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国際日本学部

大阪府の特別支援学校の生徒とロボットを活用した交流を行いました

2016年08月03日
明治大学

 現在国際日本学実践科目C(岸磨貴子担当)では、受講生が様々なテクノロジーを活用したプロジェクトをたちあげた実践を行っています。そのひとつが、分身型ロボット(Orihime)を活用した高大連携で、大阪府の身体障害を持つ生徒が通う特別支援学校と連携した活動を行っています。2016年7月13日(水)は、その活動の一環として、明治大学中野キャンパスでキャンパスツアーを行いました。以下、2名の学生と支援学校の教員の感想です。

<佐藤 瑛子(国際日本学部3年生)>
 OriHimeを通して、今まで出会ったことがない人たちと、今までしたことがない経験をすることができました。まさに、新しい世界へ1歩踏み込むきっかけになることを実感しました。
 特別支援学校の生徒は、初対面の人を目の前にして話すことに不慣れだそうです。しかし、英語での自己紹介やキャンパスツアーを通してお互いすっかり楽しむことができました。生徒たちから「(大学を)紹介してもらったから(自分らの学校も紹介)しなな」と言ってもらえ、とても嬉しかったです。
 今後、授業は終わりますが、藤井寺の特別支援学校の生徒たちと一緒に、Orihimeを通して「新しい世界にチャレンジする実践」を創っていきたいと思います。

<森野 日菜子(国際日本学部3年生)>
 Orihimeを使ったキャンパスツアーはとても面白いと思いました。私は、キャンパスツアー中、ずっとOrihimeを持って歩いていました。すると不思議なことに、まるで藤井寺支援学校の生徒さんたちが横で一緒に歩いているような感覚になりました。
 初めてOrihimeを見たとき、普通のロボットだなと思いましたが、生徒たちがOrihimeを通して話かけたり、動いたりすることで、ロボットではなく、そこに相手が「いる」感覚になってきます。自然に、自分からもどんどん話しかけていました。相手の存在を感じられる、一緒にいると感じられるのです。
 これから先、Orihimeを通して、私たちの暮らす社会に温かい繋がりをもっと作り出していけたらいいなと思いました。そのためにも、生徒さんたちと一緒に未知の世界を探求していきたいと思います。

<植田詩織先生(大阪府立藤井寺支援学校)>
 本学では、英語の授業として明治大学との高大連携に取り組みました。
 本校の生徒のほとんどは「初対面は緊張してしまいうまく話すことができない」という苦手意識を持っています。今回はOriHimeを通して会話をしたからか、だんだん、生徒から大学生に話しかけるようになり、楽しそうに会話が展開していきました。ロボットの手や首が動くと、「○○(学生の名前)が手をあげてる!こっち向いたで!」とその動作にも反応し、積極的に話をしていました。
 生徒に感想を聞くと「今度は自分らがみんな(明治大の学生)に学校を紹介せなあかんな」と想いのこもった感想を聞き、とても驚きました。たった30分の交流でしたが、実際に会ったことのない(顔を直接見合わせたことのない)生徒と学生がこんなにお互い想い合える交流ができたことに本当に驚きました。この活動を継続することで生徒が英語でのコミュニケーションを楽しみ、誰とも会話ができるようになればいいなと期待しています。