、多いに会場を沸かせていました。