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国際日本学部

オンライン授業の経験で子どもの遊び支援ーNPO法人アフォールと連携した取り組み

2022年03月07日
明治大学

ランタンづくりの活動に参加する戸澤さんランタンづくりの活動に参加する戸澤さん

岸ゼミでは、誰もが活躍できる場のデザインについて実践と研究を行っています。その一貫として、NPO法人アフォール(https://www.afolweb.org/)に協力、および連携しながら、子どもの遊び活動を実施しています。現場での活動もありますが、2月はオンラインでの実施でした。大学でのオンライン授業での経験やゼミでの経験を活用して、子ども向けのオンライン活動を企画、実施した報告します。
文責:戸澤 月、山下 汐莉、大野 希乃李

オンラインでの遊び支援について報告します。2020年4月から多くの授業やゼミ活動でオンライン活動を経験してきました。最初は仕方なく始まったオンライン化でしたが、経験を重ねるうちに、私たち自身でもオンライン上で様々な活動を企画・実施することができるようになりました。NPO法人アフォールに協力、連携した活動もその一つです。2月の子どもの遊び活動支援は、コロナ感染第6波の影響を受け、オンラインでの実施となりました。私たちは、大学でのオンライン授業やゼミでの活動、経験を生かしながら行いました。今後もオンラインでの活動は社会での様々な場面で増えていくでしょう。そうした活動の創り手としても参加していけるように、今後も様々な挑戦を続けていきたいと思います。以下、オンラインでの子どもの遊び支援をされる方とも共有できればと思い、活動の報告をします。

当日の全体のプログラムのうち、岸ゼミは、45分の遊びプログラムの企画、運営を行いました。活動内容は、「家にあるものしりとリレー」「フラッシュ」「十人十色ゲーム」の3つのゲームです。

「家にあるものしりとリレー」は、実際に家の中の物を持ち寄ってカメラに映し、しりとりをするゲームです。「どんな物をもってくるんだろう?」とわくわくしたり、画面に映った意外な物を見て「そうきたか!」と驚かされたり、とても盛り上がりました。

「フラッシュ」は、あるお題(例:果物といえば??)に対し、1分以内に各自で連想したものを手元の紙に描きます。それを一斉にカメラに映したとき、他の人とより多く被った人が勝ちというゲームです。自分の頭の中に浮かぶものを描くのか、それともみんなが描きそうなことを予想して描くのか、単純なようで意外と考えさせられるゲームだったと思います。他の人とそろったとき、心が通じ合ったような感覚で楽しんでくれました。また、同じ果物の絵でも人によってタッチが異なるところも、新しい気づきを与えてくれました。

「十人十色ゲーム」は、あるお題(例:飲み物といえば??)に対し、30秒以内に各自で連想したことをチャットに書き込みます。一斉に送信したとき、全員がばらばらの回答になったら成功です。チャット機能を使うことで、絵に表しにくいことを言葉で表現することができます。バラバラの解答にするために、みんながあまり知らないものを考える人もいれば、あえて王道なものを考える人もいて盛り上がりました。最終的に一組だけ被ってしまい、成功とはなりませんでしたが、「惜しい~!」と大きな笑いが起こり、楽しめました。

オンラインで子どもたちと遊ぶ中で特に印象的だったことは、子どもたちがあっという間にオンラインでの活動に順応してしまうことでした。当日利用したGoogleMeetの使い方を子どもの多くが知りませんでしたし、チャットの使い方が分からなかったり、操作に不慣れで時間がかかったりもしました。ところが、やっているうちにどんどんできるようになり、遊びが終わる頃には、みんなチャットを使いこなし、メッセージを自由に送りあうことができていました。その順応力と対応力に驚かされました。子どもたちは、誰かに教わる前に、まず自力で試行錯誤し、新しいことができるようになっていきました。そんな子どもたちの姿を見て、必ずしも手を貸すことが子どものためになるとは限らず、時にはゆっくりと見守ることが子どもの成長につながるということに気づけた一日でした。

今後も、大学での経験を活かしながらこのようなオンラインでの企画に関わって行きたいと思います。