卒業生の声
「やさしい日本語ラップ」の制作2周年を記念した多文化共生セミナーが開催されました
2023年10月06日
明治大学 国際日本学部
やさしい日本語をテーマにラップで歌ったミュージック・ビデオ「やさしい せかい」の公開2周年を記念して、多文化共生セミナー「やさしい日本語×ラップ、2年後のいま」が、オンラインで2023年9月29日に開催されました。登壇者はほぼ一同が中野キャンパスの教室に集まり、ズームにアクセスしました。ズームにはやさしい日本語関係者等、全国から60名を超える方々にご参加いただきました。
「やさしい せかい」は2021年9月30日に公開されたミュージック・ビデオで、「やさしい日本語ツーリズム研究会」(吉開章代表)が制作し、国際日本学部の山脇啓造教授(多文化共生論)のゼミが全面的に協力し、国際交流基金が後援しました。ビデオでは、日本語の難しさや外国人が日本で暮らす中での壁、また視覚・聴覚障害者の思いをラップ調に歌いつつ、サビでは「やさしい日本語」について、そして言葉だけでなく違いを認め合う心についても歌っています。やさしい日本語とは、簡単な語彙や文法、構文を用いた、誰にとってもわかりやすい日本語のことです。これまで、6万回近く再生されています。
「やさしい せかい」
「やさしい せかい」のメイキング映像
歌っているのは、山脇ゼミの学生や中野区にあるイーストウエスト日本語学校の学生です。また、視覚・聴覚障害のある方々にも出演していただきました。ビデオの撮影は、明治大学中野キャンパスで行われました。
セミナーは二部構成で行われ、前半はビデオ制作関係者が制作の思い出を語り、後半はやさしい日本語のさらなる普及に向けて、全国各地で普及に取り組む自治体や国、企業、大学等の関係者が様々な観点から取り組みの現状と課題について報告しました。
セミナーの前半では、ビデオに出演した塚田百音さん(ゼミ11期生、2022年3月卒業)、大島沙也さん(ゼミ12期生、2023年3月卒業)、センドウ・ケフィンさん(院ゼミ、2023年修了)がビデオ出演時の思い出を語り、また後半には、田中柚希さん(ゼミ4年生)、片桐小海さん(ゼミ4年生)、松野有香さん(院ゼミ2年生)が今年度の山脇ゼミのやさしい日本語の普及活動について報告しました。
参加者のアンケートでは、35人の回答者の66%が「とてもよかった」、残りの34%が「よかった」と答えていただきました。以下、感想の一部です。
「様々な分野からの報告があり、とても役にたちました。ラップや動画など、若い人の発想を生かすのは良いですね。各分野で連携して、みんなで一緒にやさしい日本語を普及していきたいです。」「様々な取り組みを聞かせていただき、大変参考になりました。特に、山脇ゼミの学生さんが行われているやさしい日本語ワークショップとメルカリの双方が歩み寄るというスタイルに興味を持ちました。」「中身の濃い、大変充実したセミナーでした。動画に出演していた学生さんのお話を聞けたこともよかったですし、多くの方からのご報告をうかがえたことも勉強になりました。中でも山脇ゼミの学生さんたちのご活躍ぶりが印象的でした。」「二年前にやさしい世界のラップが発表されて初めて聞いたときの感動を思い出しました。」「私は先日の授業で初めてやさしい日本語の活動を知りましたが、企業や学校、区役所などでここまで取り組みがされていることを知り驚きました。秋学期になり、私も留学生と交流する機会ができたので、これらのことを意識したいと思います。」「学生さんたちが企業などに向けてやさしい日本語の研修を行っていることに感心しました。」「なかなか、受け入れてもらえない現実もありますが、地味にコツコツやっていきます。頑張っている人がたくさんいることに勇気をもらいました。」「最後に嶋田先生が紹介してくださった論文の内容が非常に興味深かったです。言語技術よりも、コミュニケーションの姿勢、気持ちのほうが重要だということは非常によく理解できます。」「嶋田先生のまとめのメッセージに、共感を覚えました。やさしい日本語は、今の日本社会に必要な言語です。しかし、言葉だけがやさしくなるのではなく、また文化だけを受け入れるのではなく、真に多様な人を受け入れる社会が、ほんとうのやさしい社会です。」
セミナーの概要は以下のとおりです。
日時:2023年9月29日(金)17:45-19:15
会場:オンライン(ズーム)
主催:明治大学山脇啓造研究室
後援:やさしい日本語ツーリズム研究会、アクラス日本語教育研究所
登壇者:小澤雅人(映画監督)、親松雅代(株式会社メルカリ)、加藤理絵(名古屋国際センター)、嶋田和子(アクラス日本語教育研究所)、田中聡一郎(東京出入国在留管理局)、ダン・チュンフン(神戸市国際課)、平田春奈(静岡県多文化共生課)、村田陽次(東京都都民生活部)、山脇啓造(明治大学)、吉開章(やさしい日本語ツーリズム研究会)、山脇ゼミ現役生・卒業生
プログラム:
第一部 MV制作関係者によるトーク
17:45-17:50 開会挨拶
17:50-18:00 プロデューサーと監督の視点
18:00-18:10 出演学生の今「二年後に思うこと」
第二部 リレートーク:各地の最新実践報告(敬称略)
18:15 平田春奈「静岡県」 *資料
18:20 村田陽次「東京都」
18:25 ダン・チュンフン「神戸市」
18:30 加藤理絵「名古屋市」*資料
18:35 親松雅代「株式会社メルカリ」
18:40 吉開章「やさしい日本語普及連絡会」 *資料
18:45 山脇ゼミの取り組み *資料
18:50 東京入管の取り組み
18:55 嶋田和子「総括」 *資料
19:00 質疑
19:10 閉会挨拶
19:15 閉会
関連ウェブサイト
「国際日本学部 山脇ゼミが『やさしい日本語』をテーマにしたミュージック・ビデオの制作に協力しました」(2021年9月30日)
https://www.meiji.ac.jp/nippon/info/2021/6t5h7p00003cvs0f.html
「やさしい せかい」は2021年9月30日に公開されたミュージック・ビデオで、「やさしい日本語ツーリズム研究会」(吉開章代表)が制作し、国際日本学部の山脇啓造教授(多文化共生論)のゼミが全面的に協力し、国際交流基金が後援しました。ビデオでは、日本語の難しさや外国人が日本で暮らす中での壁、また視覚・聴覚障害者の思いをラップ調に歌いつつ、サビでは「やさしい日本語」について、そして言葉だけでなく違いを認め合う心についても歌っています。やさしい日本語とは、簡単な語彙や文法、構文を用いた、誰にとってもわかりやすい日本語のことです。これまで、6万回近く再生されています。
「やさしい せかい」
「やさしい せかい」のメイキング映像
歌っているのは、山脇ゼミの学生や中野区にあるイーストウエスト日本語学校の学生です。また、視覚・聴覚障害のある方々にも出演していただきました。ビデオの撮影は、明治大学中野キャンパスで行われました。
セミナーは二部構成で行われ、前半はビデオ制作関係者が制作の思い出を語り、後半はやさしい日本語のさらなる普及に向けて、全国各地で普及に取り組む自治体や国、企業、大学等の関係者が様々な観点から取り組みの現状と課題について報告しました。
セミナーの前半では、ビデオに出演した塚田百音さん(ゼミ11期生、2022年3月卒業)、大島沙也さん(ゼミ12期生、2023年3月卒業)、センドウ・ケフィンさん(院ゼミ、2023年修了)がビデオ出演時の思い出を語り、また後半には、田中柚希さん(ゼミ4年生)、片桐小海さん(ゼミ4年生)、松野有香さん(院ゼミ2年生)が今年度の山脇ゼミのやさしい日本語の普及活動について報告しました。
参加者のアンケートでは、35人の回答者の66%が「とてもよかった」、残りの34%が「よかった」と答えていただきました。以下、感想の一部です。
「様々な分野からの報告があり、とても役にたちました。ラップや動画など、若い人の発想を生かすのは良いですね。各分野で連携して、みんなで一緒にやさしい日本語を普及していきたいです。」「様々な取り組みを聞かせていただき、大変参考になりました。特に、山脇ゼミの学生さんが行われているやさしい日本語ワークショップとメルカリの双方が歩み寄るというスタイルに興味を持ちました。」「中身の濃い、大変充実したセミナーでした。動画に出演していた学生さんのお話を聞けたこともよかったですし、多くの方からのご報告をうかがえたことも勉強になりました。中でも山脇ゼミの学生さんたちのご活躍ぶりが印象的でした。」「二年前にやさしい世界のラップが発表されて初めて聞いたときの感動を思い出しました。」「私は先日の授業で初めてやさしい日本語の活動を知りましたが、企業や学校、区役所などでここまで取り組みがされていることを知り驚きました。秋学期になり、私も留学生と交流する機会ができたので、これらのことを意識したいと思います。」「学生さんたちが企業などに向けてやさしい日本語の研修を行っていることに感心しました。」「なかなか、受け入れてもらえない現実もありますが、地味にコツコツやっていきます。頑張っている人がたくさんいることに勇気をもらいました。」「最後に嶋田先生が紹介してくださった論文の内容が非常に興味深かったです。言語技術よりも、コミュニケーションの姿勢、気持ちのほうが重要だということは非常によく理解できます。」「嶋田先生のまとめのメッセージに、共感を覚えました。やさしい日本語は、今の日本社会に必要な言語です。しかし、言葉だけがやさしくなるのではなく、また文化だけを受け入れるのではなく、真に多様な人を受け入れる社会が、ほんとうのやさしい社会です。」
セミナーの概要は以下のとおりです。
日時:2023年9月29日(金)17:45-19:15
会場:オンライン(ズーム)
主催:明治大学山脇啓造研究室
後援:やさしい日本語ツーリズム研究会、アクラス日本語教育研究所
登壇者:小澤雅人(映画監督)、親松雅代(株式会社メルカリ)、加藤理絵(名古屋国際センター)、嶋田和子(アクラス日本語教育研究所)、田中聡一郎(東京出入国在留管理局)、ダン・チュンフン(神戸市国際課)、平田春奈(静岡県多文化共生課)、村田陽次(東京都都民生活部)、山脇啓造(明治大学)、吉開章(やさしい日本語ツーリズム研究会)、山脇ゼミ現役生・卒業生
プログラム:
第一部 MV制作関係者によるトーク
17:45-17:50 開会挨拶
17:50-18:00 プロデューサーと監督の視点
18:00-18:10 出演学生の今「二年後に思うこと」
第二部 リレートーク:各地の最新実践報告(敬称略)
18:15 平田春奈「静岡県」 *資料
18:20 村田陽次「東京都」
18:25 ダン・チュンフン「神戸市」
18:30 加藤理絵「名古屋市」*資料
18:35 親松雅代「株式会社メルカリ」
18:40 吉開章「やさしい日本語普及連絡会」 *資料
18:45 山脇ゼミの取り組み *資料
18:50 東京入管の取り組み
18:55 嶋田和子「総括」 *資料
19:00 質疑
19:10 閉会挨拶
19:15 閉会
関連ウェブサイト
「国際日本学部 山脇ゼミが『やさしい日本語』をテーマにしたミュージック・ビデオの制作に協力しました」(2021年9月30日)
https://www.meiji.ac.jp/nippon/info/2021/6t5h7p00003cvs0f.html