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情報コミュニケーション
学部

特別講演会『企業トップの考えるダイバーシティ・マネジメント』

2025年11月12日
明治大学 情報コミュニケーション学部

【登壇者】
翁百合氏(株式会社日本総合研究所 シニアフェロー)
日本銀行入行後日本総合研究所に移り、主席研究員などを経て2018年から25年6月まで理事長を務める。同年7月より現職。
エコノミストとして金融システム、社会保障、経済政策について分析、中長期視点から提言を続けている。現在慶應義塾大学特別招聘教授も兼任。産業再生機構産業再生委員、規制改革会議委員、「選択する未来 2.0」懇談会座長、内閣官房「新しい資本主義実現会議」構成員などの政府委員も歴任、23年より政府税制調査会長。
著書に『金融危機とプルーデンス政策』(日本経済新聞出版社)など。第一回日本経済新聞社円城寺次郎記念賞受賞(2006年)。

後藤佐恵子氏(はごろもフーズ株式会社 代表取締役社長)
スタンフォード大学経営大学修士課程修了。味の素、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパンを経て、2004年にはごろもフーズ入社。サービス本部長、経営企画本部長などと歴任し、2019年10月に代表取締役社長に就任。
2031年の創業100年に向けて”キッチンで最も愛されるブランドの確立”のため、お客様ニーズに応える新製品の開発に注力。自身の経験からワークライフバランスの推進に取り組み、「時差出勤」や「時間単位の有給休暇取得」などの制度を導入。従業員エンゲージメントを高め、社員全員にとって働きがいのある会社をめざす。

【主催】明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター

【日時】2025年10月20日(月)15:20~17:00(15:00開場)

【会場】明治大学駿河台キャンパス リバティタワー 1156教室

【企画・ファシリテーター】牛尾奈緒美氏(情報コミュニケーション学部教授、ジェンダーセンター長)

【来場者数】100名

【報告】牛尾奈緒美

情報コミュニケーション学部ジェンダーセンターは、10月20日、明治大学駿河台キャンパスリバティタワー1156教室にて、特別講演会『企業トップの考えるダイバーシティ・マネジメント』を開催した。
ダイバーシティとは、人種や性別、性的指向、障がい、年齢などに関する違いや、一人ひとり異なる価値観や能力、経験、知識など幅広い意味での多様性を指す。このイベントは、これらを生かすことで組織を強くする「ダイバーシティ・マネジメント」に積極的に取り組む企業経営者を招いて話を聞くという企画で、同センターが定期的に開催しているものである。
8回目の開催となる本会では、(株)日本総合研究所 シニアフェローの翁百合氏と、はごろもフーズ株式会社 代表取締役社長の後藤佐恵子氏の2氏をゲストに招き、両氏による講演と、筆者を交えたディスカッション、並びに参加者との質疑応答が行われた。
翁氏は日本銀行に入行後、日本総合研究所に移り、金融システムや社会保障、経済政策の分析など、長きにわたりエコノミストとして活躍されている。本講演では生産年齢人口の減少が続く現状に触れ、労働人口が減っても付加価値生産性を持続的に向上させるには人への投資が重要であり、「人件費はコストではなく『投資』である」と述べた。
後藤氏は2019年10月に、はごろもフーズ株式会社の女性初の代表取締役社長に就任した自身の経験をもとに、ダイバーシティのあり方や人財のあり方について述べ、「男女関係なく、その人個人としての視点や考え方、その人に合った働き方を考え、尊重することが大事だ」と説いた。
その後、参加者との質疑応答が行われた。学生からは、「女性が新卒から望むキャリアを築くためにはどうすべきか」「目指すべき教育のあり方はどのようなものか」などの質問が寄せられ、本会は盛況のうちに幕を閉じた。
  


翁百合氏


後藤佐恵子氏