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商学部

加藤拓巳ゼミの研究成果が第21回日本感性工学会春季大会でスポンサー特別賞を受賞

2026年04月22日
明治大学


本学商学部の加藤拓巳ゼミの研究成果「開発責任者の年齢と服装が商品魅力に与える影響
-次世代モビリティのWebサイトを対象とした実証-」が第21回日本感性工学会春季大会でスポンサー特別賞を受賞しました。 

 論文:
加藤陽眞・小圷凜・及川江里子・倉田陽生・姜炅旼・加藤拓巳. (2026). 開発責任者の年齢と服装が商品魅力に与える影響 -次世代モビリティのWebサイトを対象とした実証-. 日本感性工学会大会予稿集, 1-3.

 概要:
近年の消費者は、商品そのものだけでなく、生産者にも関心を示す。例えば、農産物や食品分野では「顔の見える生産者」という言葉が一般化しており、生産者の顔写真を掲載した商品は知覚価値が高まることが知られている。しかし、「つくり手の顔を見せる」戦略は、先端技術商品においてはまだ普及していない。そこで本研究は、「先端技術商品のWebサイトにおいて、開発者の外見的特徴(年齢・服装)は、商品評価に影響を与えるか?」というリサーチクエスチョンを設定した。自動運転車(1)を対象としたStudy 1では、図2に示すとおり、若年層と高齢層の責任者を用意して、ランダム化比較試験を行なった。その結果、図3に示すとおり、高齢層の責任者の方が商品の魅力が高まった。その理由としては、人物の年齢と社会的信頼性の関係である。経験豊富な高齢層ほど、専門性や信頼性の想起につながる可能性を示唆している。特に、自動運転車のような安全性への信頼が不可欠な商品では、開発者の人物像が消費者に与える印象は重要な要素である。ただし、先端技術分野では、若年層開発者が多数活躍しているのが実態である。そこで、若年層の開発責任者を訴求する場合に、どのような服装をするべきかの検討を行なった。空飛ぶ車(4)を対象としたStudy 2では、図5に示すとおり、スーツとパーカーの若手責任者を用意して、ランダム化比較試験を行なった。その結果、図6に示すとおり、パーカーの方が開発責任者の魅力が高まった。その理由としては、リアリティが考えられる。一般的に、日常的な状況を描写するプロモーションほど、説得力を増すことができる。若年層が多数勤めるスタートアップでは、パーカーなどのカジュアルな服装が開発者像として一般的であり、実務的で柔軟なイメージを想起させる.したがって、若年層開発者の服装を戦略的に設計することで、彼らの持つ革新性と信頼性を両立する印象形成が可能になると考えられる。本研究は、「良いものをつくる努力」と同様に、「良いものとわかってもらう努力」の重要性を示唆している。


図1. 開発責任者の年齢の実験に用いた自動運転車の商品画像 (Study 1)図1. 開発責任者の年齢の実験に用いた自動運転車の商品画像 (Study 1)

図2. 開発責任者の年齢の実験に用いた開発責任者の画像 (Study 1)図2. 開発責任者の年齢の実験に用いた開発責任者の画像 (Study 1)

図3. 開発責任者の年齢による商品魅力の違い(Study 1)図3. 開発責任者の年齢による商品魅力の違い(Study 1)

図4. 若手開発責任者の服装の実験に用いた空飛ぶ車の商品画像 (Study 2)図4. 若手開発責任者の服装の実験に用いた空飛ぶ車の商品画像 (Study 2)

図5. 若手開発責任者の服装の実験に用いた開発責任者の画像 (Study 2)図5. 若手開発責任者の服装の実験に用いた開発責任者の画像 (Study 2)

図6. 若手開発責任者の服装による開発者の魅力の違い(Study 2)  図6. 若手開発責任者の服装による開発者の魅力の違い(Study 2)