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情報コミュニケーション
学部

「ガクの情コミ」研究交流祭~各ゼミナールの研究発表~を実施しました

2023年10月31日
明治大学 情報コミュニケーション学部

情報コミュニケーション学部は、20231028日に和泉キャンパスラーニングスクエアにて、各ゼミナールの研究(活動)成果を発表する学部オフィシャルのイベント「ガクの情コミ」研究交流祭を開催しました。
 

今回のガクの情コミ研究交流祭では、20ゼミナール42チーム(※1ゼミから複数チーム参加あり)が参加し、各ブロック毎(全7ブロック)に専任教員を審査員として、ブロック最優秀賞を決めるコンテスト形式として、各ゼミナールが研究成果を発表しました。

開会式では、多くの参加学生が集い、学部長の須田先生からは発表学生への激励の言葉がありました。


各ゼミナールはこの日のために、日々のゼミナール活動や準備に時間をかけ、発表直前までメンバー同士で打ち合わせを行い、終了直後にメンバーと指導教員とともに反省会をしている姿が印象的でした。



ゼミナールとして同じ目標に向かって研究を進めただけでなく、他のゼミナールの発表を聞くことで、学問に対する勉学意欲の向上及び学部教育の活性化につながりました。
各教室では審査教員からだけでなく、学生同士での意見交換や質疑応答も活発に行われました。

また、1・2年生は3・4年生の発表を見学することで、3・4年次のゼミナール活動がどのようなものか、各ゼミナールがどのような研究(活動)を行っているかをより深く知ることで、自身の駿河台での活動をより明確に思い描く絶好の機会となりました。

各ゼミナールの研究発表を終え閉会式では、ブロック毎の最優秀賞の表彰式を行いました。
各ブロック最優秀賞
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【Aブロック】
後藤分析ゼミナール Dチーム
発表テーマ「主観的幸福度に関する調査」
審査員:鈴木雅博 先生

★審査員講評
本発表は、私たちが抱く「幸福」という感情を年齢・所得、さらには喫煙や飲酒といった嗜好性向や睡眠満足度との関連において調査したものです。
先行研究を適切にレビューした上で、その枠組みを援用し、計量分析をもとに相関を明らかにする手法は、科学的な「研究」としての要件を十分に満たすものであり、大変優れた水準に達していると評価できます。
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【Bブロック】
坂本解決ゼミナール Dチーム
発表テーマ「ギャル語(若者言葉)について」
審査員:高馬京子 先生
                           
★審査員講評
Bブロックの各発表チームは現代社会に重要な問題を課題に研究をすすめておりどのチームも素晴らしい発表をされました。プレゼンテーションのわかりやすさ、質疑応答の対話力、独創性、研究の発展性という点ではほぼ差はなかったと思います。
その中でも内容の論理性の評価ポイントである、調査、分析、考察、結論までの手順がより論理的に踏まれており、どのような論文を仕上げるか構成を提示できていたチームを最優秀賞としました。
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【Cブロック】
坂本解決ゼミナール Aチーム
発表テーマ
「フィクション作品における役割語の日英比較」
審査員:江下雅之 先生

★審査員講評
最優秀賞を獲得したグループの研究はきわめて発展性が高いものと評価した。
研究手法自体は地味だが、適切な方法論に則り、研究の限界と課題を見極めており、今回の研究で得られた知見のみならず、今後の方向性も示していた。
言葉の使い方の量的な分析はデータサイエンスでも盛んに取り組まれているので、最新の分析ツールを習得し、さらに幅広い研究を進めてほしいと思う。
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【Dブロック】
山内解決ゼミナール Aチーム
発表テーマ
「野沢温泉における日本人向け最適プランについて」
審査員:須田努 先生
                            
★審査員講評
情コミ学部には様々な研究領域のゼミがあり、その中で山内ゼミは「イノベーションの経済学」を掲げている。
本報告はそのゼミでの成果が十分に反映された問題解決型の研究であった。野沢温泉の活性化という研究目的は明確であり、その方策が「日本人向け最適プラン」であり、論理的にそれらが展開され、その裏付けとなったデータも納得できるものであった。
また、野沢温泉利用客の特性を踏まえた「インバウンド疲れ」への対策も提示できていた。さらに、質疑応答も明快であった。
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【Eブロック】
後藤分析ゼミナール Cチーム
発表テーマ
「恋愛と主観的幸福度の関係について」
審査員:根橋玲子 先生

★審査員講評
幸福度をきちんと概念化し、婚姻の有無と恋人関係の有無を主な影響要因と仮定して進めた正統派の量的研究でした。
分析はまだ改善の余地があるものの、大学生としては十分なレベルで統計手法を用い、分析、考察がなされていました。
発表もわかりやすくしっかり自分の言葉で伝えられていたと思います。
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【Fブロック】
竹中基礎ゼミナール
発表テーマ「死の再定義とその未来」
審査員:阿部力也 先生
                            
★審査員講評
人間の死が肉体的な死としてのみ捉えられるのではないことをいくつかの視点から分析し、科学技術によって人類の価値観が一変することにより「死の再定義」がなされた場合、人類が新しい「生きる意義」を見いだせるのか否か、その点を懐疑的に捉える報告であった。
時間的制約もあり、多少の粗削り感は否めないものの(プレゼン能力などでは他の報告で優れたものが複数あった)、学際性に優れ、非常に深遠なテーマに挑んだ点を高く評価した。
基礎ゼミナールの発表ということから、次年度以降もこのテーマでさらに研鑽を積み、優れた発表を継続的に展開することを大いに期待したい。
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【Gブロック】
根橋解決ゼミナール Cチーム
発表テーマ「インバウンド」
審査員:後藤晶 先生

★審査員講評
どの発表も非常にレベルが高く、審査に大変悩みました。 「多くの観光客を迎えたいが、多すぎると問題が生じる」というオーバーツーリズムの置かれている ジレンマ状況の難しさによく取り組んでいらしたと思います。
結論には議論の余地がありますが、データに基づいて地域間の比較をしながら議論していた点、 今後の課題が明確であった点、発表やスライドがわかりやすかった点を考慮して最優秀賞に選出しました。
これからも地道な研究を進めていきましょう。
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最後に研究交流祭実行委員長である坂本先生、学科長の阿部先生から、交流祭の振り返りと今後のゼミナール活動、研究活動への応援のメッセージがあり、温かい拍手喝采の中、会は終了しました。
 

見事最優秀賞を勝ち取ったゼミナールも、惜しくもあと一歩叶わなかったゼミナールも、学び多い有意義な一日となりました。