2023年10月29日の日本マーケティング学会カンファレンス2023にて、以下の研究発表がベストオーラルペーパー賞を受賞しました。
タイトル:柔軟剤広告における広告表現の過剰性が商品魅力に与える影響
形態:フルペーパー
概要:
近年,商品機能を過剰に表現した「誇大広告」が散見される。誇大広告に関する既存研究は消費者の態度や属性に依拠しており,消費者に魅力的に映る誇大広告の要素についての議論は乏しい。そこで本研究は,柔軟剤広告を対象に,誇大な要素として香り(私益)とエシカルさ(公益)を挙げ,各要素を過剰に訴求した場合の広告の魅力について,以下2つの仮説を導出した。H1: 柔軟剤広告の香り要素(私益)の表現は,過剰と知覚された場合,広告の魅力に負の影響を与える。H2: 柔軟剤広告の過剰なエシカル要素(公益)の表現は,過剰と知覚された場合,広告の魅力に正の影響を与える。ランダム化比較試験の結果,2つの仮説は支持された。よって,公益要素は消費者が価値を知覚しにくいため,企業は価値を強調して伝えるべきである。