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【農学科】塩津文隆准教授らの研究グループによる論文が「Crop and Environment」に掲載されました
2026年05月05日
明治大学 農学部事務室
通常の二期作栽培と再生二期作栽培の違い
一期作目の収穫直前
一期作目の収穫直後
再生二期作目の収穫直後
明治大学農学部の塩津文隆准教授、東京大学大学院農学生命科学研究科の加藤洋一郎教授、鹿児島県農業総合開発センターらの研究グループは、九州南部地域において、水稲品種「なつほのか」を用いた水稲再生二期作栽培によって、従来の一期作栽培と比べて超多収となる玄米収量1183 kg/10a(一期目792 kg、再生二期目391 kg:籾収量では 1480kg/10a)を得られることを明らかにしました。
本成果は、作物学分野における国際学術誌 Crop and Environmentに2026年2月26日にオンライン掲載されました。
本研究は、JSPS科研費(19K06006、研究代表者:塩津文隆)の助成を受けて実施されました。
研究の背景
水稲再生二期作栽培は、一度の田植えで二度の収穫を行う栽培方法です。一回目の収穫後の刈り株から再生する分げつ(ひこばえ)を利用するため、再生二回目のための耕起や育苗、田植えが不要となり、低コストで年間生産量を増やせる手法として、アメリカ、アジア、アフリカで注目されています。特に年間平均気温が15〜17℃以上の期間が200〜230日ある地域に適しており、中国では既に100万ヘクタールを超える規模で導入されています。
しかし、これまでの研究の多くはインディカ種を用いた多収記録の更新に主眼が置かれてきました。一方、日本や韓国で栽培され、国際市場でも需要が高まっているジャポニカ種については、再生稲としての収量報告が少なく、適した品種や年間収量のポテンシャルも十分に明らかにされていませんでした。
研究手法と成果
本研究は、鹿児島県において、有望なジャポニカ品種とインディカ品種の年間生産量を評価し、再生二期作目の収量を決定づける生理・生態学的な成長特性を分析しました。中国で報告されている再生稲研究と同様に、本研究でも再生二期作栽培は一期作栽培よりも大幅に高い生産性を示すことが明らかとなりました。この高い生産性を示す要因は、刈り株中の貯蔵養分(非構造性炭水化物)が多い品種ほど再生茎の発生が旺盛で高収量を示すことが示唆され、これはジャポニカ品種・インディカ品種の両方に共通していました。
今後の期待
現在の日本における水稲(玄米)収量は500~550 kg/10aで推移しており、大幅な増収は難しい状況です。再生二期作栽培を用いること年間収量を約1。5~2倍近くまで引き上げる可能性があることから、単収停滞打破の切り札として期待されます。
論文情報
・タイトル:Potential productivity of high-quality japonica rice in a ratoon rice system in a warm temperate climate in Japan
・著者名:Raku Ishizone, Shogo Hamasaki, Minoru Takemure, Weiyi Xie, Chun Hau Thum, Noriko Kanno, Haruki Okuda, Yoko Nakano, Yuji Yamasaki, Fumitaka Shiotsu Yoichiro Kato
・雑誌名:Crop and Environment
・DOI:https://doi.org/10.1016/j.crope.2026.100121
本成果は、作物学分野における国際学術誌 Crop and Environmentに2026年2月26日にオンライン掲載されました。
本研究は、JSPS科研費(19K06006、研究代表者:塩津文隆)の助成を受けて実施されました。
研究の背景
水稲再生二期作栽培は、一度の田植えで二度の収穫を行う栽培方法です。一回目の収穫後の刈り株から再生する分げつ(ひこばえ)を利用するため、再生二回目のための耕起や育苗、田植えが不要となり、低コストで年間生産量を増やせる手法として、アメリカ、アジア、アフリカで注目されています。特に年間平均気温が15〜17℃以上の期間が200〜230日ある地域に適しており、中国では既に100万ヘクタールを超える規模で導入されています。
しかし、これまでの研究の多くはインディカ種を用いた多収記録の更新に主眼が置かれてきました。一方、日本や韓国で栽培され、国際市場でも需要が高まっているジャポニカ種については、再生稲としての収量報告が少なく、適した品種や年間収量のポテンシャルも十分に明らかにされていませんでした。
研究手法と成果
本研究は、鹿児島県において、有望なジャポニカ品種とインディカ品種の年間生産量を評価し、再生二期作目の収量を決定づける生理・生態学的な成長特性を分析しました。中国で報告されている再生稲研究と同様に、本研究でも再生二期作栽培は一期作栽培よりも大幅に高い生産性を示すことが明らかとなりました。この高い生産性を示す要因は、刈り株中の貯蔵養分(非構造性炭水化物)が多い品種ほど再生茎の発生が旺盛で高収量を示すことが示唆され、これはジャポニカ品種・インディカ品種の両方に共通していました。
今後の期待
現在の日本における水稲(玄米)収量は500~550 kg/10aで推移しており、大幅な増収は難しい状況です。再生二期作栽培を用いること年間収量を約1。5~2倍近くまで引き上げる可能性があることから、単収停滞打破の切り札として期待されます。
論文情報
・タイトル:Potential productivity of high-quality japonica rice in a ratoon rice system in a warm temperate climate in Japan
・著者名:Raku Ishizone, Shogo Hamasaki, Minoru Takemure, Weiyi Xie, Chun Hau Thum, Noriko Kanno, Haruki Okuda, Yoko Nakano, Yuji Yamasaki, Fumitaka Shiotsu Yoichiro Kato
・雑誌名:Crop and Environment
・DOI:https://doi.org/10.1016/j.crope.2026.100121






