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国際日本学研究科

多文化共生・異文化間教育研究領域の院生が国際学会で若手研究賞を受賞しました

2022年09月30日
明治大学 国際日本学研究科

柴田恒、田中真菜、ジョンジウンが筆頭者となって取り組んだ研究に対して若手研究賞を受賞しました柴田恒、田中真菜、ジョンジウンが筆頭者となって取り組んだ研究に対して若手研究賞を受賞しました

日本教育工学会全国大会でのポスター発表の様子日本教育工学会全国大会でのポスター発表の様子

メタバース「Gather Town」を併用した国際学 メタバース「Gather Town」を併用した国際学

 国際日本学研究科多文化共生・異文化間教育研究領域の岸研究室の院生が、2022年夏に国内外の学会で院生が研究成果を発表しました。国際学会(20th International Conference for Media in Education:以下ICoME)においては、3つの研究発表に対して、Young Scholar Awardが授与されました。以下、研究発表を行なった院生からの報告です。 


報告:久保 槙祐野(多文化共生・異文化間教育学研究領域 博士前期課程2年)
 ICoME2022では田さんと、JSET秋季全国大会では、自身の一年間の研究の成果を発表しました。どちらも昨年度にも発表した学会でしたので、緊張しすぎず参加することができ、他の研究者や院生との交流を楽しむことができました。
 ICoMEは今年も仮想空間で学会会場を再現していて、ゲームのようにアバターを操作しながら海外の研究者や院生と話をすることができました。様々な国の研究者の発表を聞き、積極的に議論に参加し、自身の研究活動にとっても非常に実りのある学会でした。
 JSETは、対面でのポスター発表でした。去年まではオンラインの学会が中心だったので、対面の学会は初めてでしたが、周囲の心地よい熱気の中で議論をするのがとても楽しかったです。多くの研究者や院生と研究についての議論をする中で、自身の研究についての新しいアイディア、課題、改善点などがクリアになりました。アドバイスも多くいただくことができたので、今後の研究活動に活かしていきたいと思います。
<発表タイトル>
・高等教育の実践的な学習への参加の動機の分析 ‒ 学生の過去の経験との関連に着目して‒ . 第41回日本教育工学会, 川崎, 2022年9月11日.

報告:柴田 恒(多文化共生・異文化間教育学研究領域 博士前期課程2年)
 今回、ICoME2022及びJSET2022秋季全国大会にて研究発表を行いました。
昨年も参加した学会でしたが、研究が深まったことや研究仲間が増えてきたこともあり昨年の経験とは全く異なる学会になりました。
 ICoME2022では、新型コロナウイルス拡大防止の影響で昨年同様、仮想空間内での学会発表となりました。直接、対面で議論することは叶いませんでしたが、zoomを使って他の研究者とディスカッションできたことや他の研究者の発表を見ることができ、刺激の多い時間になりました。また、今回の発表では若手研究賞を受賞し、今までの研究成果を評価していただくことができました。
 JSET2022では、初めて発表者として対面実施の学会に参加することができました。今までオンラインでしか会ってこなかった他の研究者の方々と直接議論することができ、自分のモチベーションが高まりました。また、シンポジウムでは最新の教育界の動向や研究者と実践者の共同研究について学ぶことができました。これから、教育の道に進んでいく上で自分がどのように貢献していけるかを考えるきっかけになりました。イベントスタッフとしても今回の学会では携わる中で、非常に多くの学会会員や研究者、後援が関わっていることを知り、研究を続けていくことの重要性に気づきました。
 今回の学会発表を経て、本年は修士論文の執筆へと向かっていきます。今回の学会発表を通して得られた知見を最大限活かしながら研究活動に精進していきたいと思います。
<発表タイトル>
・Recognition and Understanding the Heterogeneity in Collaborative Learning— A Study Through Playing a Card Game —, 20th International Conference for Media in Education, Hawaii, US, 2022.08.06.
・協働学習における生徒の異質性の認識と理解を促すカードゲーム型教材の開発と評価, 第41回日本教育工学会, 川崎, 2022年9月11日.

報告:田知殷(多文化共生・異文化間教育学研究領域 博士前期課程1年)
 今年のICoME2022は、大学院生として初めての国際学会となりました。ICoME国際学会は2020年に私が学部3年生として初めて参加した学会でもあり、大学院に進学する決断に最も影響を与えました。当時、初めて行った楽しい研究活動を続けたいと思い大学院への進学を決めたのです。今回の学会では、学部生の時とはまた違い、一つランクアップした研究を行うことは、予想していたより難しく、たくさん悩みました。大学生にとっての大学での学びを、より意味のあるものにしたいと考え決めた研究テーマでしたが、具体的にやりたい研究がなかなか定まらず、迷走することもありました。修士2年の久保さんと共同研究を行うことになり、研究・データを分析する方法などを教えていただき、研究を深めることができました。そして、結果的に若手研究者賞を受賞することができ、今後の研究に発展させるための大事な経験になりました。
 日本教育工学会全国大会では、コロナ禍で注目を浴びるようになったオンライン授業をテーマに大学生の学びについての研究発表を行いました。初めての対面で行われた学会への参加となり、不安と期待が入り混じった学会になりました。ポスター発表では、自分の研究をわかりやすく表現することを心がけました。いざ学会が始まると、たくさんの研究者と意見を交わしながら、新しい研究の視点や学びを得る時間になり、学会の楽しみを改めて感じることができました。秋学期からも、二つの学会で得た学びを活かして、引き続き楽しく研究活動をしたいと思います。
<発表タイトル>
・The experiences of people working on social issues at universitiesーFocusing on the process of concretization of interestー, 20th International Conference for Media in Education, Hawaii, US, 2022.08.03.
・オンライン授業を経験した学生の学びに対する意識と学び方の変化, 第41回日本教育工学会, 川崎, 2022年9月11日

報告:田中真菜(多文化共生・異文化間教育学研究領域 博士前期課程1年)
 私は、オンラインで開催された国際学会のICoME2022と、川崎で行われた日本教育工学会の2022年秋季全国大会に参加し、研究の発表や議論を通じて、研究を深めるアイデアを得ました。
 ICoME2022は、私にとって初めての学会発表の機会でしたが、オンラインでの開催だったこともあり、自宅からリラックスした状態で研究発表をすることができました。今回は、春から参加させていただいている、大阪の私立小学校と東京のネパール人学校の交流学習の実践をもとに、教師の助言に着目した研究を発表しました。自身の発表に関する質問を受けたことだけでなく、同じく教育をテーマに研究する多くの大学院生の発表を聞き、議論に参加することなどを通じて、客観的に自分の研究発表を振り返ることができました。また、若手研究賞(Young Scholar Award)を受賞し、研究を進める大きなモチベーションにもなりました。
 日本教育工学会2022年秋季全国大会では、初めて対面で研究を発表をしました。今回は、ポスター発表で、交流学習の実践を続ける中での教師による学習目標の設定や具体的な活動の選択に至るまでのプロセスを発表しました。教育をテーマに研究する大学院生や研究者、また、日々実践の場に身を置く教師の方々から、多くのコメントやアドバイスをいただき、発表に含めるべき観点、詳しい説明が必要な部分が浮き彫りになりました。今後、研究を進めていく上で重要な視点のヒントを得ることもできました。さらに、他の大学で研究する学生や先生がたとカジュアルな会話をする機会もあり、研究の仲間を増やすことができました。
 学会に参加させていただき、様々な人との交流や議論を通じて得たことを、今後の研究に最大限活かしていきたいです。
<発表タイトル>
・How Elementary School Teachers Support Students’ Communication in an Online Cross-Cultural Education, 20th International Conference for Media in Education, Hawaii, 2022.08.03.
・ICT を活用した多文化実践をデザインするー自立共生的な目標設定プロセスに着目してー, 第41回日本教育工学会, 川崎, 2022年9月10日
明治大学大学院