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国際日本学部

コロナ禍におけるインドネシアとのオンライン国際教育交流(小林ゼミ)

2020年12月01日
明治大学 国際日本学部

オンラインによる折り紙を披露オンラインによる折り紙を披露

顔出しとプライバシー保護の現実顔出しとプライバシー保護の現実

11月28日(土)と29日(日)の両日、小林ゼミナールではブディルフール大学 (Budi Luhur University)(インドネシア)の学生との間でZOOMを利用したオンライン交流会を実施し、35名の参加を得て成功裏に終了しました。

同大学はインドネシアの首都ジャカルタにあり、国際日本学部とは2015年以来の学部間協定校です。これまで国際日本学部からは、夏期休業期間において学部独自のボランティアプログラムに10名前後の学生を派遣し、ブディルフール大学からも系列の高校生を含む研修団が数回来日し、学生間の交流をおこなってきました。しかし、本年度はコロナ禍ということで海外留学や海外活動が世界的に延期または中止され、同大学との交流プログラムも例外ではありませんでした。

小林ゼミの学生は、全員が卒業までに何らかの海外留学やボランティア活動を経験していますが、それに加えて、毎年9月には学生の主導で東南アジア諸国を中心に海外研修を計画、実施しています。2018年には日本とインドネシアの国交樹立60周年を迎え、官民挙げた祝賀プログラムが実施される中、同大学では「Manga 2018 Fest」が開催され本学部も協力しました。その一環としてゼミ生による歌やダンスを披露し、コスプレショーにも参加した結果、一般市民を巻き込んだ交流となりました。直前には日本の外務省から認定交流プログラムとしての連絡を受けています。

本年度は、こうした双方向の直接交流が途絶えるという残念な環境下にあったことから、ゼミ活動の基本となる「国際教育交流を推進し、国際平和の促進に実践的に貢献」したいという気持ちを抑えきれず、インターネットを利用したバーチャル交流会への挑戦となりました。

様々な模索がありましたが、最終的に合意したテーマは「コロナ禍への対応と学生生活」となり、初日はコロナ禍への国や大学の対応を中心に双方のプレゼンの後、意見交換が行われました。2日目は大学文化や学生生活という双方の日常を紹介しあう機会となりました。9月末の秋学期開始から実施まで実質的には5、6回の授業しか準備にあてられませんでしたが、ブディルフール大学の学生も含めたワーキンググループは、LINEやZOOMを利用して準備作業を行ない、実現にこぎつけました。

国境を越えた交流は、それが対面であっても、言語を含む文化が異なることでコミュニケーションが困難なことが多く、ましてお互いに母語以外の外国語を使い、インターネットや機器備品の環境が異なる中ではなおさら難しくなります。そのような中での通算約5時間に及ぶ交流会は双方の学生の満足度が高く、直後に実施したフィードバック調査によると100%の学生が満足しており、58.4%の学生が大満足との結果を得ました。

「準備から実施まで改善すべき様々な課題は残ったものの、上記の満足度を見る限り大成功であったと言えるであろう。今後は、通常の交流形態に加えて、今回のような新しい形も視野に入れた国際交流活動を模索することになるだろう。」 (小林 明 准教授)