卒業生の声
社会連携科目D「MUSIC WAY PROJECT エンタテインメント実践講座」に、野村達矢さん(一般社団法人日本音楽制作者連盟 理事長/株式会社ヒップランドミュージックコーポレーション 代表取締役社長)が登壇されました。
2025年10月16日
明治大学 国際日本学部
野村達矢さん(1986年商学部卒)
社会連携科目D「MUSIC WAY PROJECT エンタテインメント実践講座」は、エンタメ業界の第一線で活躍する多様なゲスト講師を招きながら、一般社団法人日本音楽事業者協会(音事協)、一般社団法人日本音楽制作者連盟(音制連)、株式会社NexTone、そして一般社団法人カルチャー・アンド・エンタテインメント産業振興会(CEIPA)と提携し、秋学期・木曜日4限に中野キャンパスで開講しています。「MUSIC WAY PROJECT」とは、CEIPAとTOYOTA GROUPが展開する教育・人材支援プログラムを担う事業です。この講座は、学生がエンタテインメント産業の最前線に触れ、学びを実践へとつなげる機会を提供しています。
2025年10月2日のゲスト講師は、明治大学商学部を1986年に卒業された野村達矢さんでした。
野村さんはまず、所属していた「プロデュース研究会」でCHABO(仲井戸麗市)さんの公演を成功させた大学3年時のエピソードを語りました。そのときに得た「バックヤードの人間でも喜びを感じられる」という初心が、音楽人生の原点になっているのです。
講義では、自ら理事長を務める音制連での取り組みをはじめ、音楽産業の仕組み、2023年に設立されたCEIPAの活動、今年、実行委員長として初開催に尽力した「MUSIC AWARDS JAPAN」、そして代表取締役社長を務めるヒップランドミュージックコーポレーションでの事業展開など、エンタテインメント業界の現在と未来を展望しました。
300人を超える受講生は、「エンタテインメントは心を動かすものである」という言葉に深く感銘を受けていました。
担当:原田悦志 兼任講師
明治大学の卒業生として母校の教壇に立つのは感慨深いものがあります。この講義に参加されている皆さんはとても好奇心旺盛で熱心に聴講してくれました。
長い間ガラパゴス状態でやってきた日本の音楽業界がネットの普及やテクノロジーの発達によってグローバル化しなくてはいけない状況を理解してもらいました。日本の音楽業界が一丸となって今年ついに開催した「MUSIC AWARDS JAPAN」に関しても背景も含めて理解してもらい、リアルな現実を感じてもらえたと思います。
「MUSIC AWARDS JAPAN」のトロフィーであるルビーを実際に触ってもらったりしたことでもリアルを感じてもらえたと思います。
特別講師 野村達矢
【受講生の声】
「エンタメは必ずしも必要ではないけれど、人生を豊かにするものだ」という話には確かに、と頷きました。エンタメは必ずしも必要なものではないけれど、消費者だけでなくエンターテイナー本人の人生をも豊かにする欠かせないものだと思います。そんなエンタメ業界で著作権管理から新人発掘までを行っているプロダクション各社の幅広い仕事についても、初めて知ることが多く勉強になりました。
国際日本学部1年 田淵紗椰
今回の野村達矢さんのご講義で最も印象に残ったのは、野村さんが明治大学在学中に学園祭を通して“自分の好きなこと”と“人を楽しませること”の両立を実現されていたというお話でした。野村さんは自らの関心を行動に移すことで、周囲を巻き込みながら場を盛り上げていたと語られていて、その姿勢に強く心を動かされました。特に、当時の野村さんと現在の自分が同い年であるという点に深い刺激を受けました。私はまだ、自分の「好きなこと」を明確に形にできていない現状ですが、野村さんの経験を通して行動することの重要性を改めて実感しました。
国際日本学部2年 胡子櫻
今回の講義で印象に残っているのは、CEIPA主催の「MUSIC AWARD JAPAN」についてのお話です。細野晴臣さんのスピーチから始まり、RYDEENに合わせた人気アーティストによるパフォーマンスは圧巻でした。音楽を聴く手段としてストリーミングサービスが主流となった今、日本の音楽を世界の人々に聴いてもらう機会はかなり増えたと思います。その中で、より魅力を伝えるためにCEIPAを発足させ、日本の音楽の国際的な賞を作るということは、注目される機会をさらに増やす効果があると感じました。公明正大な評価体制は、質の高い日本の音楽が世界に広まるとともに、組織としての基盤が保証されるため、権威ある賞として認識されるでしょう。野村さんの現在の活躍は明治大学での経験がもとになっているというお話から、大学で経験することや感じることが将来に繋がることを改めて実感しました。
国際日本学部3年 廣島怜奈