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国際日本学部

山脇啓造教授が多文化共生に取り組む日本そして海外の自治体に関する書籍を出版しました

2022年08月17日
明治大学 国際日本学部

山脇啓造教授が共編者として、『多様性×まちづくり インターカルチュラル・シティ 欧州・日本・韓国・豪州の実戦から』を出版しました。欧州評議会が呼びかけた、移住者やマイノリティの多様性を活かすまちづくりを目指す国際的な都市のネットワーク「インターカルチュラル・シティ」には、世界の約160の自治体が参加しています。本書は国内外の執筆陣がその理論と実践を紹介する入門書です。

本書は、2021年3月に欧州評議会から日英2言語で刊行されたブックレット『自治体職員のためのインターカルチュラル・シティ入門』を大幅に加筆したものです。同ブックレットは、日本の欧州評議会へのオブザーバー参加25周年を記念して日本の外務省と欧州評議会によって企画された出版物であり、本書の編者である山脇教授と上野貴彦都留文化大学専任講師が執筆を担当しました。

インターカルチュラル・シティは、移住者やマイノリティがもたらす多様性を活かすまちづくりを目指す世界中の都市をつなぎながら、自治体における組織的能力の向上を図るプログラムです。2008年に始まった時には欧州の11都市が参加する試験的な取り組みでしたが、現在では、欧州内外の160近い都市が参加するネットワークに成長しています。日本からは、浜松市が2017年にアジア最初の加盟都市となリました。

同ブックレットは、欧州評議会のインターカルチュラル・シティ・プログラム(ICC)を日本に紹介し、それが具体的に自治体の施策やまちづくりとどう関係するのかを説明することを目的に執筆されました。本書はこの目的を共有しつつ、日本における「多様で包摂的なまちづくり」とは何か、そのためにはどうしたらよいかを明らかにすることを目指し、多様な立場の執筆者を迎え、内容を拡充しています。日本から、浜松、神戸、東京、埼玉、大阪などの実践が取り上げられているほか、スペイン、韓国、オーストラリア、カナダ、メキシコの自治体にも焦点をあてています。