Go Forward

学部長メッセージ

広い視野と人間力を糧に、大きく羽ばたく人となれ



政治経済学部長  藤永 修一 教授
 「深く穴を掘るには幅がいる」とは、財界の盟主と呼ばれた土光敏夫氏の言葉です。ある分野を究めようとすれば、おのずとかかわりのある別の学問領域の知識を身につける必要性に気づくはずです。政治経済学部の学びにも同じことが言えると私は考えています。本学部は政治、経済、地域行政と3つの学科を有していますが、専門的な授業だけでなく、学科の垣根を超え、多彩な科目を履修できるカリキュラムを展開。そうすることで、多角的な視点と優れた専門性を有する人材の育成に寄与しています。
 国際性の醸成もまた、私たちの目指すところです。本学部は、学内でいち早く国際化に目を向けました。留学プログラムは学部独自のものも含めて学内最多であり、実践的な英語教育が受けられる英語実践力特別強化(ACE)プログラムや、明治大学に在学しながらも海外の学位を取得できるダブル・ディグリープログラムも実施。グローバル化の進む現代社会、語学力を磨くだけでは、海外の専門家や有識者たちと対等に渡り合えません。日本の政治・経済の専門的な知識、およびそれらを異なる言語でも的確に相手に伝えられる力があって初めて、世界で通用します。そのような考えから、2022年には、海外企業や国際政治機関など世界を舞台に活躍する専門的人材の育成を目的に、グローバルキャリア形成(GCD)プログラムがスタートしました。このように数々の国際的な学びを提供している本学部では、次なる試みとして、オンラインを活用した多彩な留学プログラムを展開していきます。海外に身を置いて学べることもありますが、費用をかけずに気軽に海外の有識者から学べる仕組みがあってもいいと考えています。留学で得たつながりを帰国後も維持するのは難しいと思いますが、オンラインならば継続的な交流が望めます。そこで得た人脈は、将来、学生たちが世界に羽ばたく際には、大きな支えとなるでしょう。
 また、1学年1,000人を超える巨大な学部でありながら、私たちは少人数での学習も大切にしています。1・2年次からゼミに所属でき、授業内ではグループワークも多く設けられています。社会に出れば、様々な選択肢の中から自分で適切な答えを見出さねばなりません。他者と協働する機会も多く、自分の考えを的確に相手に伝える術を持たねばなりません。少人数教育の場は、いわば社会の縮図であり、仲間と共に学び合う中で、そうした社会を生き抜く力、「人間力」が養われるのです。
 広い視野、豊かな見識、「前へ」と道を切り拓ける強さ、周りと協働してことをなせる協調性。皆さんが学部での学びを通してそれらを育み、一人ひとりが「個」として輝けるよう、支援を惜しみません。