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国際日本学部

高校生のためのやさしい日本語入門講座を開催しました

2026年05月27日
明治大学 国際日本学部

 山脇啓造研究室は、一般社団法人やさしい日本語普及連絡会との共催で、2026年5月16日にオンライン(Zoom)で、高校生と高校教員を対象としたやさしい日本語入門のオンライン講座を開催しました。26名の高校生と6名の高校教員等が参加したほか、山脇ゼミの2名、山脇教授担当の国際日本学実践科目の4名、商学部の黒崎典子準教授と黒崎ゼミの2名、情報コミュニケーション学部の根橋玲子教授と根橋ゼミの1名も活動報告者やグループディスカッションのファシリテータとして参加しました。首都圏の参加者が多かったですが、山形県の高校生や高知県の教育委員会の方にもご参加いただきました。

講座は山脇教授の趣旨説明の後、ブレークアウトルームに分かれたアイスブレークの時間があり、その後、やさしい日本語普及連絡会の吉開章代表理事によるやさしい日本語に関する講義がありました。講義の後には、山脇ゼミ、黒崎ゼミ、根橋ゼミ、実践科目の学生達によって、やさしい日本語関連活動の報告がありました。続いて、再びブレークアウトルームに分かれ、高校生2,3人のグループに明大生1人がファシリテータとして入り、講義や学生報告に関する振り返りの時間を設けました。最後に全体で集まり、高校生からの振り返りコメントや質問があり、最後に山脇教授から「高校生みらいアクション」の今後の展開について案内があり、閉会となりました。

「高校生みらいアクション」は、高校生を対象としたやさしい日本語と多文化共生をテーマにした二つのプレゼンコンテストからなるプログラムで、前者のコンテストは9月27日(日)、後者のコンテストは11月28日(土)に予定されています。11月29日(日)には両コンテスト出場者と自治体や市民団体関係者が対話を行うユース共創フォーラムも開かれます。明治大学国際日本学部と多文化共生都市会議、やさしい日本語普及連絡会が主催し、文部科学省と国際交流基金の後援となります。

※高校生みらいアクション 
※公式Instagram 

講座後の参加者アンケートでは、講義と振り返りの時間に対して8割がとてもよかった、残りの2割がよかったと回答し、学生報告にも6割がとてもよかった、3割がよかったと回答しました。そして、講座全体については、86%がとてもよかった、14%がよかったと回答し、参加者の満足度が非常に高いイベントとなったことが伺えます。

高校生の参加者からは以下のような感想をいただきました。

「吉開先生の講義や学生の皆さんの取組紹介はもとより、ブレークアウトルームでは参加者の方々のご意見も聞くことができ、大変充実した講座でした。」「初めてやさしい日本語というものを知って、今まで自分は外国人と話す時には英語で話さなければという先入観がありましたが、今日の講座を受けて日本語でいいということが分かり、外国人についての理解が深まりました。」「講座を受けたあとに、ディスカッションをしたことで自分の考えを深めることができました。また、普段関わることのできない方々との交流から多くの学びを得ることができました。」

高校教員の方々からは、以下のような感想をいただきました。

「高校生にやさしい日本語の輪を広げていくという活動に感銘を受けました。今の社会において、かけがえのない活動だと思います。外国にルーツのある生徒も含め、高校生たちをぜひエンパワーメントしていきたいと思いました。」、「ちょうど今年度の探究活動が始まったタイミングでの開催だったので、とてもありがたかった。実際に多文化共生に取り組んでいる大学生や、興味を持っている高校生同志の交流ができるのが、とてもいいと思います。今後ともさまざまな企画に生徒を参加させていきたいと思っております。」といった感想をいただきました。

以下、スタッフとして参加した実践科目の受講生の感想です。

「今回の講座を通じて、これまでの授業の振り返りができ、高校生と意見を交えることで新たな視点を得ることができた。また、高校生一人一人が講義を聞き、一生懸命考えてくれているのがすごく嬉しかった。さらに私たちが発信に応えてくれる相手がいることを実感でき、とてもモチベーションになった。意見を交換している中で印象に残ったのは、住んでいる地域によって今回の講座を活かせる度合が異なるということだ。私のグループには中野に住んでいる生徒と八王子に住んでいる生徒がいた。中野には外国人が多いため実践しやすい。英語ではなくやさしい日本語で話しかけてみると前向きな意見をくれた。一方で八王子では、周りに外国人がいないので今日学んだことをどう活かせば良いのか分からないと答えていた。インプットからアウトプットにどう繋げるかということも、とても重要だと感じた。そのため、実際に外国人とやさしい日本語で交流できるイベントも需要があるのではないかと考えた。この講座全体として、準備期間は短かったが、皆で協力できたので当日はかなりスムーズに進めることができたと思う。高校生も主体的に参加してくれたのでとても助かった。改善点としては、話し合う時間をもう少し多く取った方がより意見が深まると思った。」(2年 石崎由菜)

「今回のやさしい日本語入門講座に参加して、高校生にやさしい日本語について考えてもらえたことがとても嬉しかった。感想として「今まで外国人と話すときはその国の言語を学ぶしかないと思っていたが、日本語でもいいんだと思った」と外国人とコミュニケーションをとる際の新たなアプローチに気づいてくれた生徒もいた。やさしい日本語へ肯定的な印象を持ってくれた生徒が多く、今後も若い世代にやさしい日本語を広めていくことへの意義を強く感じた。印象に残っていることは、山脇ゼミの方もおっしゃっていたが、今回の講座に参加した生徒はやさしい日本語への予備知識があまりなかったことだ。元々やさしい日本語を知らなかった層に今回届けることができたのは、対面ではなくオンラインでの開催だったため参加のハードルが低かったからではないかと考える。実際に私が担当したグループの中に、本当は参加するつもりがなかったものの友達に誘われて軽い気持ちで参加し、「第三者返答」にとても共感してくれた生徒もいた。オンラインで開催することでより幅広い層に届けられるのではないかと感じた。」(2年 畠島李果)

「今回のイベントでは、多くの高校生や教員の方々に参加していただき、感想でも非常に高い評価を得ることができた。やさしい日本語や多文化共生について考える機会となり、とても良かったと感じた。特に印象的だったのは、同じグループにいた高校生たちが、やさしい日本語を今回初めて知ったことである。吉開先生の講座を受けた後の振り返りで、「これまでは外国人とのコミュニケーションを難しいと感じ、関わることを避けていたが、これからはやさしい日本語を使って関わってみたい」といった意見がでた。そのため、今回の講座が、高校生にとって日本に住む外国人への関わり方を見直すきっかけになったと感じた。また講座を通して、参加者がやさしい日本語について知り、理解を深めることができた一方で、実際に使うことの大切さを感じた。やさしい日本語は、知識として学ぶだけでなく、実際に使いながら相手とコミュニケーションをとることが重要であると考える。そのため、今後は実践的な活動も重要になると思う。参加者同士が積極的にコミュニケーションを取りながら意見交換を行っていたことで、高校生同士の交流も深まり、今後の活動につながる良い機会となった。今後もこのような活動を継続することで、やさしい日本語や多文化共生の考え方がさらに広がっていくと感じた。」(1年 佐藤裕斗)

「私が担当したグループには高校生が3人いたが、3人とも国際日本学部への進学を考えてこのイベントに参加してくれたことから、他のグループと同様にやさしい日本語への予備知識がなかった。私のグループの高校生たちは吉開先生の「やさしい日本語は外国人に対してだけではない」という言葉に強い印象が残ったようで、最後の振り返りでは『自分が良かれと思って言ったことでも人を傷つけているかもしれないということに気づいた』『自分が気づかないうちに第三者返答やマイクロアグレッションにあたる行動をしていたかもしれない』などといった感想が挙がった。私も吉開先生の話をお聞きして、初めてやさしい日本語について知ったとき、彼女たちと同じように自分の過去の言動を振り返った。ここから、やさしい日本語の認知度の低さを痛感すると同時に この先まだまだやさしい日本語を発信する意義が大きいという期待感をもった。これから、よりたくさんの高校生にやさしい日本語の存在を発信していきたい。そして、今やさしい日本語を知っている高校生にも、そうでない高校生にも外国人を含めた多様な人とのコミュニケーションツールとしてやさしい日本語のことを伝えていきたい。」(1年 森彩花)