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国際日本学部

国際日本学実践科目の履修生がJX金属株式会社本社を訪問しました

2023年12月07日
明治大学 国際日本学部

2023年度秋学期の「国際日本学実践科目D」では、日本の資本主義、企業経営の特徴を浮かび上がらせるプロジェクト型の学習を進めています。そのため首都圏に所在する企業本社、事業所を訪問し担当役員等よりレクチャーを受ける学外実習を4回、設けることにしました。
履修生は事前に各社の経営戦略やその実現状況について学習を重ね、それぞれの視点から質問を行えるようにしています。
その2回目は、東京虎ノ門に本社を構えるJX金属株式会社でした。11月17日の午後、同社のESG推進部を訪ね、同部の課長である白井孝一さんよりお話を伺い質疑を行いました。
JX金属は1905年創業で、銅鉱山開発を始めた茨城県日立市が創業の地となる総合非鉄メーカーです。高い導電性により電子機器等に欠かせない銅を中心として、資源開発・製錬から先端素材の生産、リサイクルまで川上から川下まで多様な事業を営んでおり、近年、競争力の高い下流の製品、半導体材料・情報通信材料等の分野にシフトし、設備投資、R&Dを加速させています。
当日、参加した履修生は2年生から4年生の6名でしたが、同社のショールームであるSQUARE LAB見学や仮想現実(VR)を用いた佐賀関製錬所の操業現場の疑似体験などを通して、銅を中心とした非鉄金属素材がどのようなプロセスを経て社会に提供されているかを理解することができました。
また白井さんからは、学生が事前に考え示したテーマである「地域貢献としての緑化活動」「国内外の貧困対策への支援」「ダイバーシティの推進」の3つの項目についてそれぞれ、日立鉱山での植林史や今日における休廃止鉱山跡地周辺での森林整備活動、紛争鉱物と責任ある調達、ABW(Activity Based Working)をはじめとする働き方改革といった取り組みを紹介いただくとともに、コミュニケーションの活性化を促すダイバーシティ・インクリュージョンの推進や農福連携事業である「内原ファーム」(茨城県水戸市)での障がい者雇用などについても説明していただきました。
さらに、実際にオフィス内の見学もさせていただき、オフィスで快適に過ごせるように配慮された各種のアメニティなどにも触れることができました。
同社は現在、株式上場に向け準備を行っていますが、多様なステークホルダーとの関係を深めている状況に履修生は大いに刺激を受けました。
 (兼任講師:井上洋)