卒業生の声
中野キャンパスにてネパールと日本の子どもの異文化交流の実践
2022年08月04日
明治大学 国際日本学部
2022年7月30日(土)明治大学中野キャンパス前の公園でネパールフェスティバルが実施されました。ネパールフェスティバルには岸ゼミが連携しているエベレストインターナショナルスクール(EISJ)のネパール人児童生徒とその家族、教職員が参加されました。このネパールフェスティバルに、EISJと異文化間交流をしている関西大学初等部小学校5年生石井学級の児童とその家族も参加されることになり、この機会にと、岸ゼミの田口優智さんと岸研究室の田中真菜さんが、明治大学中野キャンパスで日本人とネパール人児童の異文化交流会を企画・実施しました。以下、企画実施に取り組んだ2人からの報告です。
田口 優智(国際日本学部3年 岸ゼミ)
今回、私がゼミのプロジェクト活動で連携しているネパール人学校と関西大学初等部の5年生と保護者に対して、明治大学中野キャンパスで異文化交流とキャンパスツアーを企画しました。キャンパスツアーについては、院生の田中さんと一緒にゲーム性を含めて、子どもたちが協働して問題解決し、遊びながら関係性を深めていけるようなアクティビティを取り入れた企画を練りました。
まずは、それぞれの名前や特徴を覚えやすいようなゲームを行いました。ひとりずつ自分の名前と好きなもの・ことを1つずつ言いながら自己紹介。次に日本語のオノマトペカードを使って、自分の好きなオノマトペを選んでもらい、「きらきら ゆうじ」というように、オノマトペの身体的表現と名前を一緒に覚えていけるようにしました。ネパール人の子どもたちに日本語で遊ぶ経験をしてもらいたかったので、オノマトペはちょうどよかったように思います。
次に、円になり、名前を呼びあいながらボールを投げるゲームをしました。ゲームを成功させたい、うまくやりたい、という意識も働いて、子どもたちは遊びながら名前を覚えあっていました。
後半はキャンパスツアーです。私たちは、事前にクイズを書いた付箋紙をキャンパスのうちのいくつかの階にはりつけておきました。中野キャンパスを使った宝探しゲームです。付箋紙を見つけて、解いた問題の数を競います。キャンパスを見る、だけでなく、宝探しやクイズで仲良くなりながら、キャンパスを回ることができました。子どもたちが真剣にクイズを解こうとする姿、正解や間違いで一喜一憂する様子がとても印象的でした。
私自身、小学生を相手とした活動をこれまであまり経験してきたことがなかったため、子どもたちがあまりにも元気すぎて(ルール説明やクイズの答え合わせなどの際に話をなかなか聞いてもらえずなどで)大変だったのですが、それ以上に子どもたちと楽しい時間を過ごすことができました。
田中真菜(多文化共生・異文化間教育学研究領域 博士前期課程1年 岸研究室)
今回、私が研究で関わっているネパール人学校と大阪の小学校の児童のインターネットを通した異文化間教育の交流学習の一環として、明治大学中野キャンパスにてキャンパスツアーと交流会を企画、実践しました。この会には、それぞれの小学校から、合わせて9人の子どもたちとその保護者が参加し、交流しました。前半では、輪になってボールを回しながら、名前やニックネームを呼び合う遊びを行い、後半ではキャンパス内に散りばめられた付箋紙に書かれた問題を解くクイズ大会を行いました。参加してくれた子どもたちは、国籍に関係なく一緒になってアクティビティを楽しみ、交流会が終了してからも、教室内にしばらく残って自然な会話を楽しんでいました。
私が今回印象に残ったのは、子どもたち同士が自然なコミュニケーションを取れるようになるまでの過程です。最初はみな緊張気味で、お互いの名前を呼ぶことに自信がない様子も見られましたが、ゲーム感覚で何度も名前を呼ぶうちに、少しずつ慣れていったように見えました。ボールを回すゲームを続けていると、徐々に輪が小さくなり、子どもたち同士の距離が近づいていったことも印象的でした。キャンパスを広く使ったクイズ大会では、3、4人でチームを作り、メンバーみんなで一緒に考えることができるような機会を作りました。日本人の小学生が見つけた問題の答えが分からなかった時、最初は企画者である私に声をかけましたが、「同じチームの子に聞いたら分かるかもしれないよ?」と言うと、ネパール人の友達の名前を呼びながら探し出して相談し、クイズにも正解できました。交流会が終わってからは、始まった当初の緊張感がなくなり、多くの子がよく喋るようになりました。子どもたち同士が自然に名前を呼び合って会話をしたり、気になることを質問し合ったり、連絡先を交換したりしていました。子どもたち同士が「また絶対に会おう」、「今度は大阪に遊びに行く」と言葉を交わし、今回の交流を終えました。
私は今回、数時間前に初めて会った人と一緒に1時間半全力で遊び、仲良くなった子どもたちを見て、学校間の交流学習を小学校で行なっている意義を改めて実感できました。誰か2人が楽しそうに話すと、そこにどんどん人が集まり輪が大きくなる様子も見られて、これからもこのように友達の輪が大きくなっていってほしいと感じました。今後も続いていく学校間の交流授業に、この交流会がどんな影響を与えるのかを見守り続けたいです。キャンパスツアー、交流会にご参加いただいた皆様、そして開催にあたりご協力くださった皆様、素敵な機会をありがとうございました。
田口 優智(国際日本学部3年 岸ゼミ)
今回、私がゼミのプロジェクト活動で連携しているネパール人学校と関西大学初等部の5年生と保護者に対して、明治大学中野キャンパスで異文化交流とキャンパスツアーを企画しました。キャンパスツアーについては、院生の田中さんと一緒にゲーム性を含めて、子どもたちが協働して問題解決し、遊びながら関係性を深めていけるようなアクティビティを取り入れた企画を練りました。
まずは、それぞれの名前や特徴を覚えやすいようなゲームを行いました。ひとりずつ自分の名前と好きなもの・ことを1つずつ言いながら自己紹介。次に日本語のオノマトペカードを使って、自分の好きなオノマトペを選んでもらい、「きらきら ゆうじ」というように、オノマトペの身体的表現と名前を一緒に覚えていけるようにしました。ネパール人の子どもたちに日本語で遊ぶ経験をしてもらいたかったので、オノマトペはちょうどよかったように思います。
次に、円になり、名前を呼びあいながらボールを投げるゲームをしました。ゲームを成功させたい、うまくやりたい、という意識も働いて、子どもたちは遊びながら名前を覚えあっていました。
後半はキャンパスツアーです。私たちは、事前にクイズを書いた付箋紙をキャンパスのうちのいくつかの階にはりつけておきました。中野キャンパスを使った宝探しゲームです。付箋紙を見つけて、解いた問題の数を競います。キャンパスを見る、だけでなく、宝探しやクイズで仲良くなりながら、キャンパスを回ることができました。子どもたちが真剣にクイズを解こうとする姿、正解や間違いで一喜一憂する様子がとても印象的でした。
私自身、小学生を相手とした活動をこれまであまり経験してきたことがなかったため、子どもたちがあまりにも元気すぎて(ルール説明やクイズの答え合わせなどの際に話をなかなか聞いてもらえずなどで)大変だったのですが、それ以上に子どもたちと楽しい時間を過ごすことができました。
田中真菜(多文化共生・異文化間教育学研究領域 博士前期課程1年 岸研究室)
今回、私が研究で関わっているネパール人学校と大阪の小学校の児童のインターネットを通した異文化間教育の交流学習の一環として、明治大学中野キャンパスにてキャンパスツアーと交流会を企画、実践しました。この会には、それぞれの小学校から、合わせて9人の子どもたちとその保護者が参加し、交流しました。前半では、輪になってボールを回しながら、名前やニックネームを呼び合う遊びを行い、後半ではキャンパス内に散りばめられた付箋紙に書かれた問題を解くクイズ大会を行いました。参加してくれた子どもたちは、国籍に関係なく一緒になってアクティビティを楽しみ、交流会が終了してからも、教室内にしばらく残って自然な会話を楽しんでいました。
私が今回印象に残ったのは、子どもたち同士が自然なコミュニケーションを取れるようになるまでの過程です。最初はみな緊張気味で、お互いの名前を呼ぶことに自信がない様子も見られましたが、ゲーム感覚で何度も名前を呼ぶうちに、少しずつ慣れていったように見えました。ボールを回すゲームを続けていると、徐々に輪が小さくなり、子どもたち同士の距離が近づいていったことも印象的でした。キャンパスを広く使ったクイズ大会では、3、4人でチームを作り、メンバーみんなで一緒に考えることができるような機会を作りました。日本人の小学生が見つけた問題の答えが分からなかった時、最初は企画者である私に声をかけましたが、「同じチームの子に聞いたら分かるかもしれないよ?」と言うと、ネパール人の友達の名前を呼びながら探し出して相談し、クイズにも正解できました。交流会が終わってからは、始まった当初の緊張感がなくなり、多くの子がよく喋るようになりました。子どもたち同士が自然に名前を呼び合って会話をしたり、気になることを質問し合ったり、連絡先を交換したりしていました。子どもたち同士が「また絶対に会おう」、「今度は大阪に遊びに行く」と言葉を交わし、今回の交流を終えました。
私は今回、数時間前に初めて会った人と一緒に1時間半全力で遊び、仲良くなった子どもたちを見て、学校間の交流学習を小学校で行なっている意義を改めて実感できました。誰か2人が楽しそうに話すと、そこにどんどん人が集まり輪が大きくなる様子も見られて、これからもこのように友達の輪が大きくなっていってほしいと感じました。今後も続いていく学校間の交流授業に、この交流会がどんな影響を与えるのかを見守り続けたいです。キャンパスツアー、交流会にご参加いただいた皆様、そして開催にあたりご協力くださった皆様、素敵な機会をありがとうございました。