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情報コミュニケーション
学部

高馬京子ゼミナールが札幌市で開催された留学生向けのロリータファッション体験イベントのフィールドワークを行いました

2016年01月13日
明治大学 情報コミュニケーション学部

ロリータファッションを着用する日本人、留学生のみなさんにインタビュー調査を行うゼミ学生ロリータファッションを着用する日本人、留学生のみなさんにインタビュー調査を行うゼミ学生

インタビューを終えてイベント主催者北ロリの三橋朝琴さん、太田ゆう子さん、ロリータファッション着用者のみなさんとインタビューを終えてイベント主催者北ロリの三橋朝琴さん、太田ゆう子さん、ロリータファッション着用者のみなさんと

一日目の体験会の後で。主催者およびロリータファッションを体験された留学生のみなさんと一日目の体験会の後で。主催者およびロリータファッションを体験された留学生のみなさんと

 高馬京子ゼミナールでは、ゼミの研究テーマの一つである「外国に、日本の文化がどのように伝達し、受け止められ、形成されているのか」を調査するため、一事例として、2015年12月12日13日の二日間、北海道札幌市で、合同会社北ロリ主催で行われた留学生向けの「カワイイ」といわれるロリータ・ファッション体験会に参加しお手伝いやインタビューを行いました。服飾専門学校で教鞭をとっている主催者、合同会社北ロリは、ロリータファッションを着用する学生たちを支援することからはじまり、今ではロリータファッションを広く紹介するためにロリータファッションの制作・販売のみならず、札幌市や小樽市などと提携しながら、ロリータファッションを社会的に知らしめる活動を展開している団体です。国や企業が海外でクールジャパン産業の一つとしてロリータ・ファッションを紹介することはありますが、国内で地方自治体と組んでこういった活動をする数少ない団体の一つであるといえます。これまでも小樽市らと共同でkawaii北海道プロジェクトを立ち上げ、kawaiiティーパーティーを開催したり、ロリータファッション着用者たちと高齢者のケアハウスを慰問しハンドマッサージのボランティアをしたりとロリータファッションを用いた様々な社会活動を主催してきました北ロリですが、 現在はロリータファッションを海外に発信していくという新たな方向性を考えています。
 今回は、その一環として日本にくる留学生の人にロリータファッションを体験してもらいたいと企画された二日間のイベントでしたが、一日目はロリータファッション体験を主とする会で、参加した留学生の方々にゼミ学生によるアンケートと聞き取り調査にご協力頂きました。2日目はロリータファッションを着続けている日本の着用者や何人かの留学生のみなさんを囲んで座談会を開催し、着用者によるロリータファッションについての意見収集会を行いました。2日間参加者スタッフ合わせて50名以上が集まるイベントとなりましたが、会場の空気は和やかで、アジアから北海道に留学している大学生が参加し、日本語だけでなく、韓国語、中国語も飛び交う国際色豊かなイベントを経験することとなりました。
 実際にロリータファッションを体験してみた留学生の皆さんからは「最初は恥ずかしかったけど着てみたらとてもかわいい」「今までとは違う別の自分になったみたい」や、長年の着用者からは、「ロリータファッションとはファッションの一形態であり、自分が着用することで一般的なものとして認知してもらえるのではないか」と様々な意見がきかれました。今後は、今回のイベントには参加がなかった欧米の人々がロリータ・ファッションに感じる魅力には、中国をはじめとするアジア圏のそれと差異があるのかという点なども考慮にいれつつ、日本の文化がどのように海外に伝わり形成されているのか今回の調査結果を事例に分析し調査をすすめていきたいと思います。
(文責:明治大学情報コミュニケーション学部3年:多田龍彦、西村悠、濵谷卓哉、教員:高馬 京子)