【2024年度「国際交流(タイ)」派遣プログラム】
情報コミュニケーション学部設置科目「国際交流(タイ)」の履修者がタイ・バンコクにて行われた派遣プログラムに参加しました。本プログラムは6月に行われたアセアン学生交流受入プログラムと併せて、双方向での学生交流を実現するプログラムです。事前学習、受入プログラムサポート、派遣プログラム、帰国後報告会などを含め、「国際交流(タイ)」(2単位、通年科目扱い)を修得することができます。
今年度は、「国際交流(タイ)」履修者の情報コミュニケーション学部生20名(1年生8名、2年生10名、3年生2名)が参加し、8月26日から9月9日の日程で行われました。
このプログラムの主な目的は、文化や価値観の異なる東南アジアで日本語や日本について学ぶ同世代の学生との親密な交流を通し、様々な「気づき」を経験してもらうことです。自分自身や日本の文化を見直す機会となるでしょうし、将来多様な背景を持つ人々と共創・協働できる力を養うことにも繋がります。今回参加した学生たちも、授業ばかりでなく、長時間、タイの友人たちと親密に交流し、たわいない会話からも、それぞれが多くの「気づき」を得られました。
中でも重要な取り組みとして、タイの学生との合同発表があります。今年度は「タイと日本のソフトパワー」が課題として与えられ、これについて一緒に考え、以下のような事柄についてフィールドワークを行い調査・考察した内容を発表しました。
・タイの「OTOP商品」について(「OTOP」:タイにおける一村一品運動)
・タイにおける日本のファッションブランドのソフトパワー
・タイの「ヤードム」の日本でのビジネスチャンス
・観光資源としての「タイの屋台料理」その魅力と課題
・T-POPの魅力について (「T-POP」:最近のタイのポピュラー音楽)
・タイの文化を日本に広げるには
・タイの伝統舞踊から考えるソフトパワー
・タイにおける日本の外食チェーンの成功要因
主なプログラム日程は以下の通りです。
≪2024年度アセアン学生交流派遣プログラムスケジュール(一部紹介)≫
8月26日(月) バンコク到着、オリエンテーション
8月27日(火) シーナカリンウィロート大学(SWU)にて開講式、交流会、SWUツアー
8月28日(水) 合同発表準備学習
8月29日(木) ラッタナコーシン歴史博物館見学
8月30日(金) 市内観光(SWU学生らとのグループツアー)
8月31日(土) 自由行動日
9月1日(日) 自由行動日
9月2日(月) タイの歴史・伝統芸能 / タイ学生との文化交流、現地で活躍する卒業生の講演
9月3日(火) 合同発表準備学習
9月4日(水) 合同発表準備学習
9月5日(木) 企業見学(三菱電機/三菱自動車タイランド)
9月6日(金) 合同発表会、修了式
9月7日(土) アユタヤ観光(SWU学生らと)
9月8日(日) 自由行動
9月9日(月) 帰国
【「国際交流(タイ)」報告会】
情報コミュニケーション学部は、2024年10月27日(日)に行われた明治大学ホームカミングデーにおいて、報告会を開催しました。当日は本プログラム履修者の他、過年度参加者、一般の来場者にもご参加いただき、多数の質問やコメントをいただくことができました。また同時にzoomでの配信も行いました。その結果、数は少ないものの、本プログラムに参加したタイの留学生もチャットなどで加わってもらうことができました。
以下、参加学生のコメントや、報告会での報告内容から一部抜粋して紹介します。
異文化経験からの気づき
留学生たちの受入のとき最初日本語が通じるか、自分の英語に自信がなかったので不安が大きかったのですが、彼らは本当に難しいことばじゃなければ日本語が流ちょうで楽しい経験でした。私たちがタイに行ったときには、受入に行った留学生たちが空港まで出迎えにきてくれて本当に楽しい研修の幕開けになりました。企業見学に行った際には現地で働く方から実際の経験をうかがい、また、タクシー乗車中に途中で私用をこなす運転手など日常の中でもタイの人々の働き方についての考え方に触れ驚きましたし、面白い経験をすることができました。将来の働き方を考えていく上でも、学業にとらわれずにいろんな国のいろんな文化を知りたいなと思うようになりました。(1年)
実感できるコミュニケーション能力の向上
今回初めての海外でしたが、毎日いろんなことを学べたなと思っています。いま授業のグループワークで留学生と一緒になっていて、日本語が上手ですが少し話が通じないということもあります。タイの学生たちとたくさん会話を経験したことでいろいろなことを意識して話せるようになり意思疎通ができないということが少なくなりました。よく友だちにタイに行ったことを話すと不思議がられますが、今まで見聞きしていたことと違った経験ができて、例えば現地の匂いというか空気感というか実際に感じてこそわかるということが確かにあるとわかって、とても良い経験になりました。(1年)
自分自身のふり返り、自国文化の再発見
タイ語も分からないし英語が得意というわけではありませんでしたが、意外とコミュニケーションがとれたなというのが率直な感想です。ひとりで出かけて買い物をすることもできましたし意外となんとかなるものだと分かりました。この経験が自信になったので他の国にもいってみたいなと思うようになりました。日本語を学ぶ学生との交流では自分に教養が足りないなと思いました。また外国人と関わるときに同じように思わないように、もっと日本について学んでいけたらいいなと思いました。(2年)
学業への意識の変化・進路についての視野の広がり
このプログラムに参加しようと思ったのは、去年参加した友人がいて彼が帰国して「良かった。人生が変わった」と言っていて、それで自分も行ってみようと思ったからでした。海外には結構いったことがありましたが、2週間の滞在は初めてでした。毎日、いろんな人や文化や習慣、そういう新しいものに出会えてすごく刺激的だったのが印象的でした。なによりタイの学生と一緒に過ごしてみて彼らがめちゃくちゃ勉強しているなということが一番の強く感じたことです。学校に行く前に朝勉強すると言っていたり、週末の過ごし方を聞いても「勉強しているよ」という答えが返ってきたり、勉強に対する意識の違いを感じました。また、企業見学で現地に駐在されている方の話を聞くことができたのも自分の将来についての視野が広がったのでよい機会になりました。(2年)