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学部ガイド座談会

※在籍年次や役職等は、座談会実施当時のものです。

多種多様な学問分野が相互につながりあうことで 「自分らしさ」が見つかる学びの場

多様な分野の学びが集う情報コミュニケーション学部。学生の自主性を尊重する自由度の高いカリキュラムも大きな特長となっています。
その魅力・環境・学びなどについて学部長をはじめとする教員と学生たちが語り合いました。

INDEX

情報コミュニケーション学部とは?

阿部力也学部長

阿部:情コミの教育と研究を支えるのは「社会の現在(いま)を捉える」、「多様で学域横断的なアプローチ」、「創造と表現」という3つの大きな柱。この3つの柱によって展開される情コミの学びは、複数の学問領域を横断するため、学生一人ひとりの興味・関心に基づき、学際的な思考の実践を目指します。具体的には、基幹的な科目を中心に、学際的な学問領域を段階的に学ぶことで、自らの問いを発見し、一定の解を与えるためにその他の履修科目をカスタマイズする。その過程をさらに補強するために、全学年に設置されたゼミナール科目を、効果的に利用することで成り立つ「重層的な学びの場」。これを提供できるのが本学部の特徴です。

興味関心の赴くまま学び、なりたい自分に出会える場所

ーー皆さんが情コミを志望した理由と、いま学んでいることを教えてください。

松倉:私自身が地方出身者であることから、地方と都会の間にある様々な格差の原因を明らかにしたいと考えていました。政治経済や経営学の視点からもアプローチできるのでしょうが、より多角的に物事をとらえる力を身につけたいという思いから、情コミを志望しました。
現在はゼミで地方創生について学んでおり、新潟県の南魚沼市、佐渡市、津南町の方々とともに、地域振興の活動に携わっています。また、最近は地方と都会だけでなく、海外と日本の関係性にも興味があります。2024年度は、タイやベトナムの学生たちとの国際交流を通じ、海外の方から見た日本の姿について考える機会を得ることができました。

町田:私も地方出身者です。自分の生まれ育ったコミュニティ以外の環境に身を置いてみたい広い世界を見たいという思いで進学先を検討していました。そこで出会ったのが情コミだったのです。学問の垣根を超えた学びができる点に惹かれました。
1年次では、芸術作品を分析するゼミに所属。2年次はフランスやファッションに関するゼミで学びました。3年次以降は、音楽について研究するゼミで学ぶ予定です。これらの学びに直接的なかかわりはないように見えますが、それぞれの学問の素地があるからこそ、ゼミの研究テーマを変えてもより深い学びができている実感があります。 

町田さん(2年) 情コミの学域横断的な学びが魅力

坂本さん(1年) 自らの興味関心を明確にすべく進学

坂本:入学前はまだ自分の興味関心がどこにあるのか曖昧でした。情コミで幅広い分野を学びながら、自分のやりたいことを明確にしていきたいと考え、進学を決意。
現在は、田中先生のゼミで「ジェンダーとメディア論」を主なテーマとして学んでいます。また、最近では加熱するクルド人報道についても研究中です。ネガティブな形で報道されているが実情はどうなのか、いつからそうだったのかを調査しているところです。

新井:私は、音楽・アート・映像・マーケティングと多方面にアンテナを張っている高校生でした。受験期、18歳という年齢で自分の人生の方向性を一つに絞ってしまうのをもったいなく感じ、多様な学問領域に触れられる情コミを志望しました。根底には、新たな自分を発見し、人生の歩み方のヒントを得たいという思いがありました。
現在は3年次から所属している山内先生のゼミで、実際に事業活動に参加しつつ、マーケティングや経済学を学んでいます。ゼミでの学びは自由度が高く、音楽旅行、食べ物、流行など学生一人ひとり扱っているテーマは多様です。私の例で言えば、3年次では「オタ活カフェ」の1日経営を、4年次では企業とプラスチック容器の共同開発を行いました。その容器を使って学内外でプリンアラモードを販売したことも。市場分析から企画、開発、販売、販売後の分析まで幅広いフェーズで事業活動に携わり、最適解を生み出すべく試行錯誤した経験は、非常に意義あるものでした。
山内:皆さん、情コミの持つ学際性や多様性に惹かれて入学したのですね。好奇心のままに学べているようで何よりです。具体的にはどんなときに、情コミの学びの多様性や学際性を感じていますか。

町田:選択できるゼミの幅広さを実感したときです。先生方の研究テーマを見て、新たに興味が芽生えた分野もありました。しかも1年次からゼミに所属できる学部はあまりないと思います。他学部科目も履修していますが、きっかけは「情報コミュニケーション学入門」の授業を受講したことでした。専門分野の異なる先生方が順番に講義をしてくださって「こんな学問分野があるのか。情コミの科目に加えて、他学部科目も履修してみたい」と一歩を踏み出せたのです。自分の興味の幅を広げ、より深掘りする機会になりました。情コミでの学びがベースにあるからこそ、学際性を意識した学びを深めることができています。

松倉教職課程からも学際性や多様性が窺えると思います。私の場合、中学校・高校の英語教員、社会(高校は公民)教員、高校・情報科教員の 3 つの免許取得を目指して履修しています。こんなに幅広く教育方法を学べるのは、情コミならではだと思います。

座談会の様子

新井:ゼミ活動で、企業との共同開発を行った際に、情コミの学際性・多様性を感じました。

マーケティング以外に、デザインのアイデア出しや知的財産の知識が問われる場面もありましたが、法律関連の授業を受けた経験が活き、円滑に打ち合わせできました。
ゼロから創造する・問題解決する場面では、多角的な検討が必要になりますが、そうした場面で使える知識、スキルが着実に身についている実感があります。

坂本:いままさに学んでいる「ジェンダー論とメディア論」から、情コミの学びの学際性や多様性を実感しています。
本来、ジェンダー論とメディア論は別々の学問ですが、この二つを組み合わせることにより、よりくっきりと社会問題が見えるようになりました。
たとえばCM一つとっても家事をしているのは女性で、スーツを着て出勤しているサラリーマンは男性の姿で描かれていることが多い。
この多様性の時代になぜなのだろう、この背景には何があるのだろうと一歩踏み込んだ思考ができるようになりました。

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