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国際日本学部

国際日本学部の山脇啓造教授が、日本の多文化共生の取り組みを世界に発信するブックレットを欧州評議会から刊行しました

2021年03月18日
明治大学 国際日本学部

国際日本学部の山脇啓造教授が、日本の自治体の多文化共生の取り組みを世界に発信するブックレットを、欧州評議会から2021年3月に刊行しました。上野貴彦講師との共著で、日英両言語での刊行となります。英語版のタイトルは
"An Introduction to the Intercultural City for Local Governments in Japan" 、日本語版のタイトルは「自治体職員のためのインターカルチュラル・シティ入門」です。いずれも無料で公開されています。

英語版(PDF)は[こちら ]

日本語版(PDF)は[こちら ]

インターカルチュラル・シティは、欧州評議会が2008年に始めたプログラムで、移住者やマイノリティがもたらす多様性を活かしたまちづくりを進める都市の国際的なネットワークです。2008年に始まった時には欧州の11都市が参加する試験的な取り組みでしたが、現在では、欧州内外の140を超える都市が参加する世界的なネットワークに成長しています。日本からは浜松市が2017年にアジア最初の加盟都市となり、神戸市も現在、加盟に向けた準備を進めています。

本書は、欧州評議会によるプログラムの概説書に準拠しつつ、浜松市と神戸市を中心に、日本のインターカルチュラルな取り組みに光を当てたものです。日本では、新たな外国人労働者の受入れを目指した2018年12月の入管法改定を契機に、政府の共生社会づくりが本格化し、多文化共生への社会の関心も高まりました。コロナ禍によって現在、そうした関心は下がっていますが、今後数十年に及ぶであろう人口減少と少子高齢化の進展の中で持続可能な地域社会を築いていくには、どの自治体にとっても多文化共生のまちづくりは避けて通れない課題といえます。

本書の刊行は、2021年が日本が欧州評議会のオブザーバー国となって25周年を迎えることを記念する事業として、欧州評議会と日本の外務省、そして浜松市と神戸市他多文化共生に取り組んできた自治体、国際交流基金、自治体国際化協会の協力によって実現しました。

本書の刊行を記念して、以下のような二つの公開セミナーが欧州評議会と日本の外務省の共催及び国際交流基金と自治体国際化協会の後援によって、オンラインで開催される予定です。一回目は日本語で、二回目は英語で実施されます。山脇教授は両セミナーでモデレーターを務めます。

1)2021年3月19日(金)多文化共生セミナー「インターカルチュラル・シティと日本ー浜松市と神戸市の取り組みから考える」

2)2021年3月25日(木)Webinar on Intercultural Cities in the Asia-Pacific:
Local Experiences, Regional Cooperation

詳細はこちらをご覧ください。
https://www.strasbourg.fr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/japan_coe_events_JP.html