明治大学文学部では，トロント大学生涯学習学部と『文学部トロント大学短期語学研修プログラム』協定を2016年10月に締結しました。第1回は2017年2月5日から3月5日にかけて開催し，1年生1名，2年生4名，4年生1名の合計6名の学生が参加しました。
トロントは人口500万人を擁するカナダ最大の都市であり，様々な民族が生活し多民族文化を持ち合わせた「人種のモザイク」と呼ばれる街です。
トロント大学は1827年に創設されたカナダ最大規模の大学で，現在約80,000人の学生が学んでおり,英語学習課程はESL（第2言語としての英語）教育を専門として50年以上の経験を持ち，国際的に高い評価を受けています。
このプログラムはカナダ・トロント大学生涯学習学部にて開催されている4週間の英語トレーニングプログラム（English Plus）およびボランティア活動やアクティビティで構成されています。
English Plusは特にオーラルコミュニケーションに焦点を当てた構成となっており，参加者のスピーキングやリスニング能力の向上に力を入れています。プログラム初日にプレースメントテストを行い，個人にあったレベルのクラスで授業を受けられます。日常の様々な場面で使える英語をバランスよく学ぶため，どんな目的の人にも自分自身の語学力を磨き，自信を付け，英語を学ぶ喜びを見つけることができるプログラムです。
参加者は世界各国から集まっており，様々な背景の学生と共に英語を学ぶことができます。授業以外にも週１回”Conversation Café”が開講されており，リラックスした環境で気軽に英会話を楽しむこともできます。
また，参加者は毎週水曜日に，様々なボランティア活動に参加することが可能です。社会貢献を通じ，現地の人々との交流や語学力の向上も期待できます。
この他プログラム期間中，ほぼ毎日アクティビティ（有料もあり）が開催されており，トロント大学の学生との交流や観光を，冬の時期には，週末に泊りがけでウィンタースポーツを楽しむことができます。
～参加学生の声～
・トロントは多国籍な街なので，困っていると親切にしてくれる人がとても多く，留学しやすい都市だと感じた。また，様々な人と関わる上で，前は興味がなかった「多文化」や「宗教」について，少しでも理解がある方が良いことに気づき，興味を持った。
・social activity やconversation cafeではトロント大学の学生と映画やドラマの話をし，意見交換することで，新しい発見やモチベーションの維持につながった。
・プログラムの授業が終わった後，課外活動で，博物館やトロントの観光名所に行ったり，多国籍な都市ならではの様々な食文化を楽しむことができた。
・日本では当たり前のこともカナダでは当たり前ではなく，日本とトロントを比較することで，日本について改めて知ることができた。また，ちゃんと自分の意見を口に出して伝えることが大切だと気付けた。
・留学はどういう環境での勉学であるか調べていくべきであった。行く前の下調べが重要である。
・最初は英語を話すことは難しいと思っていたが，文法の誤りを恐れず喋るうちに，会話をすることが楽しくなってきた。最後のプレゼンテーションではクラスメイトと協力し，満足できるものとなり，人前で喋ることの自信になった。
・短期間で英語のリスニング力や会話力を飛躍的に向上させることが出来た。授業ではリスニングに多くの時間を費やし，ネイティブスピーカーがどのように発音しているのかを細かく見ていく講義は新鮮で興味深かった。
・就職目前の時期に参加したが，仕事の中でも英語を活かしていきたいと思えるようになり，このプログラムはその意味でいいきっかけを与えてくれたと思う。
・会話は完璧な文章でなくても伝わることが分かった。アイコンタクト・ジェスチャーがいかに大切かということが実践してよく理解できた。
・日本と海外の教育方法について，日本では基本的にレクチャー式で，常に座学である一方で，西洋では話し合い，討論，プレゼンテーションなど様々な教育方法を取っていることがわかった。将来，英語を第２外国語とする人に対しての英語教育の資格を取ることを目標とし，大学院に留学したい。
・授業外での旅行体験により，自分のしたいことがわかり，サークルとバイトで追われて終わってしまいそうだった4年間に新しい光を差してもらったような感覚であった。
なお，当該プログラムは修了すると『海外短期留学関係科目B（2単位）』として，文学部の卒業要件単位に含めることができます。
2017年度は,7月30日～8月27日の夏期プログラムと2月上旬～3月上旬の春期プログラムの2回の実施を予定しています。
