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ゲストスピーカーによる特別授業(12月17日実施)







1.実施日    
2019年12月17日(火)10:50~12:30

2.実施場所
駿河台キャンパス 003教室

3.科目名
商学専門演習(2年)

4.テーマ 
日本でも広がりはじめたフェアトレード

5.ゲストスピーカー
松井 譲治 (特定非営利活動法人 フェアトレード・ラベル・ジャパンマーケティング・マネージャー)

6.実施内容
 今回の特別授業は、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)の構成機関として日本国内における国際フェアトレード認証ラベルのライセンス事業、製品認証事業、そしてフェアトレードの教育啓発活動などを行っているフェアトレード・ラベル・ジャパンから、マーケティング・マネージャーの松井譲治さんをお招きし、「日本でも広がりはじめたフェアトレード」というテーマでご講義頂きました。

 「フェアトレードとはなにか」を簡単に説明すれば、発展途上国の原料等を基準のもと適正な価格で購入し、その国の人々の生活改善や自立を目指す貿易のことを意味します。また、人々に対してだけでなく、自然環境にも配慮しています。一部で誤解されることがありますが、寄付やチャリティーとは異なるもので、対等な関係に基づくビジネスと言えます。欧米の先進諸国と比べてまだまだ日本ではフェアトレードの認知度が低いですが(とくに35歳以上の男性の認知度の低さが際立つ)、欧米ではESG投資の評価基準の1つともなっていることもあり、グローバル・ビジネスにおいてもその重要性が増しているとのことでした。
 日本はまだまだ遅れているとはいえ、最近では大手企業もフェアトレードに乗り出すところが出始めているとのことでした。まだ直営店に限られているものの、セブンイレブンがフェアトレード・カカオを使用したチョコレートの販売を開始し、また小田急グループのパン製造・販売事業を展開する北欧トーキョーがカフェでフェアトレード・コーヒーの販売を始めたとのことです。フェアトレードは国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の17項目の目標のうち8つの目標達成に直接寄与することから、本業から社内消費まで企業の取り組みが今後も拡大することが期待される、そのためにも若い世代の大学生がもっと企業に働きかけるような声を上げることが必要だとのことでした。
 質疑応答の時間にもたくさんの質問や意見が出されました。時間切れですべての質問を拾い上げることはできませんでしたが、講師の松井さんに丁寧なご回答やアドバイスを頂くことができました。とても有意義な特別授業となりました。     
 

小林 尚朗 (科目担当教員)