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文学部の教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

教育課程の理念

 文学部は「人間とは何か」という問題に多角的に取り組み,充分な専門知識と幅広い教養を身につけるため,「教養科目」と「専門科目」によるカリキュラムを編成しています。学生は,知識や教養を単に受容するだけではなく,他者を尊重しながらも,自らの考えを積極的に発信し社会に貢献できる「個」を育成するため,1年次からの徹底した少人数教育による「演習科目」での学習を行います。特に生涯にわたって出会う人々や社会から学び,自らを成長させる知力を修得するために,指導教員や学生同士の議論の中で自ら学ぶ力を修得する「卒業論文」を必修としています。
 文学科では,日本語・外国語によって制作された文学作品などの研究,言語そのものの学習・研究を通じて様々な考え方を理解し,翻って自らのメッセージを構築・発信するための教育課程を編成しています。少人数の演習による専門的研究の訓練,また自律的学習の集大成としての卒業論文を必修としています。
 史学地理学科では,過去から現在までの人間と自然のあり方・変遷を学ぶための教育課程を編成しています。いずれの専攻も,文献や史料の講読研究,演習科目の座学を重視するともに,史跡調査・発掘調査・現地調査などフィールドワークも重視しています。このうち,日本史学・アジア史・西洋史学の各専攻は,日本やイスラーム世界を含むアジア,欧米各地域の史料講読に重点を置き,考古学専攻と地理学専攻では,フィールドワークの実習にそれぞれ重点を置いています。いずれも生涯にわたって学ぶ知力を獲得するための卒業論文を必修としています。
 心理社会学科では,人間を内面と社会の両面から学ぶ教育課程を編成しており,専門的に心理を援助する知識や技法と共に,コミュニケーションや人生のライフサイクル,環境と人間の関わり等の社会の諸相,そして人間という存在の本質を分析するため,少人数でのゼミナール形式で研究法や調査法を学びます。生涯にわたり人間と社会から学び自らを成長させる知力を体得するために卒業論文を必修としています。

教育課程の構成

 文学部の教育課程は一般教育と専門教育に分かれており,専門教育は少人数のゼミナール教育を基本として,学年が進行するとともに専門教育の比重が高まるよう,体系的,順次的に教育課程が編成されています。

○一般教育では,個々が豊かな将来を築く基礎を形成するために,多彩な文化に触れる第一歩となる外国語科目,幅広い視野を養う教養科目,健康的な心身を築くためのウェルネス科目を置きます。
○専門教育は,段階的に実践的な学習ができるようになるために,1年次には導入教育として「基礎演習」を置きます。
○専門分野の基礎を固めるために「概論科目」や2年次に「演習」を置きます。
○徹底的に専門性を高めるために,専門領域別に分かれる3年次に「演習」と多彩に選択できる「専門科目」を置きます。
○史料・外国語文献の読解や分析,現地調査(フィールドワーク),発掘調査,カウンセリング等を通して,自然や人間世界をより深く理解するために,「実習科目」を置きます。
○個々の学生が各自の学習成果を形にするために,4年次には,指導教員と1対1で指導を受ける「卒業論文」を置きます。

教育課程の特長

○文学部は「人間の生き方」を課題とする文学科,「人間社会の成り立ち」を課題とする史学地理学科,「人間の心と社会」を課題とする心理社会学科で,教育課程を構成しています。幅広い知識を身につけるために,各学科の大部分の授業は他学科所属の学生も履修することが可能です。
○国際社会の多様性を理解する能力を身につけるために,その端緒として語学教育を重視しており,目標達成度に応じてステップ・アップしていくプログラムを設置しています。外国語を学ぶだけでなく,外国語で学び・語ることができる水準まで,学力の伸長を図ることを目標としています。