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卒業生の声

卒業生の声(中川さん)

中川 莉沙(なかがわ りさ)
鴻巣市役所教育委員会生涯学習課文化財担当(2014年卒業)

——簡単に自己紹介をお願いします

 卒業論文では縄文時代前期の浅鉢を用いて人の動きや地域性について執筆しました。
絵を描くことが趣味で,猫と茶碗蒸しが好きです。よろしくお願いします。

——普段はどのようなお仕事をされているのでしょうか?

 窓口での埋蔵文化財包蔵地の確認,試掘調査,一般のお客様からの多種多様な歴史に関する問い合わせの対応,指定文化財の管理,事務処理が主な仕事です。民具の活用や古文書の管理も行っています。同じ課の職員が担当している事業(文化祭や美術展運営)の補助や,小学生や高齢者を対象とした歴史講座の講師もします。着ぐるみに入ったりもしました。

——現在のお仕事で心がけていることを教えてください

 「親切,丁寧に,分かりやすく」です。一般の方にも伝わるように,かみ砕いて説明するよう心がけています。また「こんにちは」「お疲れ様でした」等の挨拶は欠かさず行っています。どんな仕事も楽しもうと思って取り組んでいます。

——なぜ明治大学の考古学専攻に進学したのでしょうか?

 私が小学4年生の時,担任の先生が土器や埴輪好きの方で,その影響で考古学に興味を持ちました。それ以降,考古学のことはあまり考えませんでしたが,高校受験の際にふと考古学のことを思い出し,考古学を学べる大学が付属の高校のみを受験しました。もう受験勉強はしたくなかったというのが一番の理由ですが,せっかく大学に行くなら興味のあることを勉強したいと思ったからです。明治大学付属の高校に合格したため,必然的に大学も明治に,ということで明治大学の考古学専攻を選びました。

——考古学専攻で思い出に残っていることはありますか?

 恩師である阿部芳郎先生の研究補助が最も思い出に残っています。憧れだった発掘調査への参加,貝塚の分析,遺物整理,貝輪教室,特別展の補助…悩むことや苦労することも多かったですが,仲間と一緒に楽しく,また充実した時間を過ごせました。現在の仕事に活かせる経験もあり,色んなことに挑戦する姿勢も養えたと思います。

——文化財の仕事に就くために,今から始められることってありますか?

 現場説明会(遺跡見学会)に行くことをおすすめします。「現場説明会」と聞くとちょっと難しそうな,何をやるのだろうと少し構えてしまう方もいるかもしれません。(私も初めはそうでした。)現場説明会に行くことで,発掘調査のほんの一部ですが現場の空気を感じられ,調査員の生の声を聞くことができ,文化財の仕事の面白い部分か見えるのではないかと思います。しかし現場をよく観察すると,現場運営の大変さや調査員の気配りなども分かります。自分の目指す仕事の良い点・悪い点両方を知っておくと,実際に就職できたときにイメージとのギャップが少ないかな,と思います。地元の教育委員会や博物館等で開催情報が得られるので,是非足を運んでみてください。

——受験生の皆さんにアドヴァイスはありますか?

 何事もとりあえずチャレンジすることが大切だと思います。且つ楽しめればもっと良いです。やってみると心配していたよりも楽だったり,自分の杞憂だったり...。面接もあまり気張らず,普段と同じように話せば案外上手く行くかもしれません。それと挨拶は明るく元気よく!笑