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情報コミュニケーション学部入学者の受入方針(アドミッション・ポリシー)

求める人材像

現代社会では,情報やコミュニケーションの拡大及び,先端技術の急速な進展により,これまでの国家・地域・社会の枠を超えて,人々の活動が繰り広げられています。

 高度情報社会は,人類に大きな恩恵をもたらすとともに,複雑で重大な多くの問題を突き付けており,それに対する答えを模索していくことが社会全体の課題となっています。様々な問題を解決していくためには,これまでの人文・社会・自然という学問的枠組みを超えた,総合的な知識を獲得するばかりでなく,自ら問題を発見し解決していくための,新しい視点や考え方を見出す必要があります。

 情報コミュニケーション学部は,「現代社会における情報コミュニケーションの意義,機能と問題点,解決策を,倫理学,思想・哲学を基礎として,社会学,法律学,経済学,政治学などの社会科学の観点から学際的・綜合的に教育する」という理念の下に設立された学部です。

 情報コミュニケーション学部では,人類がこれまで築いてきた学問的成果を継承し発展させつつ,新しい社会のあり方を考える創造力と,その基盤となる総合的な知識の獲得を目指します。基礎的な知識の上に立ち,専門性を生かした応用力を獲得し,さらにそれを総合的な知見へと高めることができる人材を育成して社会に貢献したいと考えています。そのために情報コミュニケーション学部は,以下のような意欲や資質を持った学生を求めています。

  1. 広く国際社会から自分たちの住む地域社会まで,そのあり方について深い関心を持ち,現場に赴き,自分の目で見て問題を解決したいと考える者
  2. 情報やコミュニケーションが社会に与える影響に興味を持ち,より良い社会のあり方について考えたい者
  3. 卒業後,今後の情報社会を牽引する様々な分野の職業に就き,学部で得た知識を生かして活動したい者
  4. 自ら問題を発見し,その解決へのプロセスを,既成の固定観念にとらわれずに組み立てようという意欲を持っている者
  5. 文化の多様性を認識し,それを受け入れることができる者

入学志願者に求める高校等での学習への取り組み

 入学志願者の皆さんには,あまり厳密に「文系」「理系」の区別を意識しないで頂きたいと思います。情報コミュニケーションと社会のあり方を考えるためには総合的な視点が必要であり,その意味で高校の授業科目すべてをしっかり学習し,基礎的な学力を十分養っておくことを期待しています。このことを前提にして以下のような点に注意して学習を進めてください。

 先ず,人間にとって言語は最も基本的なコミュニケーションの手段であり,情報も言語を通じて得られることが多いため,「英語」などの外国語と「国語」の言語能力を重視します。読解力や文法だけでなく,論理的な表現力も必要不可欠です。

 外国語の能力は,文化的多様性を理解するために欠かせません。その前提として,高度な国語の運用能力と古典の理解力を通じ,自分たちの文化を大切にすることも必要です。

 現代社会の成り立ちを考える上で,「世界史」や「日本史」などの歴史と「地理」は極めて重要です。また,社会のあり方を考える上で,「政治・経済」の知識と,「正義」や「善」について考える「倫理」も欠かせません。「数学」は論理的な思考力と,厳密な推理能力を養う上で重要であり,情報やコミュニケーションの問題を考える上で不可欠です。「物理」「化学」「生物」は客観的な認識能力や基礎的な知識を現象に当てはめて考える応用力を鍛えることができ,科学的思考を身につけることができます。「情報」では,基礎的な知識をしっかり身につけておけば,入学後の学習に役立つことでしょう。

 全ての科目について,まず教科書をしっかり理解することが大切です。それに加えて二次的な教材をうまく活用して学習を発展させておけば,そのような学習態度は,大学でも生かすことができるでしょう。高校ではまずしっかりと基礎的な学力を充実させることが,大学での研究をよりよく発展させるための条件となります。