商学部の現場
「商」のイイトコ最前線!
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実施日: 2016年12月12日(月)14:40~16:10
実施場所: 駿河台キャンパス 1011教室
科目名: 貿易論B
テーマ: 貿易とグローバル経済-歴史・現状・課題-
ゲストスピーカー: 福田 邦夫 氏 (明治大学名誉教授)
実施内容:
福田邦夫先生(明治大学名誉教授)にご講義いただいた。
講義に先立ち、「貿易と近代世界」と題した資料(レジュメ)13ページ分が配布された。内容は、以下の通りである(概要)。
1. グローバリゼーションとは?
2. 商人階級の登場
3. 装置としての国家
4. 世界商品の生産過程と労働
5. ナショナリズムと世界市場
6. 世界経済の変質
7. 貨幣の変質
第1に「貿易と近代世界」の概要の説明を通じて、貿易とは何かについてご解説いただいた。グローバリゼーションの深化・貿易自由化と資本移動の自由化によって多国籍企業は資本の活動空間(金融空間を含め)を劇的に拡張していることが明示された。
第2に現代世界経済の中心国アメリカの対外経済関係(国際収支動向や対外累積債務など)の特徴を詳細なデータをもとにご説明いただいた。
第3に2016年アメリカ大統領選の結果を受け、その背景となるアメリカ経済問題について、軍事費や政府財政収支の動向ならびに国内格差などとの関わりからご報告いただいた。そこでは、「国家の衰退」と「産業の空洞化」などに対する鋭い問題提起もなされた。
85分間に渡ったご講義の後、若干の残り時間で受講生からコメント・意見、感想を記入してもらった。
ご講義により受講生は現代貿易やアメリカ経済問題の所在の一端を理解することができたと思われる。
所 康弘(科目担当教員)