卒業生の声
山脇ゼミが「中野区長と留学生の懇談会」を中野区と共催しました
2026年08月26日
明治大学 国際日本学部
国際日本学部の山脇ゼミは、2026年6月24日に中野区長と留学生の懇談会「インターカルチュラルな若者とともに創る中野の未来」を開催しました。13回目となる今回の懇談会では、中国、韓国、台湾出身の留学生と日本人学生の計7名、そして酒井直人中野区長に登壇していただき、進行は山脇啓造教授が務めました。登壇者は中野区役所のナカノバに集まり、会場に来賓及び聴講者あわせて約20名を迎えるとともに、Zoomで配信するハイブリッド形式で行いました。Zoomでは約30名の方に聴講いただき、ゼミ生も含めると学内外から総勢70名を超える人数となりました。
*プログラム
*ショート動画
登壇した学生は以下の7名です。(明治大学の学生はいずれも国際日本学部生)
・フ ジョゼン(台湾、イーストウェスト日本語学校)
・趙家萱(チョウ カケン)(中国、明治大学)
・鄭朝健(テイ チョウケン)(中国、明治大学)
・ユン ダイン(韓国、明治大学)
・永井 せあ(韓国/日本、明治大学)
・はにふ はりす(中国/パキスタン、明治大学)
・たじま みお(日本、明治大学)
来賓は、中野区国際交流協会の志田浩道事務局長、中野区観光協会の宮島茂明理事長、アクラス日本語教育研究所の嶋田和子代表、ランゲージワン株式会社のカブレホス・セサル執行役員の4名でした。
懇談会の冒頭に、ゼミ生から2023年に策定された中野区多文化共生推進基本方針の評価と、日本人学生・外国人学生に対して行ったアンケート調査の結果を報告しました。山脇ゼミが初めて留学生の調査を行い、中野区に提言を発表したのが2013年12月で、その際には、情報発信、生活支援、地域交流、地域貢献の4つの分野に関する調査を行いましたが、今回も同様な調査を行いました。
今回の調査結果では、①区の公式HP、LINE、なかペイは日常的に利用されておらず、若者世代に浸透していない、②屋台、料理のシェア、まちあるきなど、言語の壁を越えやすいエンタメ性の高い交流が求められている、③自ら行政情報を探しに行くのではなく、InstagramやX、大学の通知など、日常で自然に目に入る受動的な情報収集が望ましいことなどが明らかになりました。そして、報告の最後に中野区長に以下の5つの提案をしました。
*調査報告
・中野区居住支援協議会のサービスの対象を外国人まで広げる
・住宅課・国際交流担当・NPOが連携し、賃貸契約や保証人、トラブル対応などを扱う「多言語・住まい相談日」を設ける
・ホームビジットや料理教室など、地域住民との日常的な交流ができるイベントを定期的に開催する
・地域の学校などで学生が自国の言語や文化を紹介する機会を設ける
・多文化共生をテーマに日本人区民と外国人区民のアンケート調査を実施する
後半のパネル・ディスカッションでは、登壇した7名の学生から、中野区の好きなところや防災、中野区のイベント参加の有無、住居についてお聞きしました。「留学生は日本に家族がいないため保証人を確保できず、契約に至らなかった」といった意見や、「外国人であることを理由に入居を渋られてしまった」などといった意見がありました。
懇談会後に実施したアンケートでは、「留学生が、もっと日本人には頼ってほしい、聞いてほしいと言っていたのが印象に残りました。お互い遠慮せず助け合えるのが理想だと思いました」、「多文化共生は『外国人を支援する』という一方的なものではなく、地域に暮らす人同士が互いの背景を理解し、参加しやすい環境を一緒につくっていくことだと感じました」、「お互い遠慮せず助け合えるのが理想だと思いました」、「留学生の方々の生の声から、言葉、手続き、生活習慣、地域との接点など、困りごとは一つではなく、複数の課題が重なっていることが分かりました」、「国際日本学部での学びや、中野区でのボランティアを通じた社会貢献にも関心が深まりました」などといった感想をいただきました。
以下、登壇者として参加した留学生の感想です。
「今回の懇談会では、中野区に暮らす外国人住民の増加を踏まえ、情報発信や地域とのつながりについて考える機会となりました。多言語で情報を用意するだけでなく、必要な人に届きやすくすることの大切さを感じました。また、外国人住民も地域の一員として交流に参加できる環境づくりが重要だと考えました。」(趙家萱)
「今回、このような貴重な懇談会に参加させていただき、ありがとうございました。区長をはじめ、準備してくださった皆様や、さまざまな立場から意見を共有してくださった参加者の方々に感謝しています。普段はあまり意識していなかった中野区の外国人向け支援について知ることができ、自分自身の生活を振り返る機会にもなりました。特に、外国人にとって部屋探しや地域とのつながりが身近な課題だと感じました。外国人住民も地域の一員として意見を伝え、一緒に中野の未来を考えていける場が今後も増えてほしいと思います。」(鄭朝健)
以下、懇談会の企画を行ったゼミ生の感想です。
「過去に策定された中野区多文化共生推進基本方針と現在の取り組みを比較・評価した結果、相談体制の充実ややさしい日本語による情報発信などの施策が着実に推進されていることが確認できた。一方で、それらの制度や情報を実際に認知・活用している外国人住民は限られているという課題も明らかとなった。また当日の区長と留学生によるパネル・ディスカッションでは、「区が開催する地域交流事業があればぜひ参加したい」という留学生からの声が多く挙がった。それに対し区長も、地域交流の機会を充実させていきたいと述べていた事が印象的だった。今回の経験を通して、普段は行政に届きにくい地域の外国人住民の声を届ける機会の重要性を実感した。」(国際日本学部3年 渡邉詩永)
「今回の区長と留学生の懇談会の準備では、多文化共生推進基本方針が発表された2023年から現在までの三年間で、中野区の取り組みがどの程度実現されてきたのかを調べました。その中で、方針通りに着実に進められている部分がある一方で、まだ多くの課題が残されていることも発見することができました。当日の懇談会で特に印象に残ったのは、参加者の方から出た「留学生を参加者としてイベントに招くだけでなく、これからは日本人と同じ立場で企画側に加わり、共にイベントをつくり上げていく必要がある」というご意見でした。この言葉は、日本に住む留学生のあり方について改めて考える、とても良いきっかけになったと感じています。」(国際日本学部3年 渡瀬瑶明)
「今回の懇談会を通して、同じ「外国人」というステータスであっても、来日の形態や置かれた状況が異なれば、抱える悩みもまた異なるのだと再認識した。たとえば住居探しでは、契約に保証人を確保しなければならず、単身で来日した留学生にとっては大きな壁となる。一方で、家族とともに日本で暮らしている場合には、収入のある家族が支えとなるため、その点はそれほど大きな問題にはならない。同じ「外国人」と一括りにされても、生活の形が違えば直面する困難はまるで変わってくるのである。だからこそ、「外国人だからこの対応策をとればよい」と単純に語ることはできず、一人ひとりの状況に目を向ける姿勢こそが欠かせないと学んだ。」 (国際日本学部3年 哈尼夫 哈利斯)
*プログラム
*ショート動画
登壇した学生は以下の7名です。(明治大学の学生はいずれも国際日本学部生)
・フ ジョゼン(台湾、イーストウェスト日本語学校)
・趙家萱(チョウ カケン)(中国、明治大学)
・鄭朝健(テイ チョウケン)(中国、明治大学)
・ユン ダイン(韓国、明治大学)
・永井 せあ(韓国/日本、明治大学)
・はにふ はりす(中国/パキスタン、明治大学)
・たじま みお(日本、明治大学)
来賓は、中野区国際交流協会の志田浩道事務局長、中野区観光協会の宮島茂明理事長、アクラス日本語教育研究所の嶋田和子代表、ランゲージワン株式会社のカブレホス・セサル執行役員の4名でした。
懇談会の冒頭に、ゼミ生から2023年に策定された中野区多文化共生推進基本方針の評価と、日本人学生・外国人学生に対して行ったアンケート調査の結果を報告しました。山脇ゼミが初めて留学生の調査を行い、中野区に提言を発表したのが2013年12月で、その際には、情報発信、生活支援、地域交流、地域貢献の4つの分野に関する調査を行いましたが、今回も同様な調査を行いました。
今回の調査結果では、①区の公式HP、LINE、なかペイは日常的に利用されておらず、若者世代に浸透していない、②屋台、料理のシェア、まちあるきなど、言語の壁を越えやすいエンタメ性の高い交流が求められている、③自ら行政情報を探しに行くのではなく、InstagramやX、大学の通知など、日常で自然に目に入る受動的な情報収集が望ましいことなどが明らかになりました。そして、報告の最後に中野区長に以下の5つの提案をしました。
*調査報告
・中野区居住支援協議会のサービスの対象を外国人まで広げる
・住宅課・国際交流担当・NPOが連携し、賃貸契約や保証人、トラブル対応などを扱う「多言語・住まい相談日」を設ける
・ホームビジットや料理教室など、地域住民との日常的な交流ができるイベントを定期的に開催する
・地域の学校などで学生が自国の言語や文化を紹介する機会を設ける
・多文化共生をテーマに日本人区民と外国人区民のアンケート調査を実施する
後半のパネル・ディスカッションでは、登壇した7名の学生から、中野区の好きなところや防災、中野区のイベント参加の有無、住居についてお聞きしました。「留学生は日本に家族がいないため保証人を確保できず、契約に至らなかった」といった意見や、「外国人であることを理由に入居を渋られてしまった」などといった意見がありました。
懇談会後に実施したアンケートでは、「留学生が、もっと日本人には頼ってほしい、聞いてほしいと言っていたのが印象に残りました。お互い遠慮せず助け合えるのが理想だと思いました」、「多文化共生は『外国人を支援する』という一方的なものではなく、地域に暮らす人同士が互いの背景を理解し、参加しやすい環境を一緒につくっていくことだと感じました」、「お互い遠慮せず助け合えるのが理想だと思いました」、「留学生の方々の生の声から、言葉、手続き、生活習慣、地域との接点など、困りごとは一つではなく、複数の課題が重なっていることが分かりました」、「国際日本学部での学びや、中野区でのボランティアを通じた社会貢献にも関心が深まりました」などといった感想をいただきました。
以下、登壇者として参加した留学生の感想です。
「今回の懇談会では、中野区に暮らす外国人住民の増加を踏まえ、情報発信や地域とのつながりについて考える機会となりました。多言語で情報を用意するだけでなく、必要な人に届きやすくすることの大切さを感じました。また、外国人住民も地域の一員として交流に参加できる環境づくりが重要だと考えました。」(趙家萱)
「今回、このような貴重な懇談会に参加させていただき、ありがとうございました。区長をはじめ、準備してくださった皆様や、さまざまな立場から意見を共有してくださった参加者の方々に感謝しています。普段はあまり意識していなかった中野区の外国人向け支援について知ることができ、自分自身の生活を振り返る機会にもなりました。特に、外国人にとって部屋探しや地域とのつながりが身近な課題だと感じました。外国人住民も地域の一員として意見を伝え、一緒に中野の未来を考えていける場が今後も増えてほしいと思います。」(鄭朝健)
以下、懇談会の企画を行ったゼミ生の感想です。
「過去に策定された中野区多文化共生推進基本方針と現在の取り組みを比較・評価した結果、相談体制の充実ややさしい日本語による情報発信などの施策が着実に推進されていることが確認できた。一方で、それらの制度や情報を実際に認知・活用している外国人住民は限られているという課題も明らかとなった。また当日の区長と留学生によるパネル・ディスカッションでは、「区が開催する地域交流事業があればぜひ参加したい」という留学生からの声が多く挙がった。それに対し区長も、地域交流の機会を充実させていきたいと述べていた事が印象的だった。今回の経験を通して、普段は行政に届きにくい地域の外国人住民の声を届ける機会の重要性を実感した。」(国際日本学部3年 渡邉詩永)
「今回の区長と留学生の懇談会の準備では、多文化共生推進基本方針が発表された2023年から現在までの三年間で、中野区の取り組みがどの程度実現されてきたのかを調べました。その中で、方針通りに着実に進められている部分がある一方で、まだ多くの課題が残されていることも発見することができました。当日の懇談会で特に印象に残ったのは、参加者の方から出た「留学生を参加者としてイベントに招くだけでなく、これからは日本人と同じ立場で企画側に加わり、共にイベントをつくり上げていく必要がある」というご意見でした。この言葉は、日本に住む留学生のあり方について改めて考える、とても良いきっかけになったと感じています。」(国際日本学部3年 渡瀬瑶明)
「今回の懇談会を通して、同じ「外国人」というステータスであっても、来日の形態や置かれた状況が異なれば、抱える悩みもまた異なるのだと再認識した。たとえば住居探しでは、契約に保証人を確保しなければならず、単身で来日した留学生にとっては大きな壁となる。一方で、家族とともに日本で暮らしている場合には、収入のある家族が支えとなるため、その点はそれほど大きな問題にはならない。同じ「外国人」と一括りにされても、生活の形が違えば直面する困難はまるで変わってくるのである。だからこそ、「外国人だからこの対応策をとればよい」と単純に語ることはできず、一人ひとりの状況に目を向ける姿勢こそが欠かせないと学んだ。」 (国際日本学部3年 哈尼夫 哈利斯)








