Go Forward

学部長メッセージ

日々の営みを支えつつ、社会課題の解決に寄与。「農」の学びがもたらす恵みを、より良く生きる糧に。

農学部長  竹中 麻子

 農学は食料生産に関わる研究を行う学問として始まり、現在では食料を食べる私たちや食料生産を行う生物の「生命」、たくさんの生命が暮らす地球の「環境」について幅広く考える学問に発展しています。そこで、本学部では「食料」「環境」「生命」の3分野を主な学びの柱とし、様々な視点から教育・研究を展開しています。

 研究領域の幅広さは本学部の大きな特長で、「より多く収穫できるよう農作物を品種改良する」「微生物の細胞から命の仕組みを解き明かす」「環境に優しいプラスチックを開発する」などといった理系分野の研究から、「地域振興に貢献できるような生産・流通システムの提案」といった文系分野の研究まで、さまざまな研究が行われています。このように多彩なアプローチで各分野をリードする研究を行い、日常生活を豊かにするものから社会課題解決につながるものまで、幅広い領域で社会に貢献することを目指しています。

 実践的な学びの機会の充実に力を入れているのも本学部の特長です。ほとんどの学生が1年次に黒川農場での農場実習を経験し、以降の年次でも学科や研究室単位での各種実験・実習、フィールドワークに参加しています。卒業研究や大学院での研究は、充実した研究施設・設備を駆使して活発に行われています。こうした実践的な学びによって、講義で得た専門知識がしっかりと身につき、様々な問題解決に使えるようになると期待しています。またコロナ禍の収束により、海外での教育・研究活動も順次再開しています。留学を通して海外の農業文化を学んだり、留学先の大学で研究室に所属して専門的な学びを深めたりしており、学会発表で海外に行く学生も多くいます。

 「農」の学びは、社会のあらゆる事象とかかわりが深く、皆さんの日常と密接に結びついているものです。本学部で得た知識・経験を糧に、人生の様々な場面でより良い選択・判断が行えるように成長していただけたら、こんなにうれしいことはありません。