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国際日本学研究科

明治大学付属明治中学校と連携した探究学習のための教育プログラム開発について

2022年05月07日
明治大学 大学院国際日本学研究科

ワークショップの様子ワークショップの様子

 明治大学国際日本学研究科 多文化共生・異文化間教育研究領域の岸研究室は、明治大学付属明治中学校(以下、明大明治)の教員と連携した探究学習のプログラム開発に取り組んでいます。その中心的な役割を担うのが、博士前期課程の柴田恒(しばた わたる)さんです。教育開発に関心のある学部生2名(岸ゼミ)と共に、学校現場に入り、教職員との議論を通して、探究プログラムを開発しています。その取り組みのひとつとして、探究学習における教師の役割について考えるワークショップを実施しましたので、その報告をします。

 

報告:柴田 恒(多文化共生・異文化間教育学研究領域 博士前期課程2年)

 

 私は、現在、明治大学附属明治中学校の先生がたと連携して、探究学習のための教育プログラム開発に取り組んでいます。明大明治の2年生には、探究学習として2つの大きな活動があります。ひとつは、熱海での校外学習、もうひとつが調布市での校外学習です。現在は私は、6月に控える熱海での校外学習に向けた事前準備の段階から本活動に参加し、探究学習のサポートを行なっています。

 熱海での校外学習では主に「熱海の街づくりを通して自ら問いを立て、その問いを解決すること」を目的に探究を行います。まずは、教職員がどのように生徒の探究学習をサポートできるのかを考えるために、明大明治の2学年の先生がたと共同で具体的な授業案を作成していきました。その授業案では生徒たちが「問いを持つことの意義」そして「熱海の街づくり」について考え話し合うことを目的としました。

 本実践を通して「チームとして探究学習の内容づくりを考える重要性」に気づきました。今回の授業内容は岸ゼミのメンバー2人と共同で考えましたが、答えのない探究学習だからこそ、全員で意見を出し合って多様な観点から授業作りを進めていくことが大事だと感じました。また、現場で働く先生がたは非常に柔軟で、学校現場での指導経験が少ない私たちの意見にも耳を傾けてくださり、私たちが提案した内容に先生方の新たな視点が加わってより良いものになりました。探究学習では、生徒の自由で豊かな発想を他の人たちがどう一緒に膨らませていけるかが鍵になります。今回は授業づくりという観点で、先生がたと協働することができましたが、これからは実際に生徒と関わりながら探究学習を進めていくことになります。自分自身、明大明治の探究学習プロジェクトに関わる中で、自分なりにも「問い」を持ちながら引き続き活動に参加していこうと思います。

 探究学習に取り組む明大明治の先生がたと共に、教育プログラムの開発に取り組め、大変感謝いたします。引き続き、生徒の探究学習をサポートできるよう尽力していきます。

 

明治大学大学院