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商学部

吉田菊次郎氏(商学部OB)講演会「人はお菓子に夢を見る」が開催されました【商学部アワー(和泉)5/15】

2012年05月22日
明治大学 商学部

5月15日開催の商学部アワーでは、和泉キャンパスにオープンしたばかりの新図書館ホールを会場に、本学商学部OBで、会社経営者として、また国際的パティシエとして長年ご活躍の吉田菊次郎氏をお招きしました。120席の会場にはほぼ満席に近い学生・教員が参加し、吉田氏のお話に熱心に耳を傾けていました。

吉田氏は、商学部を卒業後フランスに旅立ち、ヨーロッパでの洋菓子修行を経て、その後、お菓子作りと夢あふれる多くの著書を通じて、社会への貢献を続けています。吉田氏がこれまでに出版した“スイーツ”の本は100点を超えていますが、今回の講演にあわせて、約60点を和泉キャンパス新図書館にご寄贈くださいました。

講演では、さまざまな話題に引き込まれました。ヨーロッパでの修行時代、「お客様本位」でものづくりをするプロフェッショナルであることを徹底的に叩き込まれたこと、あるいは、自分のためではなく社員の人生のために決意した会社設立の秘話、テレビドラマのモデルとして制作にかかわった時のさまざまなエピソード、東日本大震災後のお菓子を通じた復興支援など、人とのかかわりを大切に仕事をされてきた吉田氏ならではの経験を、温かい語り口でお話しいただきました。

氏の「正を以て合し、奇を以て勝つ」という言葉に示されたように、職人の世界は、技術による正攻法での取り組みに加え、独創性が人との差を決する厳しい世界です。しかし、吉田氏のお話からは、厳しさやつらさを越えて、努力することから得られた感動の貴重さが伝わってきました。

昨年の震災・原発事故で被災した地域での復興支援を通じて、氏は「お菓子の一片に人は夢を見てくれる」ことに気づいたそうです。それぞれのフィールドで、各人がすべきこと、できることで社会に貢献することが大切であるという氏の言葉は、本学学生にとっても励ましのメッセージとなりました。貴重なお話に謹んで感謝申し上げます。

◆講師プロフィール

吉田菊次郎 氏 (株)ブールミッシュ代表取締役社長 本学商学部OB

 1944年、東京都生まれ。明治大学卒業後、渡仏し、フランス、スイスで製菓修行。その間第一回菓子世界大会銅賞はじめ数々の国際賞を受賞する。帰国後「ブールミッシュ」(本店銀座)を開業。現在、130店舗を有する同社長の他、製菓、フード業界のさまざまな要職を兼ねる。文筆、テレビ、ラジオ、講演などでも活躍。俳号は南舟子。
 2004年、フランス共和国より農事功労章シュバリエを叙勲。また厚生労働省より「現代の名工・卓越した技能者」を受賞。2007年、日本食生活文化賞金賞を受賞。このほか、厚生労働省の委員会委員を歴任。大手前大学総合文化学部客員教授。


※商学部では、大学での学習や卒業後の進路の指針となる様々な情報を学生に提供するため、定期的に「商学部アワー」を開催しています。