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ミニ・シンポジウム「商学部は教養教育をこう考える —現代社会に求められる知力と人間力—」が開催されました

山泉進教授(法学部) 吉田菊次郎氏(商学部OB) 横井勝彦教授(商学部長) 鳥居高教授(商学部)

 商学部では学部の教育や研究内容を分かりやすく紹介する〈これが商学部〉シリーズの書籍を2003年から刊行しています。今年3月には第3巻『ビジネス研究の最前線』(同文舘出版)が出版され、第4巻・第5巻も刊行に向けて準備中です。
 今回のシンポジウム「商学部は教養教育をこう考える—現代社会に求められる知力と人間力—」は、第5巻(仮題「ビジネスと教養」)との関連で開催されました。大学の教育において、「教養」が重要であることは誰もが認めるところです。
しかし、「教養」についての具体的な議論は未だ十分とは言えません。このミニ・シンポジウムでは、「教養」を多様な知恵・知識の集合体としての「人間力」と捉え、商学部ではどのような「教養教育」を実施していくべきなのか、「人間力」の何を重視していくべきなのか、ということについて再検討したいと考えました。
 まず、山泉進教授(法学部)の基調講演では、旧来の「教養教育」から脱し、たとえば身体による「表現」に重きをおいた、新しい、魅力ある教養系教育の必要性が示唆されました。
 さらに3人のパネリストからも、興味深いご報告をいただきました。 
  吉田菊次郎氏((株)ブールミッシュ代表取締役社長、本学商学部OB)は、外国語や国語の素養も大切だが、自分の軸足をしっかり持ちながら、大いに旅をし、見聞を広め、遊ぶことが大切で、経験のすべては自らの糧となる、と学生を励まされました。 
  横井勝彦教授(商学部長)からは、国際的支援を呼び込みながら発展するインド工科大学を例に、専門分野にとらわれない、情報化・グローバル化時代に即応したビジネス教育の必要性が説かれました。
  また、鳥居高教授(商学部)は、単なる知識や情報に留まらない「考える力」「イメージする力」を教養と位置づけ、豊かな想像力・発想力の育成に果たす演劇や映像作品等の役割に言及されました。
 
その後のパネルディスカッションは、商学部における教養教育とは何かを自由に議論し、さまざまな論点について意見交換する大変貴重な機会となりました。講演者の皆さま、また議論にご参加くださった出席者の皆さまに深く御礼申し上げます。
   
 開催日時:2012年10月30日(火)午後4時30分~6時30分
 開場: 明治大学和泉キャンパス・和泉新図書館ホール  

(パネルディスカッションの様子)