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ゲストスピーカーによる特別授業(11月25日実施)

1.実施日    
2021年11月25日(木)15:20~17:00

2.実施場所
和泉キャンパスM606(zoom)

3.科目名
総合学際演習(2年・4年)

4.テーマ
世界の日本語教育-外国から日本と日本語を考える「私」

5.ゲストスピーカー
蟻末淳氏(独立行政法人国際交流基金・日本語上級専門家、カイロ日本文化センター・日本語教育アドバイザー)

6.実施内容
 国際交流基金の日本語上級専門家としてエジプトでご活躍中の蟻末淳先生をお招きして、世界から見た外国語としての日本語、そして、ご自身の経験から見た複言語・複文化主義についてお話しいただきました。

【講義概要】
(1)外国語としての日本語
(2)国際交流基金と日本語専門家の仕事
(3)「私」にとっての外国語と日本語と日本

 フランス、ケニア、メキシコ、インド、エジプトの5カ国において日本語教師、日本語教育アドバイザーのご経験をお持ちの蟻末先生は、受講生の学ぶ「外国語としての日本語」に対する視点をより相対的に持っていらっしゃる方であり、その豊富なご経験にもとづく「日本語」についての考え方は、受講生にとって新鮮に映ったことと思います。また、日本人が抱きがちな印象とは異なる、データにもとづいた日本語や日本語教育の現状をお示しくださり、これから「世界の日本語教育」について学ぶ2年生にとっては、入口として非常に意味あるお話でした。さらに、長く滞在されていたフランスでの「外国人」としてのご経験や、いくつかの土地を経て獲得したご自身のアイデンティティ形成についても触れ、複言語・複文化の考え方についても教えていただけたことは、これから世界へ羽ばたく学生たちにとって、一つの自己形成の指針ともなり得たことと思います。最後に、今後、外国人を多く受け入れていくであろう日本社会に対する問題提起もしてくださいました。
 受講生にとっては、母語の「日本語」について知ることが、自分自身を深く見つめ、広く社会の見方にまで影響することを強く意識できる貴重な時間となりました。

受講生:(総合学際演習(2年)14名、総合学際演習(4年)12名)

 

黒﨑 典子 (科目担当教員)