南魚沼市編
情報コミュニケーション学部・川島高峰ゼミナールは地方創生と一極集中問題の是正に取り組んでおり、地域での実習活動はゼミの重要な研修課題で新潟県佐渡市、南魚沼市、津南町と提携して実習活動を展開してきました。
2025年度、南魚沼市ではコミュニティ・ラジオ局「FMゆきぐに」の指導・協力の下に、移住者や地域の方との交流や取材を通じてラジオ番組の制作を行い、12月19日、12月22日に放送を実施。さらに南魚沼市が提携する南関東圏のコミュニティFMラジオ、10局で二回再放送を行いました(エフエム西東京・調布エフエム放送・かつしかFM・エフエム茶笛・レッズウェーブ・FMふっかちゃん・FMおだわら・横須賀エフエム・FMやまと・FM湘南ナパサ)。
この事前学習を踏まえ、「令和黄表紙物語」という広報プログラムを企画し、南魚沼市が生んだ文人・鈴木牧之の作品『北越雪譜』を踏まえ、令和版の黄表紙としてインスタグラム・アカウント(https://www.instagram.com/and_minamiuonuma)で、南魚沼観光文化の「推し活」動画を作成しました(3月25日現在、動画11件閲覧総数8,731件)。鈴木牧之を記念するしおざわ雪譜祭りに参加。こうした活動を題材にエフエム雪国にて、南魚沼での様々な取り組みについて企画番組の収録を実施しました。同番組は3月6日、3月9日にエフエム雪国で放送され、4月以降、南関東のコミュニティFM、10局でも放送されます。
7月30日:ラジオ収録に向け、「FMゆきぐに」局長とオンラインミーティング
8月 1日:南魚沼市、若井様、刈谷様と協議、魚沼の里、道の駅などを視察
8月 2日:魚沼スカイラインなどを視察
10月5日:南魚沼到着
10月6日:「FMゆきぐに」にてラジオ収録・地域おこし協力隊との交流とインタビュー
10月7日:六日町地区を中心に視察
1月19日:次回ラジオ収録に向け、「FMゆきぐに」とオンラインミーティング
2月15日~2月26日 滞在(現地取材・SNS投稿物作成など)
2月21日:しおざわ雪譜祭り取材訪問、ラジオ生中継に参加
2月25日:「FMゆきぐに」にてラジオ収録
南魚沼班 活動報告とりまとめ 岩崎 航大
今回の活動を通じて、私は日本の地方創生が抱える「構造的な課題」に直面しました。現在、南魚沼市でも若年層を中心に転出超過が続く「社会減」という厳しい現実にあります。多くの地域おこし協力隊の方々が現場で奮闘されていますが、その広報手段は個人のSNSや自治体HPに限定されがちです。これでは、東京一極集中やライフスタイルの画一化の中にいる都市部の若者の目には届きません。
一般的に、地方ワーキングホリデーなどの施策は、一部では「観光」としての消費に留まってしまう側面があります。しかし、私たちが現地で目にした南魚沼市のワーキングホリデーでは、地域住民や同世代との深い交流を通じ、「当事者意識」を育む「縁」を結ぶことが非常にうまくいっていました 。この成果を肌で実感したからこそ、私たちメディアを志す者も、単なる情報発信を超えて「当事者意識」を育む「縁」を結ぶことが今、最も必要なことだと確信しています。
私たちは今回、1,300万人もの潜在リスナーを持つ「南関東のメガFM」という強力なプラットフォームを活用する機会を得ました。しかし、どれだけ大きな媒体であっても、単に「活動を知らせる」だけのコンテンツでは、都市部の人々の心を動かし、深い関わりへと「結ぶ」ことはできないという課題も痛感しました。
そこで見出した希望が、地方コミュニティFMが持つ「現場の深い熱量」を、関東のFMが「都市部の文脈」に翻訳して拡散するという戦略的連携です。実際に「にぎりたてラジオ」の収録で出会った協力隊の方々は、AI技術の活用や人口減少社会を若者の観点から鋭く考察する、非常に刺激的な存在でした 。この現場の熱量を情報の孤立から救い出し、都市部へと繋ぐことで、地方の影響力を最大化できるはずです。
この影響力を真に生かすために、今後は以下の3点が必要だと考えます。 第一に、都市部の若者が「自分事」として捉えられるストーリー構築。第二に、SNSを起点に多角的なきっかけを作る立体的な広報。そして第三に、東京の価値を過剰に高めるのではなく、地方にしかない価値を正当に評価する「一極集中」への問い直しです。
結びに代えて、私は今後、このラジオがリスナーの意識をどう変えたかという「影響分析」に取り組みたいと考えています。放送後の反応を分析し、都市部の若者が抱く「画一化された生活」への違和感が、地方との新たな「縁」にどう変わったのかを検証していきます。
「影響力」とは、ただ放送圏が広いことではなく、聴いた人の「当事者意識」をどれだけ揺さぶれるかにあるはずです。今回の学びを糧に、メディアの力を通じて地方と都市の幸福な関係性を模索し続けていきたいと思います。
林茂男南魚沼市長を表敬訪問
鈴木牧之の「牧之推し」用のアクリルスタンド
雪譜祭りにて エフエム雪国の取材を受ける
南魚沼PG ロゴページ
鈴木牧之記念館にて
エフエム雪国にてスタジオ収録
新潟ケーブルテレビ(NCT)の取材を受ける
林茂男南魚沼市長へ取組報告