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国際日本学部

秋田県での高大連携の取り組みが各種メディアに取材されました

2016年11月30日
明治大学 中野教務事務室(国際日本学部)

秋田県五城目高等学校との高大連携の取り組み「パフォーマンスゲームを活用したアクティブラーニングの実践」が下記の通り、各種メディアに取材されました。

◎魁新報(2016年11月5日)の新聞記事
◎ABS newsevery(2016年11月9日 午後6時15分~7時秋田県内のみ)
◎AKT みんなのニュース(2016年11月9日午後6時14分~秋田県内のみ)

本実践は、小野田亮太さん(国際日本学部4年)が中心となり、明星大学、東京学芸大学と大学間で取り組んできた活動です。国際日本学実践科目(春学期:担当 岸磨貴子特任准教授)の取り組みを、より発展的かつ社会へ発信していこうと、任意で学生が集まり実践を積み重ねてきました。その一環として、秋田県五城目高等学校でも実践することになりました。五城目高等学校との高大連携授業は2年目となります。

以下、小野田さんからの報告です。

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2016年10月24日に秋田県五城目高校で、高校生向けにインプロワークショップを実施しました。インプロとは演劇の手法のことで日常とは違った環境に身を置くことで参加者の思考に刺激を与えたり、日常に新しい発見ができたりする点で、現在注目されている活動です。私は春季に国際日本学実践科目でこの活動について学習し、様々な練習を経て五城目高校の生徒97人と明治大学(7名)、明星大学(2名)、東京学芸大学(2名)の仲間と共に実践しました。

五城目とは日本でも特に高齢化が進んでいる地域であり、その地域の将来を担う子供達の重要性が高まっています。そんな中五城目高校では現在キャリア教育に力を入れており、今回その一環としてプロジェクトに参加しました。高校生が「少しだけ普段の生活からはみ出してみること、頭ひとつ分の背伸びすることの楽しさ」を感じてくれればと思い取り組みました。私たち自身が大学での授業実践を通して頭ひとつ分の背伸びを通して成長・発達できたように。

春季から取り組んできたインプロ活動でこのような大きなプロジェクトに参加できて非常に興奮しましたが、高校生の将来に影響を与えるということを考えるとものすごいプレッシャーでした。高校生が楽しい経験、いつもとは違った環境を体験できることを頭に入れながら何度も岸先生やプロジェクトのメンバーと話し合いを重ね、前日の夜遅くまで準備をしました。話し合いの主な論点は、インプロという挑戦的な活動をいかに高校生が参加しやすいように易化するかでした。メンバー全員で何度も練習しては改善点を出しながら、挑戦的でありながら、誰でも入り込みやすいという絶妙なバランスに仕上げることができました。

また、当日まで地域おこし協力隊員や学校の先生方とテレビ会議やオンラインでの議論をしたり、高校生とテレビ会議などで交流を図ったりしてきました。さらに当日のプログラムを考える上で、秋田について私たち自身理解を深め、生徒たちのリアリティにそった活動にしようと五城目の多くの場所を訪問したり、多くの方からお話を聞いたりしました。

当日。最初はメンバーも高校生も緊張した面持ちでしたが、元気よく挨拶をしてみると少しずつほぐれてきました。ワークショップ中はあちこちで大笑いが聞こえてきたり、高校生たちも頭ひとつ分の背伸びを実感しているようでした。やはり97人を相手にすると多少は入り込めない子もいたのですが、そういう子ともしっかりとその後対話の場を持つことができ、彼らがインプロの体験を振り返る場を設けられたため、それぞれの「背伸び」をすることができたようでよかったです。

本実践は、私がこれまで参加してきたプロジェクトの中で一番大きなプロジェクトだったので頭ひとつどころか三つぐらいの背伸びでした。一緒に実践をしたメンバーも高校生も、それをみていた先生方、地域の方からも評価いただきほっとしたと同時に、今後への大きな自信となりました。準備期間でも本番でも全員がやらなくてはいけないことを理解し、協力できたことが今回成功に終わった理由だと思います。時間の制約もあり大変ではありましたが、全体によってひとつの活動が生み出されているのを実感し、「これがチームで働くということなのだな」と思いました。

五城目高等学校の教職員のみなさま、地域おこし協力隊員の石田さん、現地コーディネートの秋元さん、NPO法人Cobonの松浦さん、活動を支えてくださった五城目のみなさまに感謝申し上げます。