2022年05月20日
学部長メッセージ
農学とは、人間が生きるために欠かすことのできない農業を対象とする学問です。農業は食を生産するほかにも、医薬品や健康食品、そして環境問題など、私たちの暮らしを支える衣食住すべてに関係しています。「農業をするわけではないのに、なぜ農学部に入るの?」と疑問をもつ人がいるかもしれませんが、農学部での学びは、実際に現場で農業を担う人を育成するだけのものではありません。生物学や化学、物理学などの自然科学、経済学や社会学などの社会科学に加え、急速に進化する生命科学をはじめとした諸科学を駆使し、私たち人間と動植物、微生物、あらゆる「いのち」に関わることを総合的に研究しています。農業で扱われるのは人間がつくりだす人工的なものではなく、動植物、微生物の生命活動から生み出されるものであるため、農業に携わる人は「いのち」への感謝と謙虚さをもつ必要があります。
そんな「いのち」に学生・教員一人ひとりが向き合う明治大学農学部は、バランスのとれた4学科で構成されています。生産現場での技術的な合理性や可能性、人間を含む生物の生存環境について考究する農学科。農畜産物の機能や有用性を高め、化学的な知識から農業生産環境を研究する農芸化学科。動植物、微生物の生命としての可能性を追究する生命科学科。産業や生活、地域として農業をとらえることで、実際の生産・流通・消費の仕組みをグローバルかつローカルな視点で考える食料環境政策学科。
農業の可能性を追求し、実際に命が育まれる現場に出向き、そこで採れたものをさらに豊かにし、うまく分配する…まさに農業界の縮図のような環境で、リアルに物事の本質をとらえる目を育てることができます。 人口増加による食糧不足の懸念などから、農学への期待が高まる近年。「いのち」に国境はないので、明治大学農学部での研究成果は、地球規模の持続的な社会の実現に貢献することになります。みなさんが、本学部での学びを通して、多様な「いのち」が共に助け合いながら生きていることを体感し、人として成長されることを願っています。
農業の可能性を追求し、実際に命が育まれる現場に出向き、そこで採れたものをさらに豊かにし、うまく分配する…まさに農業界の縮図のような環境で、リアルに物事の本質をとらえる目を育てることができます。 人口増加による食糧不足の懸念などから、農学への期待が高まる近年。「いのち」に国境はないので、明治大学農学部での研究成果は、地球規模の持続的な社会の実現に貢献することになります。みなさんが、本学部での学びを通して、多様な「いのち」が共に助け合いながら生きていることを体感し、人として成長されることを願っています。