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国際日本学部

高校生が開催した多文化共生を考えるオンライン・イベントに山脇ゼミが協力

2020年06月15日
明治大学 中野教務事務室

 群馬県の高校生団体インクルが2020年6月7日に開催したオンライン・イベント「高校生が考える 地域における多文化共生」に、多文化共生について研究する山脇ゼミ3年生が協力しました。インクルはぐんま国際アカデミー高等部に通う高校生が、多くの在日ブラジル人が暮らしている群馬県太田市を中心に活動している団体です。当日はテレビ会議システムZoomを使用して、群馬県を中心とした全国の高校生30名、NPO法人多文化共生ぐんまの方をはじめとした群馬で多文化共生に関わる活動をされている方々、そして山脇ゼミ関係者合わせて約60名が参加しました。

山脇ゼミは多文化共生の基礎知識や在日外国人の現状についてのワークショップを行いました。チャット機能を利用して、「多文化共生のイメージ」や「日本で暮らす外国人が抱える問題」を参加者の高校生に問いかけ、一緒に考えてもらいました。また、山脇啓造教授に最近の日本政府の動向についてお話しいただき、明治大学大学院で多文化共生をめざした大学と地域の連携について研究する小見尚貴さんにもお話いただきました。

インクルによる群馬県における多文化共生の現状についての発表後、NPO法人多文化共生ぐんまの方とのトークセッションも行われました。トークセッションでは、NPOの方々に学生からの質問に答えていただきました。活動内容やその中で感じた困難など実際の経験をお聞きしました。

これらのインプットを終えて、「群馬県太田市周辺で多文化共生に繋がるプロジェクトを考える」というテーマに沿ってグループごとに ディスカッションを行いました。ファシリテーターの高校生を中心に、NPOの方々からのアドバイスをいただきながら、白熱した議論となりました。

1時間という短いディスカッション時間ではありましたが、「異文化交流フェスティバル」や、「ブラジル×日本フォーラム」の開催、「高校生が小学生と一緒に将来を考えるイベント」など様々なプロジェクトが立案されました。最後にはNPO多文化共生ぐんまの松島郁夫理事長と明治大学大学院の小見さんから講評をいただきました。

今回のイベントは高校生と大学生とNPOのコラボで進められました。普段なら群馬の高校生やNPOと一緒にイベントを開催することは距離的にも難しいですが、オンラインであることでこのような交流ができ、ゼミ生にとっても他の地域の多文化共生について知識を深める良い機会となりました。

群馬だけでなく、東京、神奈川、石川など様々な地域からの参加者がいたこともオンライン開催ならではのメリットであり、多文化共生について関心がある各地の高校生とこのような経験を共有することができました。私たちのような若い世代による多文化共生推進のための活動の重要性を感じ、今後も学外の多様な団体と連携した活動を積極的に展開していきたいと思いました。
(山脇ゼミ3年ゼミ長 堀内亜沙子)