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教員採用試験受験体験談

採用試験受験体験談①

神奈川県採用試験英語科合格(文学部4年)

教員採用試験にむけて



 教員採用試験は多くの自治体で筆記試験とその他(面接・模擬授業・集団討議etc)に分かれています。筆記試験は自分が経験してきた受験勉強をイメージしてもらえば想像がつくと思います。どれだけ机に向かったかが鍵になるでしょう。

 しかし、その他の試験はそういうわけにはいきません。1人ではどうしても対策ができないのです。私は周りの仲間や環境に恵まれていました。早い段階から一緒に練習や対策を重ねることができたため余裕を持って試験に臨むことができました。他にも教育実習先の先生や実習指導室の方々にも協力していただき、色々な助けを得て合格することができたと思っています。

 面接や模擬は一朝一夕でどうにかなるものではありません。「1次試験が終わってから準備すればいいや」なんて思わず、早くから取りかかることを強くおすすめします。

 

大学推薦による受験

藤井先生と

 私は大学推薦を利用した受験だったので筆記試験を受けていません。しかし、4月頭ごろまで神奈川県の大学推薦があることが公表されていなかったため、一般受験と同じく筆記試験準備をしていました。それから書類を提出し、5月に推薦が通った知らせを聞くまでは筆記試験の勉強を続けていました。
 教科にもよりますが、大学推薦で出願するにはいくつか規定が存在します。英語科であれば多くの自治体で英検やTOEICが採用されています。元々英語の教員志望だったので、日々の勉強や大学では短期留学を2度経験するなど英語力を高めようとしてきました。結果、実力試しとして大学3年生の終わりに受けた英検とTOEICで、それぞれ準1級と945点を取得でき、大学推薦に繋がりました。
さいごに



 教師になるにしろならないにしろ教職での経験は必ず将来の糧になると思います。教職で培われる大勢の前で堂々と話し、相手の目線で物事を考えるスキルはどんな職種でも求められるでしょう。特に教職の集大成ともいえる教育実習は自分をひと周りもふた周りも大きく成長させてくれると思います。私は教育実習を経て一層教師になる思い強くなりました。
 教師になるつもりはなくても免許だけ取る学生は多くいます。絶対教師になる、という方でなくても教職を取る価値はあると思います。楽しいだけではなく、時には大変なこともありますが、教職での学びに後悔は無いと思います。

採用試験受験体験談②

東京都採用試験数学科合格(総合数理学部4年)

振り返ってみて

齋藤孝先生と齋藤クラスの仲間たち

3年生の後期からは1年半同じクラスで教育実習(4年後期は教職実践演習)という授業を受けます。私の志望した齋藤孝先生の授業は毎回エネルギッシュで、教育者を目指す者として多くの学びと刺激を受けました。2月からは毎日のように大学に通い、7月の試験直前には閉館時間ギリギリまで友達と勉強していました。そこでは、小さな疑問をその場で話し合い一緒に解決することで様々な視点から対策を練ることができました。1次試験通過後は、受験科目を問わず同じ自治体の受験者で集まって、集団討論や個人面接の練習を行いました。
 私がこの受験勉強を通して、特にストレスを感じたり消極的な気持ちになったりせず、最後まで頑張れたのはこの戦友たちの存在がとても大きいと思っています。そして私たちが全力で学べる環境を作って下さり、サポートしてくださった先生方をはじめ、教育実習指導室の方々がいらしたからこその結果だと思います。本当にありがとうございました。

教採について

佐藤一先生とともに

 東京都教員採用試験では
一次試験: 教職教養、専門教養(数学)、小論文
二次試験: 集団討論(5)、個人面接
という内容で行われます。

 3年生の11月頃から学科内の教員志望者に声をかけ、数学科教育法の佐藤一先生に指導をお願いして、自主ゼミを開講しました。週に1度集まって、数学の課題の解答や授業案、小論文を持ち寄り共有しました。
 また、各自治体向けの参考書は無いので、過去問から東京都の問題の傾向を学び、独自の対策ノートを作りました。専門教養は中学・高校レベルの数学を其々基礎からやり直しました。更に、私の自治体は小論文の対策が必要だったので、先生方に採点していただき何度も同じお題の小論文を書き直しました。
 学校数が多い私立と違って、公立は年に一度しかチャレンジ出来ないので全受験者は毎年この
1度の試験に賭けて勉強してきます。そのために、長期間勉強し続ける根性と、共に戦う仲間が必要不可欠だと思います。

さいごに



 学生時代 私は数学が苦手でしたが、周りの友人に中には数学が苦手で理系を選択できず、数学が将来の選択肢の幅を狭めてしまっている現実を知りました。そこで敢えて自分が教員となり、数学に苦手意識を持つ生徒の将来の可能性を広げたいと思い、数学教師を目指すようになりました。
 大学の先生方は、私たちの可能性を最大限引き出し、諦めることを諦めず、熱意に溢れた指導をして下さいました。その姿勢はまさに、私が目指す教師像そのものでした。
 今回、東京都の教員として教壇に立つ機会をいただけたことに感謝し、努力し続けたいと思います。
 
 教員を目指す皆さん。学生時代の今体験し、学んでいる時間は皆さんにとってとても価値があります。経験したものを出来るだけ吸収し、教員になって是非活かして下さい。皆さんが夢を叶えられることを願っています。