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国際日本学部

中野区観光協会と連携した「中野区観光大使と留学生のまちあるき」映像制作 第2弾

2019年07月20日
明治大学 中野教務事務室

中野区観光協会の森永美樹さんによるコーディネートのもと撮影。プロのプロデューサーでもあり、撮影について助言をしていただきました。中野区観光協会の森永美樹さんによるコーディネートのもと撮影。プロのプロデューサーでもあり、撮影について助言をしていただきました。

中野区観光大使で、中野を支えるプロレスラーのNORIさんと、中野区のラーメン屋タンタンタイガーの細かい配慮に感動する交換留学生のデニーシャさん中野区観光大使で、中野を支えるプロレスラーのNORIさんと、中野区のラーメン屋タンタンタイガーの細かい配慮に感動する交換留学生のデニーシャさん

中野区のダイバーシティを促進する活動の一環として、中野区観光協会と連携し、昨年スタートした「中野区観光大使と留学生のまちあるき」映像制作第2弾を2019年7月中旬に行いました。本事業は、岸ゼミと山脇ゼミの連携プロジェクトとしてスタートしましたが、現在では、ゼミの枠組みを超え、学部の多様な専門を持つ(ゼミの)学生たちと連携して進めています。

 中野区のダイバーシティを促進するひとつのアプローチとして、明治大学と中野区は「やさしい日本語」をすすめています。多様な言語の人たちにとって暮らしやすいまちにするには、多言語化もひとつのアプローチではありますが、私たちは「やさしい日本語」で人と人、人とまちのつながりをつくっていけることをめざしています。

 映像第2弾は、中野区観光大使でプロレスラーのNORIさんと明治大学交換留学生のデニーシャ ニコル オビー(Denesia)(米国出身)の中野区のラーメン屋タンタンタイガー訪問です。第2弾映像の監督、撮影・編集を主担当した福田樹生さんから以下、報告いただきました。


報告:福田樹生(国際日本学部3年生 岸ゼミ)

 「中野区観光大使と留学生のまちあるき」映像制作 第2弾に着手したのは5月でした。それからメンバー制作グループのメンバーを募り、シナリオ作成、絵コンテ制作など、関係者と何十回にもわたって話し合いを行い、当日の撮影を迎えました。

 第2弾では、私が監督、撮影・編集の主担当を務めることになり、次の2点に注意しながら制作を行いました。第一に、見た人にとってリアルな内容にするため事前調査をしっかり行ったことです。岸ゼミに所属する米国、韓国、中国からの留学生の実際の経験を聞き取り調査し、留学生が飲食店で抱える問題を把握した上で、シナリオ作成をしました。第二に、本映像は「やさしい日本語」をテーマとしているため、その観点が映像のメッセージの中心となるように山脇ゼミの助力を得て構成しました。具体的には、やさしい日本語やイラストを使用するといった工夫が、外国人や留学生にとって、中野にアクセスしやすいきっかけとなっていることを映像で伝えました。

 このような地域連携の活動は、大学を超えて多様な人と関わり学ぶ機会になりました。3年生になってから、学外の多くの人と関わることができ、刺激になると同時に、その責任感を強く感じています。ひとつひとつ丁寧に行動に移さなければなりません。学生感覚で人を巻き込んだことがあり、注意を受けたこともあります。自分のやりたいことを出しすぎてうまくいかないこともありました。たとえば、今回の映像制作のプロセスの企画書がそうです。最初の企画では、中野のお店が外国人対応を十分にできていないためやさしい日本語で対応していこう、という流れでシナリオを作ったのですが、これでは、そのお店が外国人対応ができていない、遅れているという印象を与えてしまう可能性があります。ご協力いただいたお店側への配慮が欠けていたことに気づくと同時に、自分のやりたいことを主張するのではなく、「私たち」がやりたいことは何か、双方にとって魅力的なことは何かを、一緒に考え、見つけ、合意し、行動にしていくことが大切だと実感しました。

 この実践的なプロジェクト活動を通して、大学で学んだことを実際の現場で活用していくことで、実践力を高めることができました。また、現場では、いつも予期せぬことが起こりますが、何が起きても即興的に対応ができるようになりました。これまで、大学の先輩たちのそのような姿をみて、自分にはまだまだできないと思っていたことも、いつしか、先輩たちと同じようにできるようになっていました。今後このプロジェクトは後輩を巻き込みながら継続的に実施していく予定です。先輩が私たちの成長を助けてくれたように、私自身もそういう姿を後輩たちに見せつつ、周りに良い影響を与えるような人になりたいと思いました。

 本映像は9月に中野区観光協会および明治大学国際日本学部のウェブにて公開する予定です。