Go Forward

情報コミュニケーション
学部

小田光康ゼミの学部3年生、獣医疫学会で「ジカ熱報道」の統計解析研究を発表

2017年03月30日
明治大学

東大農学部教授からの質問に応答する野中君東大農学部教授からの質問に応答する野中君

獣医疫学会の講演要旨集獣医疫学会の講演要旨集

会場の東京大学農学部会場の東京大学農学部

小田光康ゼミナールの3年ゼミ生の野中喜天君が3月25日、東京大学農学部で開かれた第49回獣医疫学会の学術集会で、ゼミの指導教員である小田准教授との共同研究として、「ジカ熱に関する報道のニュース価値決定要因の考察:計量テキスト分析による記事内容の類型化」のポスター発表をしました。

本研究では主に南米で発症したジカ熱という感染症について、2016年1月から10月までの10ヶ月間、朝日、読売、毎日、日経の大手新聞4社で報じられた記事約650本を収集し、KHCoderというテキスト分析の手法を用いて統計解析を実施することで、この感染症の扱われ方を調査しました。
結果として、ジカ熱は世界保健機関(WHO)とリオデジャネイロ五輪双方の関連記事として、その多くが取り上げられていることが分かりました。

野中君は学部3年生ながら、明治大学農学部のほか、東京大学や北海道大学の研究者や大学院生と肩を並べて発表をし、会場ではこれらの研究者・院生からの質問に応答しました。

獣医疫学会は獣医学とその関連領域における獣医疫学の研究・教育の進展と普及を目的として学術活動を実施する自然科学系の学会です。昨今のグローバル化や高度情報化、そして人獣共通感染症のパンデミック(感染症の世界的流行)によって、これまで医学・獣医学領域とされた疫学や公衆衛生学が、情報コミュニケーション学や社会学、教育学領域との学際的な連携が求められるようになりました。

小田准教授は明治大学の特定研究課題ユニット「感染症情報分析センター」を設置して、本学農学部や国立感染症研究所と東京農工大農学部の研究者、朝日新聞やNHKのジャーナリストと協働し、以上の新領域の学術研究を推し進めています。本研究はその一環として位置づけられます。

参考リンク
獣医疫学会:http://www.vetepi.umin.jp/gakujutsu.html
特定課題研究ユニット「明治大学感染症情報分析センターIDIA」:http://www.meiji.ac.jp/research/promote/specific_subject/dtl_tokutei_2015_0117.1.html