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国際日本学部

山脇ゼミが新渡戸文化小とオンラインで多文化共生ワークショップを実施しました

2021年07月19日
明治大学 国際日本学部

多文化共生をテーマに活動する国際日本学部山脇ゼミ(12期生)は、7月9日に新渡戸文化小学校にて、対面での多文化共生ワークショップを開催しました。4年生の2クラス(それぞれ30名)で、総合学習の授業の一環として行いました。また、翌日7月10日には、web会議システムZoomにて、全国の小学3,4年生を対象に、同じ内容のワークショップを開催しました。当日は関東のほか、静岡県、兵庫県、大阪府等全国各地から計14名の小学生に参加していただきました。

小学校の子どもたちに世界には様々な文化が存在し、自分の身の回りにも多様な文化をもった人たちがいること、すなわち多文化共生をより身近に感じてもらうことを目的としたワークショップは、昨年度から開催していますが、昨年度は新型コロナウイルスの影響でオンラインのみでの開催でした。今年度はオンラインでの活動を中心としながらも、感染防止の対策を講じながら対面でもワークショップを開催することができ、対面とオンライン両方の良さと難しさを知ることができました。ワークショップの概要は以下の通りです。

インドネシアからやってきた転校生のナギラちゃん。異なる文化を持ったクラスメイトがいると、どのようなことが起きるのかな。実際の授業の様子を再現した動画を見ながら、どうしたらナギラちゃんも楽しい学校生活を送れるようになるか、大学生のお兄さん、お姉さんと一緒に考えてみよう!

ゼミ生がオリジナルで作った学校生活に沿った動画を見てもらい、そこで起こりうる課題について、いくつかのグループに分かれて話し合いを行いました。グループの中では多くの参加者が積極的に発言している様子が見られ、自分の実体験に基づいた話をしてくれる子もいました。

7月9日(金)の新渡戸文化小学校でのワークショップでは、6つのグループに分かれ、ゼミ生がファシリテーターになってディスカッションを行いました。12期生にとっては最初のワークショップということで最初は緊張していましたが、子ども達がゼミ生からの挨拶や問いかけにも大きな声で反応してくれたので、心から楽しんでワークショップをすることができました。

当日印象的だったことは、子ども同士がもともと友だちということもあり、最初から積極的に発言する姿でした。中には他の子と同時に話し出す子もいて、全ての意見に耳を傾ける難しさを感じた一方、子ども達が自由にのびのびと発言できる対面での活動の良さを感じました。ゼミ生があらかじめ考えていた意見も出てくれば、全く想像していなかった意見もあり、子ども達だけではなく、私たちゼミ生にとっても有意義な時間となりました。

対面ワークショップ終了後に子ども達に書いてもらった感想の中には、「相手の気持ちを理解する勉強が笑顔でできたのが楽しかった」「もし自分がナギラちゃん、太郎くんだったらどうするかなと考えて学習できた」という嬉しい声がたくさんありました。

7月10日(土)のオンライン・ワークショップは、対面ワークショップを経験してからの開催ということで、ゼミ生も小学生との関り方に慣れてきた状態で行うことができました。対面の時とは異なり、参加者の小学生同士がはじめましてという状態からのスタートで、序盤のディスカッションは緊張している様子が見受けられました。しかし、ゼミ生が積極的に質問し、子どもたちの意見に反応することで、だんだんと子どもたちの緊張は解けていったようでした。ディスカッションの最後の方では、子どもたちからどんどん意見が出てきて、時間が足りなかったというグループもありました。次回ワークショップを開催する時には、後半のディスカッションの時間を長くとっても良いのではないかと思いました。

オンライン・ワークショップ終了後のアンケートでは、子どもたちから「なぎらちゃんのことがわかったのでよかったです。私のクラスにも外国からきた友だちがいたので、役にたちました」という感想を、保護者の方からは「ワークショップが終わってからも、もし自分の学校にナギラちゃんが来たら、どうしてあげるのが一番良いのか、自分ができることは何だろうかと、身近な問題として捉え考えていました」というような感想をいただきました。また、アドバイスも多くいただいたので、次回のワークショップに活かしたいと考えています。

以下、ワークショップ班3名のコメントです。

対面とオンライン両方のワークショップを経験したことで、それぞれの良さ、難しさを実感することができました。今回得たことは、これからの活動にも活かしたいです。また、両日通して分かったことは、小学生の発想は想像よりはるかに豊かであるということです。事前にゼミ生が予想していた回答とは違う考えも出ており、小学生から学ぶことも多く、大変充実した時間となりました。(大後里咲)

3名という少ないメンバーの中で大変なことも多くありましたが、子どもたちが楽しみながら真剣に多文化共生について考える姿を見ることができて、とても嬉しかったです。小学生は自分が想像していたよりも積極的に意見を出してくれて、ワークショップの進行もスムーズに行うことができ、自分自身も楽しむことができました。今回2日間で出た改善点を次に活かして頑張っていきたいです。(盛永樹)

実際に自分たちが準備したプログラムを、子どもたちが楽しんで取り組んでくれているところを目の当たりにし、11月に開催予定の第2回オンライン・ワークショップが更に楽しみになりました。このような活動を通して、多文化共生が当たり前に浸透している将来をつくっていきたいと思いました。(佐藤優香子)

(国際日本学部3年 大後里咲、佐藤優香子)