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国際日本学部

山脇啓造研究室が多文化共生セミナー「やさしい日本語×ラップ、そして次のステージへ」を開催しました

2022年10月10日
明治大学 国際日本学部

やさしい日本語をテーマにラップで歌ったミュージック・ビデオ「やさしい せかい」の公開一周年を記念して、国際日本学部の山脇啓造研究室が多文化共生セミナー「やさしい日本語×ラップ、そして次のステージへ」をオンラインで開催し、登壇者を含めて全国から90名近い方にご参加いただきました。登壇者の多くは明治大学中野キャンパスの310教室に集まりました。

「やさしい せかい」は、やさしい日本語の普及をめざして、やさしい日本語ツーリズム研究会(吉開章代表)が山脇ゼミとコラボし、社会派の映画監督として知られる小澤雅人氏を迎えて、制作された3分半のミュージック・ビデオです。2021年9月30日に公開され、現在、再生回数は48000回を超えています。 *「やさしい せかい」メイキング映像

第一部「やさしい日本語ラップ」は、ビデオに出演した学生7名の座談会から始まりました。学生たちはラップ制作の思い出を語り、若い世代にやさしい日本語を広げるにはどうしたらよいかアイディアを出しました。続いて、やさしい日本語の普及を担当し、ビデオを活用している自治体職員等によるパネル討論、そして吉開プロデューサーと小澤監督の対談がありました。

第二部「これからのやさしい日本語」では、やさしい日本語のさらなる普及に向けて、企業、自治体、地域、障害の観点からやさしい日本語のこれからについてのプレゼンがあり、最後はフロアとの質疑応答の時間を持ちました。障害の観点に立った吉開プロデューサーの報告では、小澤監督と再びタッグを組み、国際日本学部横田ゼミとコラボして、「やさしい せかい」同様、明治大学中野キャンパスで撮影された新作ショートムービー「第三者返答」の紹介もありました。

参加者のアンケートでは、「学生さんたちに感動しました。日ごろの山脇ゼミでの素晴らしい活動が想像できました。今度のイベントに参加して、直接お話ししてみたいなと思いました。」、「やさしい日本語とはダイバーシティ&インクルージョンを目指すということ。そんな素敵なことを真剣に考え、取り組んでいる学生がこんなにいることに、大変誇らしく、日本の未来は明るいなと感じました。」、「やさしい日本語でさまざまな分野のトップランナーの方たちのお話をうかがえて、とても贅沢な内容でした。」、「やさしい日本語の普及活動を目指している人々が一堂に会することは少ないので、今日はいろいろな分野のお話が聞けてよかったです。」、「ラップのビデオは初めて拝見した時も、そして今日も同じように胸にグッと込み上げるものがあり、涙が出そうになります。」といった感想をいただきました。48人の回答者中、75%の方が「とてもよかった」、残り25%の方が「よかった」との回答があり、好評でした。

なお、ビデオ公開を記念したセミナーとしては、2021年11月13日に開催されたやさしい日本語セミナー「わたしたちがミュージック・ビデオをつくった理由」に続いて2回目となります。

多文化共生セミナー「やさしい日本語×ラップ、そして次のステージへ」
日時:2022年9月30日(金)16:00-18:20
会場:オンライン(ズーム)
主催:明治大学山脇啓造研究室
後援:やさしい日本語ツーリズム研究会、アクラス日本語教育研究所
プログラム:
15:55-16:00 「やさしいせかい」上映

第一部「やさしい日本語ラップ」
16:00-16:05 開会挨拶(山脇啓造)
16:05-16:20 学生座談会「一年後に思うこと」
日高悠希、盛永樹、鈴木尊晴、大島沙也、佐藤優香子(以上、国際日本学部4
年)ラーマ・ジャマール・アルディーン(国際日本学部3年)、センドウ・ケ
フィン(国際日本学研究科)、
16:20-16:55 パネル討論「やさしい日本語×ラップが生んだもの」
上林政俊(大阪市生野区)、嶋田和子(アクラス日本語教育研究所)、平田春奈
(静岡県多文化共生課)、村田陽次(東京都地域活動推進課)
16:55-17:00対談「ラップの力」
吉開章(やさしい日本語ツーリズム研究会)&小澤雅人(映画監督)
17:00-17:15 休憩

第二部「これからのやさしい日本語」
17:15-17:25 親松雅代(株式会社メルカリ)「企業の観点から」
17:25-17:35 ダン・チュンフン(神戸市国際課)「行政の観点から」
17:35-17:45 加藤理絵(名古屋国際センター)「地域の観点から」
17:45-17:55 吉開章「障がいの観点から」
17:55-18:15 フロアからの発言
18:15:-18:20 閉会挨拶(山脇啓造)