2025年10月12日の日本マーケティング学会カンファレンス2025にて、商学部学生清水碧音さん・秋本光紀さん・河西淳志さん・林咲希さん・重野ゆらさんと加藤拓巳准教授の研究発表がベストオーラルペーパー賞を受賞しました。
題目:AIエージェントにおける専門家コンセプトがサービス魅力度に与える影響
形態:フルペーパー
著者:清水碧音・秋本光紀・河西淳志・林咲希・重野ゆら・加藤拓巳
概要: 現代社会におけるフェイクニュースの拡散は、生成AIの登場により急速に深刻化しており、世界的に喫緊の社会問題として認識されている。AIエージェントは情報収集・真偽確認の手段として注目されるが、誤った情報や誤解を招く情報を含む回答を提供するハルシネーションの懸念から、利用者自身での参照元確認の必要がある。つまり、現状ではフェイクニュース問題の解決には至っていない。そこで本研究は、AIエージェントの学習範囲と利用用途を限定することで、この問題解決の一助となるサービスコンセプトとして、「情報源と用途を専門家の知見に限定するコンセプトはAIエージェントの魅力を高めるか?」をリサーチクエスチョンとし、2つのランダム化比較試験を実施した。STUDY1では、AIエージェントのコンセプトにおいて、専門家による確かな情報がキュレーションや共感よりも魅力を高めることを示した。STUDY2では、診療場面におけるAIエージェントにて、専門知識に基づく話し方のユーザー経験(UX)の魅力を検討した。本研究の結果は、世界的に性能競争が激化しているAIエージェント市場に対して、コンセプトという新たな視点の価値を示した。
この記事に関連するページ
日本マーケティング学会 学会賞受賞一覧
https://www.j-mac.or.jp/prize/
論文概要
https://www.j-mac.or.jp/oral/dtl.php?os_id=567
加藤拓巳准教授Webサイト
https://takumi-kato.com/