学部別入学試験
フジテレビと共同のメディアリテラシー講座「映像表現論」の実施報告
2016年10月07日
明治大学 情報コミュニケーション学部事務室
プロのスタッフによる講義
撮影方法の指導
学内での取材風景
硬式野球部への取材風景
今回使用したスタジオ
アナウンス指導風景
機材も本物仕様です
画面から見えない裏方も活躍します
リハーサルの様子(フロアディレクター)
急な変更もありました
和気あいあいとした進行のキャスター
緊張感の漂う現場
大勢の人が協力して番組を作りあげます
情報コミュニケーション学部では、株式会社フジテレビジョン(以下、フジテレビ)と共同で、番組制作を通じてメディアリテラシーを実践的に身に着ける授業科目として『映像表現論』を設置しています。
この授業では、フジテレビの朝の情報番組「めざましテレビ」内のコーナーのひとつである「ココ調」を模して番組を制作します。通常の授業期間では学内でVTRなどを作成し、夏期休業期間中の1日を使ってスタジオでの収録を行う実践型の授業です。
春学期は本学にて、取材の段取りなどの必要な準備や、撮影の方法や構成の決め方を学びました。講師は実際にフジテレビで働くプロのスタッフで、実際の報道の現場を意識した授業となりました。
そしてチームごとに分かれてテーマを設定し、学んだことを活かしながらそれぞれのVTRを作成します。学内だけでなく、大学周辺のお店などに取材の交渉から実際のインタビューや撮影まで、すべて学生たちが主体で行いVTRを完成させます。
8月、フジテレビ湾岸スタジオにて日頃から番組制作を行っているスタッフの指導の下、実際に使用されている撮影機材等を利用し番組収録に臨みました。湾岸スタジオはフジテレビの番組収録などを実際に行っているスタジオで、日頃テレビで見ている画面の中で作業を行う貴重な時間となりました。
番組収録では、2つのグループに分かれ、実際に番組に出演するキャスター、ナレーターだけではなく、プログラムディレクターとなって番組進行の指示や、フロアディレクターとしてスタジオ進行を指示、そのほかにもカメラマン、音声、スイッチャー(映像の切り替え作業担当)などの裏方の仕事まで全て学生たちが担当しました。
今回は実際の朝の生放送の番組を意識して行われたため、たとえミスがあっても進行が遅れてしまっても、撮り直しなしの一発勝負の収録に挑みました。そのため、本番前のリハーサルの時点から、それぞれの担当する役割ごとに機材の操作方法や収録の流れを入念にチェックし、緊張感が漂っていました。
本番では、リハーサルでは考えられなかったミスが起きてしまったり、セリフが抜けてしまったりと様々な苦労を経験しながらも、両グループともひとつの番組を完成させました。(完成した番組はページの末尾で視聴可能です)
収録後には早速完成した番組をプレビューしたあと、各学生がこの日のスタジオでの撮影や、授業を振り返って感じたことを振り返りました。
【受講者の声】
・普段テレビを視る時は画面に映っていることしか気にかけていなかったけれども、実際には多くの人の手と時間がかかっていることを実感できた。
・現場で働いている人だからこそのお話などを聞きながらVTRを作り、スタジオで作業できたのでとても貴重な経験だった。
・一文ごとに話す時間やタイミングが厳格に決まっている中で、抑揚や強弱をつけていくのが難しかった。マイクもあるけれども声を大きく遠くまで飛ばそうと考えると、セリフがうまく話せなかった。
・1つのスタジオで小さな番組でもこれだけの人数が携わっていて、その中で一人ずつ役割が決まっているので、個をまとめた上で組織が動いていることを実感できた。
・VTR作成において、自分たちの伝えたいことをどのようにして表現したら視聴者に伝わるか、それをどのようにして映像の尺に収めるのかを考えるのに苦労した。
振り返りの最後に、当授業のコーディネーターを務めた大黒岳彦情報コミュニケーション学部長から、「さまざまな個の力があわさって一つの作品を作り上げていくという経験は大変貴重なものであり、完成した時の達成感は貴重な財産となる。今回は番組制作というプレッシャーがかかるものであったが、この経験は将来社会に出てからきっと役に立つはずである。マスコミに関係するしないにかかわらず様々な社会においてこの経験を活かしていってほしい。」とのコメントをいただいて、スタジオでの1日を締めくくりました。
下記の動画は、この「映像表現論」の授業を通して、完成させた2つの番組です。ぜひご覧下さい。