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 参考までに、西洋史学専攻の授業やゼミの活動・合宿の様子をお伝えします。
 

西洋中世史A・B (担当 青谷 秀紀 准教授)

 中世ヨーロッパを主題として講義を行う授業です。中世ヨーロッパについては、文学や映画、ゲームなどを通じて、暗く野蛮な世界、あるいは幻想的・ファンタジー的な世界というイメージを持たれている方も多いかもしれません。この授業では、そうした一般的イメージを冷静に見つめ直すことができるよう、活気あふれる中世ヨーロッパの姿を様々な切り口から提示するようにしています。
 基本的には、10世紀~15世紀頃にかけてのヨーロッパ文明の形成期が講義の主な対象です。毎年異なる具体的なテーマを設定しており、宮廷から都市まで、統治組織の構造から衣食住まで様々なトピックを扱いますが、いずれの場合もヨーロッパ世界の本質を細部から大掴みできるよう議論を工夫しているつもりです。2017年度は、グローバルな視点から中世世界を捉え返すべく、ヨーロッパと東方世界の間のモノや人の往来・交流、気候をはじめとする自然環境と政治や経済、文化のかかわりなどを論じました。近代世界の礎を築いた中世ヨーロッパの文明は、現代日本に生きる私たちの文明ともまったく無縁なものではありません。それと同時に、私たちには異質な、しかしそれゆえに私たち自身の姿を見つめ直させてくれる他社としての一面を持ちあわせてもいます。最終的に、こうした中世ヨーロッパ世界の二面的性格を理解してもらうのが、この授業の目的です。
佐藤ゼミ
 私のゼミでイギリス史を学ぼうとする学生諸君は、例年、古代から現代まで実にさまざまなテーマを選び、レポートや卒業論文を作成しています。例えば、ロビン・フッド、アーサー王、宗教改革、産業革命、キャプテン・クック、アイルランド史、パブリック・スクールの歴史、民衆文化史、サッカーや紅茶の歴史、大英帝国と植民地、多民族国家イギリスなどです。ゼミ生は、普段の授業はもちろんのこと、院生も交えた合宿や懇親会での活発な討論を通して「歴史の眼」を養い、ゼミ生自身がたしかな何かをつかんで巣立っていきます。 
古山ゼミ
 古代史を専門とする学生たちの関心は、エジプト・メソポタミアからギリシア・ローマにまで至る広大な領域と広範な時代にわたっているため、少人数授業では問題の関心と研究方法の模索が散漫になりがちです。そこで、学年を越えて合宿に参加してもらい、先輩後輩間で発表と議論を重ね、短い期間であっても寝食をともにする中でお互いの考え方を学び合って、古代の歴史を見る目を養ってくれるよう努めています。毎年10月頃に実施している古代史の合宿は、4年次の卒業論文の中間報告を核にして、3年次の課題報告、簡単なレクリエーションも含め、刺激を与え合い受け止める絶好の機会になっています。 
豊川ゼミ
 ロシア・東欧史のゼミには様々な興味を持った人たちが参加している。あまりの多様さと斬新さ(奇抜さ)に教員はただただ驚くばかりである。東欧のナショナリズム、ハプスブルク帝国の民族問題、ペレストロイカの原因、ペテルブルク建設の歴史的意義、などはオーソドックスなテーマであるが、ロシアの料理とその現代社会学的考察、対馬事件とロシア、ペテルブルクの建築、などはいろいろな知識が必要になる。
授業はいたってシンプルである。3年生になって最初の授業のときに春休みに書いたレポートの提出を求めるが、1年間はそれにこだわらずに勉強してもらう。ゼミは大きく分けて二つの方法で行う。一つは英語文献の講読。いま一つは自分の勉強の進展についての小報告。今年のテーマは「ナショナリズム」である。昨年までのテーマは「貴族」・「義賊」・「民族問題」・「外国人の見たロシア」といった歴史学では良く取り上げられているテーマである。 
青谷ゼミ
 中世史のゼミには、北欧から南欧まで、社会経済史から文化史まで、様々な地域とテーマに関心を持つ人たちが集まってきます。そのため、各ゼミ生の関心をうまく汲み取りつつ、なるべく多様な角度から中世ヨーロッパという独特の文明世界について理解を深めてもらおうと心がけています。
授業の中心となるのは、英語文献の読解に基づいた討論と個別報告です。英語文献に関しては、「騎士」や「都市」といった中世史上の主要テーマに関するものを読んで、議論しています。後期には、各ゼミ生が個別テーマで報告を行います。それらの報告をもとに年度末にはレポートを作成してもらいますが、こうした作業を通じて確固とした卒論の土台が築かれてゆくはずです。
水野ゼミ
 ヨーロッパの近現代史に関心を持つ学生諸君は、「フランス革命」から現代のEUまで、様々な時代や地域に関するテーマを選び、日々、文献史料と格闘しています。そのアプローチ方法も、政治史的なものから社会史的なものまで実に多様です。また、それぞれのテーマを深く掘り下げるために、ドイツ語やチェコ語など、対象地域の言語を学ぶゼミ生も少なくありません。研究の成果は、通常のゼミでの時間やゼミ合宿で発表してもらいますが、ゼミ生同士の議論は、ときに異端審問のごとく(?)容赦ないレベルで展開されます。まさに互いに徹底して討論し合うなかで、ますます歴史の深みにはまっていく、そんな経験をするゼミ生が(幸か不幸か?)着々と増え続けています。