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国際日本学部

山脇ゼミが横浜市内の小中学校教員を対象にやさしい日本語のワークショップを実施しました

2023年09月28日
明治大学 国際日本学部

国際日本学部山脇ゼミは2023年9月6日に横浜市立南吉田小学校を訪問しました。学校の外国人児童に対する日本語支援の様子を見学させていただいた後、横浜市内の外国人児童に関わる教員を対象としたやさしい日本語ワークショップを行いました。学校教員を対象としたワークショップは今回で3回目になります。

横浜市立南吉田小学校は、児童の半数以上が外国につながりを持っており、日本語を学び始めたばかりの児童も多く在籍しています。そのような児童は日本語支援拠点施設「ひまわり」や学内の国際教室で学習をサポートしています。ゼミ生は、昼休みの様子や国際教室での新聞づくりの授業、初期指導として果物の名前を学ぶ様子などを見学させていただきました。

その後、ゼミ生12名がやさしい日本語のワークショップを行い、28名の教員の方々にご参加いただきました。教員3~4名のグループにゼミ生1、2名がファシリテーターとして加わり、学年だよりをやさしい日本語に書き換えるワークを行いました。日頃から外国人児童や保護者と関わる教員の方々と意見交換をすることができ、ゼミ生にとっても学びの多いワークショップになりました。

なお、ワークショップに参加したゼミ生の一部は、前日に横浜市に宿泊し、海外移住資料館や多文化共生拠点として先進的な取り組みを進めるなか国際交流ラウンジを訪問した後、南吉田小学校に向かいました。

ワークショップ実施後に行ったアンケートでは、以下のような感想をいただきました。

「ゼミ生の方々、他校の先生方とも楽しく学ぶことができました。ぜひ実践して行きたいと思います。学生さん方のご説明が丁寧で理解しやすかったとも感じました。ありがとうございました。」

「とても、よくわかりやすかったです。学年だよりを作る先生方にも発信していきたいです。」

「低学年に話したり、伝えたりするように、保護者向けのお便りを作ることがいいんだなと思いました。ありがとうございました。やさしい日本語を、もっとしっかり学びたいと思っているので、とてもいい機会を得られて、嬉しいです。」

「普段、学校のお手紙はとても難しいので、国際教室担当者がやさしい日本語や翻訳版を作っています。職員全員がやさしい日本語を意識したお便り作りができるように、何かできたらと思っています。今回のワークショップが大変参考になりました。」

「ポイントが押さえられていて、とても分かりやすかったです。ご準備、ありがとうございました。」

「山脇ゼミの皆さんのおかげで、やさしい日本語の使い方がよく分かりました。今後は、文章を精選し、どの国の方にも分かりやすく伝えられるように努力していきます。学生さんの伝え方のレベルの高さを感じました。非常に勉強になりました。」

「研修の流れがとても丁寧で分かりやすかったです。易しい日本語のポイントが丁寧にまとめられていてたいへん参考になりました。伝えたい内容に思い切って絞ること、わかりやすく箇条書きで示すことなど目から鱗でした。」

「ゼミ生の方がとても丁寧に進めてくださったおかげで、楽しくワークショップに取り組めました。相手を考えてお便りを作成することで、よりお家の方に寄り添う気持ちが生まれるなぁと思いました。」

「やさしい日本語をグループで作ることで、ゼミの方々が整理された視点のみならず、グループの先生の視点もわかり、学びになりました。ゼミの学生さんの考えるヒントも、文を作る上で役立ちました。」

「山脇ゼミのみなさんがとても熱心に学ばれているのが伝わりました。とても勉強になりました。ありがとうございました。現場にいると、同僚(特に年上の方)の作った資料やお便りを添削できないこともあるのですが…自分の作る資料はやさしい日本語を意識し、周りへのアピールをしていきたいと思います。」

以下は、今回のワークショップの企画を担当した学生の感想です。

今回のワークショップでは、外国人児童と普段から関わっている先生方も多くいらっしゃったので、グループワークでは、先生方から意見をいただくこともあり、私たちゼミ生にとっても多くの学びを得るワークショップになりました。私は今回ワークショップの資料や台本作成と司会進行を担当したのですが、グループワークの時間配分など改善点を見つけることもできたので、今後に活かしたいと思いました。しかしグループワークでは、参加者の方々に意見をたくさん出していただき、活発なグループワークが行われていて嬉しく思いました。今後もやさしい日本語を様々なところで広めていきたいです。(4年 大野晏実)

私は事前準備ではワークシート作りを担当し、当日は司会者としてワークショップに参加しました。初めてのことばかりで緊張しましたが、参加者が和気あいあいと話し合いをしている姿を見て安心しました。グループワークの時間配分については改善の余地があったため、次の機会では反省を活かしてより良いワークショップを行えるように努めたいです。一緒に準備を進めてくださった先輩方、ファシリテーターとして参加してくれたゼミ生のみなさん、ありがとうございました。(3年 関川愛菜)

私は今回で3回目の学校教員向けワークショップでしたが、これまででやさしい日本語に詳しい先生や外国人児童に接する機会のある先生が最も多く、鋭い質問や的確な意見をいただきました。また、ワークショップ前に南吉田小学校を見学してみると、低学年の教室の掲示板や黒板、問題用紙はこんなにも簡易な日本語かつほとんどひらがなで記載されていたのかと気が付きました。ワークショップの中でも、ある先生が「6年生に対しては『起立』、1年生に対しては『立ってください』と言います」と話していたように、やさしい日本語は、低学年の子に伝わるように配慮してわかりやすく話したり書いたりすることにも似ていると補足することで、先生方により伝わりやすいと思いました。今回のワークショップで得たものを、次回の教員向けワークショップに活かしていきたいです。(国際日本学研究科修士2年 松野有香)
(3年 関川愛菜)