Go Forward

国際日本学部

国際日本学部山脇ゼミが群馬県庁の依頼で多文化共生の啓発動画を制作しました

2023年10月03日
明治大学 国際日本学部

 県民の約3%にあたる6万5千人の外国人住民が暮らす群馬県は、2005年4月に全国に先駆けて、多文化共生支援室を設置して以来、多文化共生の地域づくりに力を入れてきました。2007年に多文化共生推進指針を策定し、二度改訂(2012年・2018年)した後、2021年には多文化共生・共創推進条例を制定し、2022年に多文化共生・共創推進計画を策定しました。国際日本学部の山脇啓造教授(多文化共生論)は、二十年近くの間、こうした指針や条例、計画の策定に携わってきました

群馬県では、県民の多文化共生の意識づくりに取り組むため、これまで3本のショート動画(各30秒)を制作してきましたが、この度、若い世代に向けた意識啓発をめざして、山脇ゼミに新たなショート動画の依頼がありました。こちらが9月13日に公開された新作動画となります。

【多文化共生MV】「共に創ろう、新しい群馬を!」


動画制作の準備は、ゼミの4年生5名を中心に4月に始まりました。山脇ゼミでは、2020年にやさしい日本語をテーマにしたミュージックビデオの制作に協力した経験があり、今回も歌にして多文化共生のメッセージを伝える方針を立てました。その後、作曲と作詞の作業が続き、6月28日に駿河台キャンパスにあるスタジオで歌の録音が行われました。一方、撮影に関しては、6月24日に大泉町に下見に行き、7月8日に再び大泉町に行き、大泉町に暮らす外国人住民にも出演していただき、一日がかりで撮影を終えました。撮影にあたって、大泉町と大泉国際交流協会にご協力いただきました。

その後、編集を終えた動画は8月8日に提出され、県庁担当者のコメントに応える形でさらに編集を重ね、8月31日に完成し、公開に至りました。群馬県では、群馬県の多文化共生・共創月間である10月の各種イベントで紹介されるほか、県内の主要な映画館でも本編が始まる前に上映されています。

以下、学生の感想です。

このプロジェクトでは、楽曲から撮影、動画制作までゼミ生と協力して取り組みました。もともと趣味であった作曲をゼミ活動に活かすことができてよかったです。撮影に協力してくださった大泉町の方々はみなさん明るかったため、終始楽しく撮影することができました。この動画を通して、多文化共生に関心がない層に、多文化共生というのは楽しいものだというメッセージが届いたら嬉しいです。(4年ゼミ長 青柳壮真)

今回のミュージックビデオを制作するにあたって、限られた秒数の中でどうしたら伝えたいことを伝えることができるのか、多くの人を惹きつけることができるのかを考えることが一番難しかったです。歌を制作したり、ミュージックビデオを制作することも初めてだったので、とても新鮮で楽しみながら作ることができました。群馬の多文化共生に関わる人たちとも交流しながら撮影することもでき、ブラジル料理なども楽しみながら撮影することができたのでよかったです。また、たくさん意見を出し合いながら、みんなで完成させることができたので、ゼミ生に感謝したいです。この動画で多文化共生に興味を持ってくれる人が少しでも増えるといいです。(4年 大野晏実)

今回のプロジェクトで特に印象に残っているのは、いかに若い世代に響くミュージックビデオ(MV)を作成できるかに焦点を当て、皆で意見を出し合い試行錯誤を重ねた点です。始めに歌詞と音楽を作成する段階から、撮影の演出、カメラワークなど、それぞれの段階で耳や記憶に残る明るいMVにすることを目指したことで、無事に納得のいくMVを完成させることができ、達成感を味わうことができました。今後、このMVが多くの人々の記憶に残り、多文化共生社会は明るく楽しいというメッセージが伝われば幸いです。(4年 片桐小海)

今回のプロジェクトを通じて、どのように多くの人に多文化共生を伝えたらよいか、考えるきっかけになりました。いつも多文化共生を勉強する立場だったので、このように動画を作成しながら多くの人に多文化共生を伝えるというのは自分にとって新しい経験となりました。また、群馬に撮影しに行って様々な人と出会い、ブラジルの食べ物を食べるなど、普段はできない貴重な経験もたくさんできました。この動画を通じてもっと多くの人が多文化共生は楽しい!というのが伝わって欲しいです。(4年副ゼミ長 クォンアヒョン)

私はこのプロジェクトで動画撮影を中心に担当しました。大泉町の方々やゼミ生と楽しみながら撮影でき、思い出に残る良い経験ができました。動画や音楽を一から制作することは簡単ではありませんでしたが、完成したときには大きな達成感を得られました。今後この動画をきっかけに、県内外の多くの方々に多文化共生に興味をもってもらえたらと願っています。(4年 竹内健人)