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5月19日(木)実施報告(ロバーツ圭子氏【テーマ:人と人を信頼でつなぐ交易-東ティモールでフェアトレード20年の取り組み】)

1.実施日    
2022年5月19日(木)15:30~17:00

2.実施場所
駿河台キャンパス 1083教室

3.科目名
商学専門演習(3年)

4.テーマ
人と人を信頼でつなぐ交易-東ティモールでフェアトレード20年の取り組み

5.ゲストスピーカー
ロバーツ圭子氏(特定非営利活動法人パルシック・専務理事/フェアトレード担当)

6.実施内容
 ゲストスピーカーとして神田淡路町にあるパルシックのロバーツ圭子さんをお迎えして、特別授業を行った。パルシックは、「民際協力」を行っているNPO法人であり、地球の各地で暮らす人と人が国家の壁を越えて助け合い、支え合い、対等な関係を築くことをめざしている。そのための1つの手段がフェアトレードであり、ロバーツさんもおもにフェアトレードに従事されている。

小林ゼミでは、フェアトレード月間である5月に、学内でのフェアトレードの周知と普及を目指して、リバティータワーでアイスコーヒーを販売した。そのコーヒーがパルシックの扱う東ティモール産のコーヒーで、そのコーヒーや東ティモールについて学ぶために、今回ロバーツさんにお越し頂いた。

東ティモールは、今年の5月20日に独立20周年を迎えたアジアでもっとも若い国である。石油や天然ガスを除けば、主要な輸出品はコーヒーで、東ティモールにとって天然資源、海外出稼ぎ労働者からの送金に次ぐ、3番目の外貨獲得源となっている。パルシックは20年間にわたって、現地でコーヒー生産者組合を結成し、品質や生産性の向上を支援し、継続的にフェアトレードで取引し、コーヒー以外での収入源の獲得も支援してきた。パルシックが取り組むフェアトレードとは、貧困問題、環境問題、ジェンダーの問題などをビジネスの仕組みで解決しようとする活動で、市場の価格だけに依存しない、人と人の交流と信用に基づく取引のかたちである。コーヒーのことはもちろん、現地の生産者の生活、最近の自然災害の状況、フェアトレードが引き起こした変化などについて、さまざまに学ぶことができた。
講演後の質疑応答では、消費者としての私たちや大学生ができること、すべきことなどに関する質問がたくさんでたが、ロバーツさんより1つ1つ丁寧にお答え頂いた。自分たちが取り組むことへのモチベーションが高めることができた。

なお、講演は公開されたので、履修者以外の参加もあったが、とても勉強になったということであった。
小林尚朗(科目担当教員)