2024年6月27日(木)、本学の提携校であるエジプト日本科学技術大学(EJUST)から5名の教員とJICA専門家が、ゼミ教育の視察のために国際日本学部を訪問し、岸ゼミに参加しました。この訪問は、2023年度に岸ゼミとエジプト・アレキサンドリアで実施されたアートベース・リサーチ(Arts-Based Research:ABR)の共同研究をきっかけに実現しました。特に、EJUSTのアート・デザイン学科のアワード先生が岸ゼミとの共同研究を経て、ABRに大きな関心を持ったことが背景にあります。EJUSTの教員と学生たちがこの研究手法に強い関心を示し、現在も継続して岸研究室と共同で研究を進めています。
今回の訪問では、まず岸研究室の院生たちとの100分にわたるディスカッションが行われました。院生たちはABRの理論や実践事例を紹介し、それに基づいてEJUSTの教員たちと活発な議論が展開されました。双方の視点が交わる中で、ABRに対する理解が深めることができました。
次に、岸ゼミの4期生が「音」を用いた他者理解のためのABRの実践を行い、EJUSTの教員たちはその実践に参加しました。岸ゼミでは、ビジュアルアートやナラティブ、演劇などさまざまなアート手法を研究に取り入れていますが、今回は「音」に焦点を当て、EJUSTの教員たちにも体験してもらいました。EJUSTの教員たちは、学生たちがどのようにしてABRを企画・実施・評価し、研究としてまとめているのかに大きな興味を示し、熱心に学生にインタビューを行うなどしていました。
2025年度には、本学の学生たちが再びEJUSTを訪問し、新たなABRの実践に取り組む予定です。こうした国際間の共同研究は、双方の教員や学生にとって刺激的な学びの場となっており、ますますその連携が深まっていくことを期待しています。