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ゲストスピーカーによる特別授業(3月8日実施)

実施日: 2018年3月8日(木)18:00~19:00
実施場所: 駿河台キャンパス 308E教室
科目名: 商学専門演習
テーマ: コンプライアンスを仕事とする
ゲストスピーカー: 森 邦夫 氏 (日立国際電気 人事総務本部)、小嶋 修司 氏(みずほフィナンシャルグループ 執行役員)
実施内容:
 3月8日(木)16時50分より、308E教室にて、「コンプライアンスを仕事とする」をテーマとして、日立国際電気の森邦夫様、みずほフィナンシャルグループの執行役員の小嶋修司様より、お話をいただいた。森様からは、「製造業にみる「企業経営」と「企業倫理」を副題として、通常は社内規則、法律を意識することは少ないが、担当部門は、官報に出た法律は絶えずチェックするなどのお話を伺った。また、コンプライアンスをしっかりと組織で行うには、啓発教育、自社の失敗事例が有効であり、失敗を報告できる企業風土づくりがひつようなであることと、上司の失敗を部下に転化する会社はコンプライアンスについて難しくなるなどのお話を伺った。さらに、売上の右肩上がりを社長に強調しすぎると、不正が起こりやすいので対策を事前に考える事が大切であり、企業で働く人が仕事のプロフェッショナルになり、コンプライアンス部門が判断するのではなく、当該部門と適切に連携する体制を構築して、モチベーションの上がるコンプライアンスを目指すことが大切とのお話をいただき、学生との質疑応答も行った。
 みずほフィナンシャルグループの小嶋様からは、「金融におけるコンプライアンスについて」という副題で、お話をいただいた。みずほフィナンシャルグループにおいては、企業統治改革で取締役会は監督に専念し、執行と分離、取締役会で徹底的に議論が行われ、業務改善命令やバーゼル委員会規制に対応した際の具体的対応について説明いただいた。バーゼル委員会規制には、自己資本10%以上、営業自ら自律的統制、コンプライアンス部門の当該部門への牽制、それらとは独立した内部監査があり、それらに対応したとのお話を伺った。また、コンプライアンスは、コンプライアンス部門だけが行うものではなく、企業人として社会人として全員がコンプライアンスの仕事を担うことが重要であるとのお話を伺い、学生との質疑応答も行った。
 コンプライアンスという、学生にとっては身近ではないテーマについて、実務の観点から有意義なお話を伺い、質疑応答を行ってコンプライアンスに関する理解を深めることができた。
 

出見世 信之(科目担当教員)